まずはずれる事のない山田ユギの短編集。
とはいえ今回は、好みのドンピシャな話はなかったかな~。それでも安定して楽しめるマンガ家さんですが。
教師を目指す杉浦秀は、講師として小学校に赴任する。そこで、秀が小学校の時担任だった深田龍二と再会する。秀にとって、深田は憧れの人であり心の支えだった。再び会えたことに驚く秀だったが、昔の印象とは違う深田に戸惑いを感じる。
しかし、次第に深田への想いは形を変えていき……


リンクを張らせていただいているかつらぎさんのところで紹介されているのを読んで、気になって密林のレビューを見たらみんな褒めててさらに気になったので読んでみました。

うわー好物のらぶらぶ年の差カップル! しかも、真っ直ぐな青少年に当てられほだされる中年!!(というほど年の差があるわけじゃないけど……)

しかも二人それぞれの気持ちが変わっていく様子を丹念に書いているので、じれったい感じがさらによい。
いいもの読んだ~。こんなところでナンですが、かつらぎさんアリガトウ。


……ところで、密林でこのマンガ家さんの過去作品を見てみたら、「ラ・サタニカ」の表紙にすごく見覚えが……。ってか、なんか実家に帰ったらロフトの本の山の中に埋もれていそうな気が……。それなのに、内容をまったく、これっぽっちも思い出せないっていうのは(汗)。
東京漫画社マーブルコミックスはいい仕事するなぁ。

これは短編9編入っていて、4組のカプの話が、2ないし3話、順不同で並んでいます。
ちょっと意外でした順不同。それはそれなりに面白い。こっちのカプの話を読んでいる間にも、別のカプは別の世界で生きている--みたいな感じがして。

ノンケ×ノンケのリーマンが、酔っ払って介抱しているうちにうっかりキスしちゃって……という話、ありがちなシチュエーションなのに、最後のオチが技ありでした。

保育園児の兄(高校生)×保父(30)は、天使な弟ちゃんの立場の逆転が面白い。

兄弟もの、最後どうすんだ?!と思ったら、なんとなぁくナアナアな感じで。

そして表題作。
高校時代に関係を持っていた同級生が、10年後の同窓会を機に再会する話。

ああ~こうして並べると、兄弟もの以外はすべてわたしの好きなクールビューティ受!
この作者さんの次の本も読みます!

そして、驚いたことに表紙をめくったら(ジャケットじゃなくてね)表2(表紙の裏側)になんかキャラの顔とサインが描いてあるんですけど……。
あれ?あれ?と筆跡やインクの光沢を眺め回してしまいましたが、どうやらサイン本だった模様。
おおお、らっきー! でかしたウチの近所のおたくフレンドリーな書店!!(笑)
リニューアルされて早速感想を書いてみる。(9/10)

美術室でマルス像にキスする美希を見た日から、彼女の存在が気になる由佳里。距離を縮める二人だったが、ある日由佳里はその感情が恋だと気づいて…。女同士の恋愛を描いた感動作のコミック化。 (bk1より)


そんなわけで百合マンガかと思っていましたが、一方の少女の、友情と恋のぎりぎり境界線上をゆく緊張感を辿る物語でした。
上のあらすじを引っ張り出してきて、原作あることに気づきました。

原作があるなら仕方ありませんが、両方の少女がそれぞれに境界線上をふらふらしたり駆け引きしたりすると、さらに緊張感が増して切ない感じになったかな~。
でも絵がきれいでコマ運びも叙情的で、よかったです。
今日は近所のおたくフレンドリーな書店に行き、BLマンガとBLノベルスと百合マンガとアジアン雑貨の本を勢いでレジに積み上げました。
基本、書籍代には糸目をつけません。

さて、その中の1冊、BLマンガは、Amazonでお薦めされたこれを選んでみました。
「隣りの腰乃ってナンだ〜!!!」と思ったら、後半はPNだったのですね。
なにやらこのマンガ家さんのデビュー作のようで、帯には
『話題沸騰のNewエロスター☆腰乃のデビューコミックスがついに登場!』
と書かれていました。"エロスター"って……(汗汗汗)。

短編9編収録。続きだったりスピンオフだったりまったく関係なかったり。
絵はちょっと脱力系のシンプルな絵柄で、デフォルメ度が高くギャグっぽい雑さもあるのだけれど、そういうものかと思えば気にならない程度。
なのにそういうシーンは大変大胆に、細かいところまで書き込んでいらっしゃる。
でも、「エロスター」というのはそういう極所の描写というより、好きすぎて困っちゃってる(恥らってる)人たちの表情の描写にあると思う。
なんかこう、シアワセな気分になれるので、うっかり2度続けて読み返してしまいました。
疲れているときは甘々なBLで癒されたい(はぁと)。

……に、してはネームが多いよ今市子。コミックス3巻分を文庫1冊にまとめてしまったので500ページ越えしてる上に、70年代のマンガの洗礼を受けてきた人なのでコマ割が細かくて台詞が多い。
気軽に読み始めたら2時間もかかってしまいました。

なかなか甘々な展開にならないんですが、一旦そういうことになると、ほんのわずかなコマや描写でいつまでも残るドキドキなシーンを描いてくれるので今市子は大好きです。

帯に、「ぼくのやさしいお兄さん」2巻が9月29日発売と書かれていて、そちらも楽しみです、
取りあえず記録として。
先日飲んだ友人が、いまBLのトジツキハジメ作品にはまっていて、一式貸してくれるというのが届いた。
入っていたのは以下の4冊。

「白猫」海王社、2005
「不連続世界」海王社、2006
「前略」海王社、2007
「初恋の病」フロンティアワークス(ダリアコミックス)2007

さらに、自分でも以下の1冊を買ってみた。

「千一秒物語」海王社、2008

いずれも短編もしくは短編連作。あ、「千一秒〜」は中編と言ってもいいかな。片思いでドキドキしてグルグル悩んで、みたいな可愛いお話が多いなかに、ときどきポンとエロエロな話が混じってる。
短編の宿命かも知れないけれど、二人の関係が曖昧なまま終わる話が多いように思う。いや、別にエチして終わらなきゃイヤ、というわけでもないのだけれど、いまいちカタルシスがないかなぁ。

あと、短い中に凝った話を詰め込もうとしているのか、説明不足だったり設定を生かし切れていない話が多くてもったいない。

でも、絵はすごくきれい。

気に入ったのは

「エンドレスエンド」(「白猫」所収)
「蜜三月密」(不連続世界」所収)
「千一秒物語」

かな。
先日読んだ小玉ユキの、最新刊。
直木賞作家・三浦しをんの釣り書きつきマンガ。

密林のページ。
http://www.amazon.co.jp/dp/4091316700

こちらからリンク張らせていただいている奈央さまのところでいいBLという紹介があったので(笑)気になっていたのを、ようやく手にとってみた。

カプはめちゃくちゃツボなんですけど!<カプ言うな。
バンカラとクールビューティめがねなんて超ツボなんですけど!!!

……でも所詮少女マンガだから、最後にはこの二人がどうにかなったりしないんだよな。期待しないで楽しく読み進めます(苦笑)。

ちなみに、この作家のほかの単行本「羽衣ミシン」「マンゴーの涙」も読みました。
どちらも素敵なお話だった。とくに「羽衣ミシン」。羽衣伝説をベースにしているので最後は予想できるのだけれど、それでもそこまでをきちんとエピソードを積み上げて語っているので、ほんとにしみじみとしました。
清水玲子のマンガ。最近アニメ化されたのですって?
たまたまBOOKOFFにあった2から4巻を立ち読んで、「これどうやって連続アニメ化するんだろう?」と思い、ネット上の感想をつらつら拾い読みしていたら、やはりあまり芳しくない模様……。

あのえげつない×体描写とストーリー展開は、清水玲子の美麗な絵だから許されるのであって、アニメ絵になったらよっぽど脚本がしっかりしないとぐずぐずになるのは目に見えているというのに。
そもそも、原作は単行本1冊で1つの事件を扱ってるのに、どうやって1クールもたせるつもりだったのだろう?

そして、清水玲子お得意のエセホモ設定に踊らされるワタクシ(涙)。
ええ、昨今のBLの明るいホモよりも、たとえエセホモでもこういう話の方がおいしくいただけますのよワタクシ。
PALMシリーズ第31巻。
主に主人公二人の回想シーンだけれど、今までエピソードとして語られてきたことが正面切って、そのとき彼らがどう感じ考えていたのか、描写されている。
ううう。終わりへのカウントダウンが辛い……。
リンクを張らせていただいている方が紹介していた小玉ユキの、単行本デビュー作を読んでみた。

「 光の海」 (フラワーコミックス) 、小玉 ユキ、小学館、2007/1
http://www.amazon.co.jp/dp/4091308406/

人魚がイルカなみに近海に生息している日本の話。連作短編。
ほのぼのというか、感情の描き方が細やかで、日常の中でふとあふれてしまうイヤな感情をすくい上げて、それを人魚というファンタジーで優しく包んでくれてる、というか。

いい話や〜。

そして、最新作「坂道のアポロン」の帯に、我らが腐女子の星☆三浦しをんが惹句を寄せていたのは、そういう意味なのでしょうか???
ISBN:4063726622 コミック 中村 光 講談社 2008/01/23 ¥580
あちこちでよい評判を聞くし、密林にもオススメされて気になっていたマンガ家さんの本を書店で見つけたので買ってみた。

表紙の絵柄はお嘆美系?と思いきや、中身は、なんといったらいいんだろう、デフォルメに独特の世界観を持った不思議な絵で、恋愛の入り口のドキドキを描いていて可愛かったです。

年末に引っ越した町の書店開発にいそしんでいるのですが、駅前のちょっと寂れたショッピングビルの5階にひっそりと1フロア入っている書店のマンガコーナーがあまりにコアというかマニアというか、おたくコンシャスな品揃えでオドロいた。
実家にいたときによく使っていた、乗換駅にあるSF・ミステリおたくに優しい書店と同系列らしい。
いい書店のある街はいい街だ。

ISBN:4871829685 コミック 中村 明日美子 茜新社 2008/02/15 ¥650
ISBN:4091855318 コミック 浦沢 直樹 小学館 2000/01 ¥530
一緒に住んでいるゲイのカップルのうちの1人が、日々の食事を作りながら、日常が進んでいく話。

この話がモーニングに連載されているということがまずオドロキだけれど、このカップルが40代ってのもある意味オドロキ。
カップルが男同士というだけで、普通のほのぼのカップルの日常話ではあるのだけれど、そこに「日々のおいしそうな食事を作って食べる」(食べるだけじゃなく、食材調達して作るところも描写)という要素が入ると俄然面白い話に。
そう、日々のごはんなんだよなぁ。

よしながふみのマンガは食べ物がおいしそう。
作り方までわかるから、なんだか自分もがんばっておいしいごはんを作ろう、というやる気がでます(笑)。
ちなみにこのマンガを読んだ日の晩ご飯は、

1.白菜と豚こまの蒸し煮
2.タラとトマトのスープ
3.さといものオクラそぼろあんかけ
4.雑穀ごはん

手かかってません(笑)。

ISBN:4063726487 コミック よしなが ふみ 講談社 2007/11/22 ¥590
しばらくオフライン環境を強いられており、つまらないので近所のBOOKOFFなどに立ち寄っているもので、読んだ本・マンガは増えるのに感想をメモしていない。
忘れないようにタイトルだけメモメモ。

■大奥 第3巻(よしながふみ、白泉社)
今回は、第1巻のSF的驚きも、第2巻のドラマ的な感動も特になく、中継ぎという感じかな。でもなにせよしながふみだから次巻では「あっ」と驚かせてくれるに違いない。

■DOLLS 1〜4巻(NAKED APE、一迅社)
前から表紙だけ見て絵が気になっていたマンガ家さんのシリーズ。シリアルキラーと、彼らを(ある一定の条件下で)処刑する権限を持った法務省の組織の人たちと、その、思わせぶりな過去の話。
いいからチャチャっと過去を明らかにしてよ!と思いつつついつい次の巻へ手が伸びる……。

■少女漫画家の恋(紺野けい子、ビーボーイコミックス)
BL短編集。両思いになってもすれ違う気持ちの表現がリアル。
刊行当初、書店で見かけていたのに、いざ買おうと思ったら軒並み売り切れていて買えず。
諦めて密林にて購入。

竹書房から出ているものの、麗人掲載は表題の一作のみで、後はシャレード掲載作。
ビブロスが潰れてから、BLバブルも傾いたかあちこち休刊やらなにやらが続き、作家や作品が出版社間を迷走しているような気がしますが、そのせいでか、昔の作品が復活したりして悪いことばかりでもないような。

短編集とはいえ、「ああ爆弾」シリーズ(ギャグ)は5話も載ってる。表題作とその次のは、ほのぼのいい気分の読後感。最後の短編は重めのシリアスだけれど、最後に希望を残しているところがいいし、初期の山田ユギ作品にあった、割り切れないやるせなさみたいなのが感じられる。
……いきなり監禁された次のページで感極まっちゃってるノンケの顔にはどうかと思うが(笑)。

ISBN:4812467705 コミック 山田 ユギ 竹書房 2007/11/07 ¥590
読み始めてから、どうやらこの話には先行する話があるらしいことに気づく。
買うときに裏書も読んだはずなのに……と思いながら、適当に頭の中で補いながら読む。
と、実は巻末にこの前の話が載っていたという(涙)。
でも、本のどこにも「巻末の1本が最初の話」であることを明記していない。
あまりの不親切さ加減にちょっとムッとする。

そういう順序の読み方をしたので、話の内容にも今ひとつ乗り切れず。
編集者にはしっかりしてほしい。

ISBN:4813050948 コミック 石田 育絵 大洋図書 2007/10/30 ¥630
山田睦月の19世紀英国海軍の帆船を舞台にしたファンタジー。
ディテールの描き込みは帆船スキーのツボにフィット。
とはいえ19世紀英国スキーには、階級社会の厳しさとかノブレス・オブリージュとかが物足りないかも。
そして、結局のところ”ファンタジー”なので戦闘描写はこれからもなさそう?

原作の大木えりか氏はどういう方かと思ってぐぐったら、日本SF大賞新人賞の最終選考に何度か残っている方のよう。

ほのぼの帆船ものとして希有なマンガなので、続きも追いかけます♪

ISBN:4403618820 コミック 山田睦月(大木 えりか) 新書館 2007/10 ¥578

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