ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」
2017年1月9日 映画鑑賞記録第3紀(09.02~)≪ハイパープロジェクション演劇とは?≫
初の舞台化にあたり、原作「ハイキュー!!」の魅力である人間ドラマを熱い演劇で、
そしてバレーボールの 試合を、最新映像テクノロジーを駆使して表現。
劇場で、まるで原作の世界のバレーボールの試合を観戦しているような感覚になる舞台を目指す。
演出は、最新映像ギミックを駆使した演出に定評があるウォーリー木下。
脚本は、演劇界の若い旗手 である中屋敷法仁と、いま旬なクリエイターが集結。
ハイテクとアナログが、高次元で融合する“ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」"に乞うご期待!
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マダム・イン・ニューヨーク
2016年6月18日 映画鑑賞記録第3紀(09.02~)シャシは、二人の子供と夫のために尽くす、ごく普通の主婦。彼女の悩みは、家族の中で自分だけ英語ができないこと。
夫や子供たちにからかわれるたびに、傷ついていた。姪の結婚式の手伝いで一人NYへ旅立つも、英語ができず打ちひしがれてしまう。
そんな彼女の目に飛び込んできたのは「4週間で英語が話せる」という英会話学校の広告。
仲間とともに英語を学んでいくうちに、夫に頼るだけの主婦から、ひとりの人間としての自信を取り戻していく。
しかし学校に行っている間に幼い息子がケガを負い、彼女は母親としての自覚や責任感に欠けていた自分を責め、
卒業を目前に学校へ通うことを諦めてしまう。
それでも学校の仲間たちは彼女とともに卒業しようと協力をするのだが、卒業試験の日が、姪の結婚式と重なり・・・。
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エクス・マキナ
2016年6月15日 映画鑑賞記録第3紀(09.02~)世界最大手の検索エンジンで知られるブルーブック社でプログラマーとして働くケイレブは、滅多に人前に姿を現さない社長のネイサンが所有する山間の別荘に滞在するチャンスを得る。しかし、人里離れた別荘を訪ねてみると、そこで待っていたのは女性型ロボットのエヴァだった。ケイレブはそこで、エヴァに搭載されるという人工知能の不可思議な実験に協力することになるが……。
(映画.comより引用 http://eiga.com/movie/82168/)
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オートマタ
2016年3月10日 映画鑑賞記録第3紀(09.02~)アントニオ・バンデラス主演で、人工知能と人類の未来や共存をテーマに描いた近未来SFスリラー。太陽風の増加により地球の砂漠化が進み、人類が存亡の危機にひんしている2044年。「生命体に危害を加えてはいけない」「自身で修理・修繕をしてはけない」というルールが組み込まれた人工知能搭載ロボット「オートマタ」が、人間に代わる労働力として必要不可欠になっていた。しかしある時、オートマタを製造・管理するハイテク企業で調査官として働くジャックは、そのルールが破られていることに気付く。ディラン・マクダーモット、メラニー・グリフィスらが共演。監督は「シャッター ラビリンス」で注目を集めた新鋭ガイ・イバニェス。(映画.comより。>http://eiga.com/movie/80130/)
公式サイト>http://automata-movie.jp/
ブレードランナー大好きなスタッフが、現在のCG技術で作った人工知能もの。
先に見ていた友達が「80年代デストピアSFが好きならツボ」と言っていて、まさにその通りだった。(私にとっても大好物)
ただ、先行作品を超える物でもなく、単体の作品としても筋が通らないところがあってツッコミどころは満載。
スペイン・ブルガリア合作映画だからか?<偏見
この映画のヒロインである、性奉仕用に改造されたロボットちゃんの造形は、日本のロボット研究者石黒浩教授の初期のロボットを思い起こす。少なくとも日本人女性的な、小さい目で瞬きしかできない顔。それでも微妙な感情が読み取れて、最後には可愛らしく、そして強い女性に見えてくる。特に最後のシーンはすごく好きだ。
気に入った部分も多々あるのに、全体としていい要素をうまく使いきれていないような、残念感漂う作品ではあるけれど、ブレードランナーとか80年代SFとか人工知能ロボットものが好きな人にはお勧め。
この映画を見終わってからネットで感想を拾い読みすると、「EX MACHINA」という映画と比較して「こっちが公開されたのに、なんでエクスマキナは日本未公開なんだ!」という意見を散見した。
しばらく俗世を離れていた間に、ヨーロッパで公開されてカルト的な人気が出た映画らしい。
予告編>https://www.youtube.com/watch?v=9lviJ605Wfw
これはぜひ見たい!!
とはいえ、ロボットヒロインが完全にロボット(人間が演じていない)という点では、オートマタもいいと思います。
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SHERLOCK 忌まわしき花嫁
2016年3月2日 映画鑑賞記録第3紀(09.02~)
公式サイト>http://sherlock-sp.jp/
2月でようやく3年越しのガッコウの課題が終了し、ベンキョウしなくていい3月が始まりました。
毎週水曜に映画を見て毎週金曜に美術館に行く!ということにして最初の水曜、どの映画を見ようかしら、と迷った挙句に選んだのがこれ。
あまり映画の宣伝を見かけなかったので、もしや意外と客足が伸びずに早々に打ち切られるのではないか、との危惧からでしたが、公開2週目でもそこそこ入っていました。
思うに、この映画はドラマ版を好きな人は絶対に見に行くし、ドラマ版を知らない人は絶対に見に行かないので、あまり宣伝に力を入れる必要がないのかと。
冒頭に流れた製作者のオタク度大全開のメーキング映像が可笑しかった。
両手に銃を持った花嫁が真っ赤な唇で笑いながら乱射、ってオタ心をくすぐるテーマだし、19世紀のホームズものとしながらも現代版とのつながりを付けて、飽きさせない90分でした。
もっとも、(ネタバレのため反転)ラリって現代と過去がごちゃごちゃになるっていうのは、うまく誤魔化された感がなきにしもあらず、ですが。でもシーズン4への期待が高まるスペシャル版でした。
そうそう,カンバーバッチとフリーマンが、ちゃんとビクトリア朝な(グラナダ版を想起させる)演技だったのがすごいと思いました。(ネタバレのため反転)過去のマイクロフトがちゃんとデブだったのは製作者のこだわり?(笑)
でもさ。あれって本当は本国ではテレビ放映されたんでしょ?
日本じゃ1600円とか払わされるのに(レディスデイで1100円でしたが)。
なんか腑に落ちない……。
ベネディクト・カンバーバッチ主演で世界的人気を誇る英BBCドラマ「SHERLOCK シャーロック」の特別編。舞台を現代から1895年ビクトリア朝のロンドンに移し描かれるスペシャルエピソードで、本国イギリスとアメリカでは2016年元日に放送される作品を、日本で劇場公開。映画館では「忌まわしき花嫁」本編(90分)に加え、特典映像として「脚本家スティーブン・モファットと巡るベーカー街221Bの旅」(5分)、「シャーロック製作の裏側 主要キャスト・スタッフとともに」(15分)が上映される。
(映画.comより(http://eiga.com/movie/83732/)
2月でようやく3年越しのガッコウの課題が終了し、ベンキョウしなくていい3月が始まりました。
毎週水曜に映画を見て毎週金曜に美術館に行く!ということにして最初の水曜、どの映画を見ようかしら、と迷った挙句に選んだのがこれ。
あまり映画の宣伝を見かけなかったので、もしや意外と客足が伸びずに早々に打ち切られるのではないか、との危惧からでしたが、公開2週目でもそこそこ入っていました。
思うに、この映画はドラマ版を好きな人は絶対に見に行くし、ドラマ版を知らない人は絶対に見に行かないので、あまり宣伝に力を入れる必要がないのかと。
冒頭に流れた製作者のオタク度大全開のメーキング映像が可笑しかった。
両手に銃を持った花嫁が真っ赤な唇で笑いながら乱射、ってオタ心をくすぐるテーマだし、19世紀のホームズものとしながらも現代版とのつながりを付けて、飽きさせない90分でした。
もっとも、(ネタバレのため反転)ラリって現代と過去がごちゃごちゃになるっていうのは、うまく誤魔化された感がなきにしもあらず、ですが。でもシーズン4への期待が高まるスペシャル版でした。
そうそう,カンバーバッチとフリーマンが、ちゃんとビクトリア朝な(グラナダ版を想起させる)演技だったのがすごいと思いました。(ネタバレのため反転)過去のマイクロフトがちゃんとデブだったのは製作者のこだわり?(笑)
でもさ。あれって本当は本国ではテレビ放映されたんでしょ?
日本じゃ1600円とか払わされるのに(レディスデイで1100円でしたが)。
なんか腑に落ちない……。
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マッドマックス 怒りのデス・ロード
2015年8月12日 映画鑑賞記録第3紀(09.02~) コメント (2)
ツイッターでみんなが「V8!V8!」と叫んでいるので、いつの間にか見に行かねばならないように思い込んでしまったものの、
気づいたら東京近辺の主だった映画館では今週が上映ラストらしいので、
レディスデイに慌てて見てきました。
ちなみに、前作は1本も見てません。
とにかく、何かよくわからないけれど圧倒的な勢いと圧力で押し切られた感じのする視聴後感。正直、面白かったのかさえわからないけれど、久しぶりに、映画を見ながら瞬きを忘れて目が乾燥し、涙をぽろぽろ零しながらスクリーンにくぎ付けでした。
なので思いついた感想をぱらぱらと思いつくままにメモしておきます。
まずは、冷静に考えるととてもシンプルなあらすじで、ものすごい速度で砂漠を疾走するど派手な改造車がゴンゴン転がって死者多数、でいったい何が起こっているのかよくわからないので最初の感想は「細けぇことはいいんだよ!」でした(笑)。
それと、「これって、近未来スチームパンクだよなぁ」と。カーチェイスというよりむしろ西部劇に近い。
あと、出てくる人がみな人間性をはく奪されていて、普通だったらもっと嫌な気分になってもいいものを、そこに快感を覚えてしまう後ろ暗い気持ちって、人の心に多かれ少なかれあるよなぁ、と。お祭りの見世物小屋とか、人体の不思議展(人体解剖標本の展示会)をすごく熱心に見入っちゃう気持ちと通じる部分が。
それにしても、見事に頭おかしい人しか出てこない……。だから、小うるさいヒューマニズムな説教もない。まともなことを言う人がいない。まともな人は口数が少ない。だから、、うっとうしくない。
イモータン・ジョーの奥さんたちはみな美人だが、どっちかというと少女っぽい顔立ちの人が多く、あんな顔をしていてジョーは(もしくは監督は)ロリータ趣味なのねぇと思ったり。
みんなが言ってる「ギター男」ってこれね~。確かに気分がアガるわ。ドラムもいい。そういえば「マスター・アンド・コマンダー」でもドラムが印象的だったなぁ。
と、いったところ。
映画館で見ておいてよかった映画でした。
気づいたら東京近辺の主だった映画館では今週が上映ラストらしいので、
レディスデイに慌てて見てきました。
ちなみに、前作は1本も見てません。
とにかく、何かよくわからないけれど圧倒的な勢いと圧力で押し切られた感じのする視聴後感。正直、面白かったのかさえわからないけれど、久しぶりに、映画を見ながら瞬きを忘れて目が乾燥し、涙をぽろぽろ零しながらスクリーンにくぎ付けでした。
なので思いついた感想をぱらぱらと思いつくままにメモしておきます。
まずは、冷静に考えるととてもシンプルなあらすじで、ものすごい速度で砂漠を疾走するど派手な改造車がゴンゴン転がって死者多数、でいったい何が起こっているのかよくわからないので最初の感想は「細けぇことはいいんだよ!」でした(笑)。
それと、「これって、近未来スチームパンクだよなぁ」と。カーチェイスというよりむしろ西部劇に近い。
あと、出てくる人がみな人間性をはく奪されていて、普通だったらもっと嫌な気分になってもいいものを、そこに快感を覚えてしまう後ろ暗い気持ちって、人の心に多かれ少なかれあるよなぁ、と。お祭りの見世物小屋とか、人体の不思議展(人体解剖標本の展示会)をすごく熱心に見入っちゃう気持ちと通じる部分が。
それにしても、見事に頭おかしい人しか出てこない……。だから、小うるさいヒューマニズムな説教もない。まともなことを言う人がいない。まともな人は口数が少ない。だから、、うっとうしくない。
イモータン・ジョーの奥さんたちはみな美人だが、どっちかというと少女っぽい顔立ちの人が多く、あんな顔をしていてジョーは(もしくは監督は)ロリータ趣味なのねぇと思ったり。
みんなが言ってる「ギター男」ってこれね~。確かに気分がアガるわ。ドラムもいい。そういえば「マスター・アンド・コマンダー」でもドラムが印象的だったなぁ。
と、いったところ。
映画館で見ておいてよかった映画でした。
チャッピー
2015年5月24日 映画鑑賞記録第3紀(09.02~) コメント (2)
ボクは…2016年…犯罪多発都市南アフリカ ヨハネスブルグで生まれた。ボクの寿命は…5日間。
加速度的に成長する「AI」。ただ「生きる」ことを目的とし、チャッピーは人知を超えた行動に移るが…我々は衝撃の結末を目撃する。
http://www.chappie-movie.jp/
ヒューマノイド・人工知能ものにはまっていた時期があって、今でも機会があれば読んだり見たりしている。
たまたま時間ができて、この映画のことはちらっと聞いていてあまり詳しいことを知らずに見に行った。
ちなみにこの監督の「第9地区」は見たいと思いつつ未見。
どちらかというと、ロボット戦闘もの好きのツボ(パシフィック・リムと同じところにある)は押されたけれど、私のヒューマノイド好きのツボからは微妙にずれていた。
赤ん坊同然で生まれたAIの学習課程はもっと丁寧に見せてほしかったのがひとつ。
5日間しかバッテリーが持たないという縛りがあるために急いで成長させないとならなかったのはわかるけれど、もうちょい説得力がほしかったし、初めて目にする世界に新鮮な反応をするところがツボだと思うのですが!
あと、(以下ネタバレ反転)
最後はやはり自己犠牲の精神で愛する人間を助けてほしいのがひとつ。
(ネタバレ以上)
この2点は譲れないなぁ。
そういう意味で私的人工知能もののバイブルは「月は無慈悲な夜の女王」であり、ヒューマノイドもののバイブルは樹なつみの「OZ」なのです。
それと、疑問点がひとつ。
一度しか見ていないので私の記憶違いはあるかもしれませんが、映画の冒頭にちょっとした映像があり「18か月前」というテロップが出て本筋が始まるのですが、、最後のシーンは18か月後、ということなのか、そこにどんな意味があるのかが非常にわかりづらかった……。
それと、ヨハネスブルグがあまりに北斗の拳の世界で涙目。しかも、北斗の拳なら基本拳の戦いだけど、ヨハネスブルグは拳銃通り越して機関銃が飛び交ってる。怖い。
ハイキック・ガール! [DVD]
2014年8月27日 映画鑑賞記録第3紀(09.02~)空手黒帯全日本チャンピオンの肩書きを持つ現役女子高校生・武田梨奈がノースタントで主演に挑んだ格闘アクション。美しい高速ハイキックを武器に男子顔負けの強さを誇る圭は、師匠からの忠告を無視して次々と凄腕空手家たちに勝負を挑むが…。
CATVで放送されていたのを録画視聴。
マーシャルアーツの暗殺集団を、武田梨奈とその空手の師匠が次々と倒していくだけの話なのだけれど、空手の型がかっこいいのでそれだけで全然OK!
普通に撮影すると動きが速すぎて何が起こったのかわからないけれど、必ずスローのリピートが入るので動体視力の弱い私にも親切設計。その分話のテンポは遅くなるけれど、もともと筋があってないようなものなので無問題。
暗殺集団が、空手の師匠に恨みがあるようなのだけれど、どんな恨みかは結局最後まで明かされない。そんな説明もいらないんだと思う。ただ戦ってればいい。
恋愛もお色気もない。ただ闘うだけ。そして主人公が小気味よく敵をどんどん倒していく。
それが気持ちいい映画。
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あなたを抱きしめる日まで
2014年3月26日 映画鑑賞記録第3紀(09.02~) コメント (3)イギリスでベストセラーとなったマーティン・シックススミスによるノンフィクションを映画化し、50年前に生き別れた息子を探し続けた女性の姿を、「クィーン」のスティーブン・フリアーズ監督、名優ジュディ・デンチ主演で描いた。
1952年、アイルランド。18歳で未婚の母となったフィロメナは親から強制的に修道院に入れられ、3歳になった息子のアンソニーはアメリカに養子に出されてしまう。それから50年後、イギリスで娘のジェーンとともに暮らしていたフィロメナは、手離した父親違いの息子の存在をジェーンに明かす。ジェーンが偶然知り合ったジャーナリストのマーティン・シックススミスとともに息子探しの旅に出たフィロメナは、アメリカの地で思いもよらぬ事実を知ることになる。
公式サイト http://www.mother-son.jp/
「アメリカの地で思いもよらぬ事実を知ることになる」というのが気になったのと、ジュディ・ディンチとジャーナリストとの掛け合いがおもしろいと聞いて見に行った。
が、見に行く直前に「思いもよらぬ事実」をツイッターでネタばれされ、ちょっと呆然。
とはいえ、本当のびっくりはその後にあったのでした……。
フィロメナから子どもを取り上げる修道女の屈折した感情が非常に興味深かったし、彼女に向けてフィロメナが最後に投げかける言葉は非常に重いもののはずだったのだけれど、あと一歩、気持ちに深く刺さりきらなかったのはなぜなのかしら。
そこをずっと考えている。
もう一方の関心事だったジャーナリストとジュディ・ディンチとの掛け合いは、ヨーロッパ映画らしい、クスリとかニヤリとか笑う程度の笑い。ジャーナリストはオクスブリッジ出の上流階級で、フィロメナは明らかに労働者階級で、その差がおかしみを生んでいる。ということはディンチが労働者階級に見えないとおかしくないのであって、そこが非常に上手かった。さすがオスカー女優。
ときどき品よく見えることもあって、それがないと見ている人が共感しづらいと思うので、そこはアリだと思うけど、賛否両論あるかも。
あからさまに泣かせにこないところがよい映画でした。
鑑定士と顔のない依頼人
2014年1月20日 映画鑑賞記録第3紀(09.02~) コメント (2)「ニュー・シネマ・パラダイス」「海の上のピアニスト」の名匠ジュゼッペ・トルナトーレ監督が、ジェフリー・ラッシュを主演に迎えて描くミステリー。天才的な審美眼を誇る鑑定士バージル・オドマンは、資産家の両親が残した絵画や家具を査定してほしいという依頼を受け、ある屋敷にやってくる。しかし、依頼人の女性クレアは屋敷内のどこかにある隠し部屋にこもったまま姿を現さない。その場所を突き止めたバージルは我慢できずに部屋をのぞき見し、クレアの美しさに心を奪われる。さらにバージルは、美術品の中に歴史的発見ともいえる美術品を見つけるが……。音楽はトルナトーレ作品常連のエンニオ・モリコーネ。イタリアのアカデミー賞と言われるダビッド・ディ・ドナテッロ賞で、作品賞、監督賞、音楽賞をはじめ6部門を受賞。
昨日の日曜の夕方以降にぽっかり時間が空いて、映画でも見に行こうかと思ったものの、ちょうどツイッターのタイムラインに流れてきた当日のトークイベントが仕事がらみで興味深かったので、急遽そちらに行くことにした。
が、会場に着いてから何かおかしい、とよくよく確認したら、ほぼ1か月勘違いしていたことが判明(来月だった)。
ショックでふらふらしながら帰る電車に乗って、でもせっかく東京まで出てきたのだから、初めの予定通り映画でも見て帰ろうと思い、もともと見たかった何本かの映画のうち、スマホでほとんど待たずに見られそうな映画を探して、これを見ることにした。
ネタばれせずに感想を述べることが非常に難しいので、ストーリーには触れずに感想を。
まずは、とても狭い世界の映画であるなぁということ。イタリアの街の景色もそうだろうし、主人公の環境的にもそうなのだろうけれど、つねに圧迫されるような狭い場所・空の見えない場所・夜の風景ばかりで、息苦しささえ感じた。
それと、邦題が映画のストーリーをミスリーディングさせている気がする。
原題は「The Best Offer」。最上の逸品、と、字幕ではクォーテーションマークつきで訳されていた。それは、主人公が集めていた女性の肖像画を指す暗号であって、それはさらに謎の依頼人も暗示している。けれども、同時にその暗号で結ばれた主人公とその友人の関係も喚起させる。
けれど、邦題だとその主人公と友人との関係が消え、主人公と依頼人との関係、しかも依頼人の正体(顔)が最大の謎のような印象を抱いていたから、映画半ばで依頼人が姿を現してしまったところで、見ているほうとしてはそれから何を手がかりに映画を読み解けばいいのか、途方に暮れてしまった。
それに、まあこれは私の見方が雑なだけだけれど、友人のことはあまり深く気にしていなかったし。
原題をそのままカタカナ書きにした邦題(しかも冠詞の使い方が変だったり)は丸めて捨てたくなるし、そういう意味ではがんばってる邦題だと思うけれど、ちょっとイカガナモノカと思ったなり。
すっきりする映画ではないけれど、もう一度初めから見たらどんな印象を受けるだろう、と思う。あと、友だちと感想について語りあいたくなる。
ウォールフラワー
2013年12月1日 映画鑑賞記録第3紀(09.02~)
原作を数年前に読んで、お気に入りのアメリカのYA小説が、原作者によって映画化されました。
(以前の原作の感想はこちら。>http://yogiribook.diarynote.jp/200905232347512547/)
映画も、とてもよい出来でした。さすが原作者が映像化しているだけあって、エピソードの整理の仕方がうまい。
まあ、逆に原作者だから細かいエピソードへの思い入れが捨てられなくて失敗する可能性も無きにしも非ずですが、この小説が発表されてから10年以上経っているからか、過剰な思い入れもなく。
さらに、俳優がよい。
主演のローガン・ラーマンは「三銃士」で見ているはずなんだけれど記憶になく(汗)、その友人役のエズラ・ミラーは「少年は残酷な弓を射る」の予告で注目していたけれど映画は怖くて見にいけず、もう1人の友人であるエマ・ワトソンは、めずらしく美人のまま成長したと注目していたけれど、ハリポタ以外で見るのは初めて。
この3人が、とてもよかった。
感じやすくて傷つきやすい高校生の、友情や恋、ベンキョウ、家族。そういったものの上手く行かない感じが、自分の心の柔らかい部分に何度もタッチして、号泣こそしませんでしたが何度も目じりをぬぐいました……。
映画の前に原作も再読して行ったのですが、それでもあえていえば、私は映画の方が好きです。
上映館は少ないですが、機会があればぜひ見てください!
(以前の原作の感想はこちら。>http://yogiribook.diarynote.jp/200905232347512547/)
映画も、とてもよい出来でした。さすが原作者が映像化しているだけあって、エピソードの整理の仕方がうまい。
まあ、逆に原作者だから細かいエピソードへの思い入れが捨てられなくて失敗する可能性も無きにしも非ずですが、この小説が発表されてから10年以上経っているからか、過剰な思い入れもなく。
さらに、俳優がよい。
主演のローガン・ラーマンは「三銃士」で見ているはずなんだけれど記憶になく(汗)、その友人役のエズラ・ミラーは「少年は残酷な弓を射る」の予告で注目していたけれど映画は怖くて見にいけず、もう1人の友人であるエマ・ワトソンは、めずらしく美人のまま成長したと注目していたけれど、ハリポタ以外で見るのは初めて。
この3人が、とてもよかった。
感じやすくて傷つきやすい高校生の、友情や恋、ベンキョウ、家族。そういったものの上手く行かない感じが、自分の心の柔らかい部分に何度もタッチして、号泣こそしませんでしたが何度も目じりをぬぐいました……。
映画の前に原作も再読して行ったのですが、それでもあえていえば、私は映画の方が好きです。
上映館は少ないですが、機会があればぜひ見てください!
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パリ猫ディノの夜
2013年7月20日 映画鑑賞記録第3紀(09.02~)日本のアニメも好きだけど、ヨーロッパのアート系アニメも好き。クレイアニメとかコマ撮りアニメみたいなプリミティブなのも好き。実験アニメも好き。
夏には、あまり集客のよくなさそうなこうしたアニメもこっそり上映される。もはやジブリブランドを背負ったフレンチアニメ、「キリクと魔女」の監督作とかね。
で、今年はスペインの介護問題を取り上げた「しわ」と、この「パリ猫ディノ」が来た。
「しわ」は以前NHKでこっそり全編放送されたのを録画してるので、こちらを見てきた。
おしゃれなアニメでした!
そもそも、フィルム上映で、予告編が終わったら画面がちょっと暗くざらついた感じになって、細かいキズがちらちら踊るのをみてそれだけでワクワクしました。
色合いがシックで、まるで絵本を見ているよう。特に、夜のパリを屋根の上から見晴かすところなんて、空がうっすら紫だったり。
キャラクタはデフォルメされてて、特別美人やハンサムが出てくるわけじゃない。
一番のいい男はディノ(♂)だな! 動作も形式化されているんだけど、それでも泣いている飼い主の少女の腕の中に無理やり納まるところとか、盗人の相棒がソファでくつろぐ前を横切って、盗人は猫の背中からしっぽをだらーっと撫でる感じとか、ああ、猫っぽいと思う。
まあ、敵があまりにあほうでサスペンスはさほど緊張しないとか、たとえいいやつとはいえ盗人であるニコが何も罰を与えられないのはどうよ?とか、突っ込みどころもあるとはいえとても愛らしい小品でした。
入場したら、ティーキャディースプーンももらった。
新宿だけで上映とのことで、見られる人は限られてるだろうけれど、見られる環境にある人はとりあえず見て!
(特に猫スキーさま)
>かつらぎさま
すんごい遅レスになりましたが、図書館の話。
CCCの個人データ取り扱いの危うさ、そんな風にまとめてもらうとすごくすっきりします!
その「個人情報を使わせるときに安心を得られる3つのポイント」、機会があったらどこかで使わせてもらいます☆
夏には、あまり集客のよくなさそうなこうしたアニメもこっそり上映される。もはやジブリブランドを背負ったフレンチアニメ、「キリクと魔女」の監督作とかね。
で、今年はスペインの介護問題を取り上げた「しわ」と、この「パリ猫ディノ」が来た。
「しわ」は以前NHKでこっそり全編放送されたのを録画してるので、こちらを見てきた。
昼と夜で2つの顔を持つネコの活躍を描き、第84回アカデミー賞長編アニメーション部門にノミネートされたフランス製アニメ。パリに暮らす女性警視ジャンヌとその娘ゾエは、ディノという名のネコを飼っている。ゾエはかつて父親がギャングに殺されて以来、ショックで言葉を失っていたが、ジャンヌは夫の仇を探しながら多発する怪盗事件に対応するため多忙を極め、なかなか娘にかまってあげる時間がない。そんな状況で、さびしい思いをしがちなゾエを慰めているのが、ディノだった。ディノは毎日トカゲをとってゾエにプレゼントしていたが、ある日、ダイヤモンドが埋め込まれたブレスレットをもってくる。ディノがどこでそれを手に入れたのか気になるゾエは、散歩に出たディノの後をつけるが……。日本ではフランス映画祭2011にて「パリ猫の生き方」として上映。13年「パリ猫ディノの夜」の邦題で劇場公開。
公式サイト http://www.parinekodino.com/
おしゃれなアニメでした!
そもそも、フィルム上映で、予告編が終わったら画面がちょっと暗くざらついた感じになって、細かいキズがちらちら踊るのをみてそれだけでワクワクしました。
色合いがシックで、まるで絵本を見ているよう。特に、夜のパリを屋根の上から見晴かすところなんて、空がうっすら紫だったり。
キャラクタはデフォルメされてて、特別美人やハンサムが出てくるわけじゃない。
一番のいい男はディノ(♂)だな! 動作も形式化されているんだけど、それでも泣いている飼い主の少女の腕の中に無理やり納まるところとか、盗人の相棒がソファでくつろぐ前を横切って、盗人は猫の背中からしっぽをだらーっと撫でる感じとか、ああ、猫っぽいと思う。
まあ、敵があまりにあほうでサスペンスはさほど緊張しないとか、たとえいいやつとはいえ盗人であるニコが何も罰を与えられないのはどうよ?とか、突っ込みどころもあるとはいえとても愛らしい小品でした。
入場したら、ティーキャディースプーンももらった。
新宿だけで上映とのことで、見られる人は限られてるだろうけれど、見られる環境にある人はとりあえず見て!
(特に猫スキーさま)
>かつらぎさま
すんごい遅レスになりましたが、図書館の話。
CCCの個人データ取り扱いの危うさ、そんな風にまとめてもらうとすごくすっきりします!
その「個人情報を使わせるときに安心を得られる3つのポイント」、機会があったらどこかで使わせてもらいます☆
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天使の分け前
2013年5月26日 映画鑑賞記録第3紀(09.02~)公式サイト http://tenshi-wakemae.jp/
銀座テアトルシネマが今月末で閉館する。
それほど何度も通ったわけではないけれど、「わたしたち」のための映画(笑)をよくかけてくれた。
「バンジージャンプする」とか「ペーパーバード」とか。
その最終上映がケン・ローチ、しかもコメディということで、ぜひ見たいと思っていた。
……とはいっても、ケン・ローチは「麦の穂をゆらす風」しか見ていない。
ずっと「ケス」を見たいと思っていて、同時に立ち直れなさそうでどうしても見ることができないでいる。
だから、この映画もコメディといっても痛い思いをするんだろうなぁと覚悟していた。
いやあでもこのあらすじ間違ってるよ!(笑)
以下、ネタバレ伏せます。
主人公のロビーは揉め事どころじゃないワルで、ちょっとしたことでキレて一般男性の将来を奪うような障害を負わせて服役していたようなワル。
そんな彼が、自分を愛してくれる恋人と、彼女との間に生まれた息子のために人生をやり直そうとする。
でも、別にこの映画の中ではウィスキーは作ってなくて盗んでるだけ (大汗)。
でも、盗み方も面白いし換金方法もいいし、だれも傷つかないし損しない。
見終わった後に気持ちよく映画館を出られる、小気味よい映画。
でも、ケン・ローチだからいつガツンとやられても仕方がないと、エンドロールが始まるまで気が抜けなかった(笑)。
主人公が更生できたのはたまたま運がよかっただけかもしれないけれど、
・彼を愛してくれ、彼の息子を産んでくれたまっとうな彼女がいたこと
・社会奉仕の監督官が、彼に無償で親切にしてくれたこと
・ウィスキー工場見学ツアーのガイドが、彼の鼻が利くことを何気なくほめてくれたこと
・彼自身も、たまたま手に入ったネタを金にするアイデアと、それを実行する度胸があったこと
などがあったためかと。
逆に、この4つのどれがなくても更生は難しかったかも。それほど、底辺の生活から抜け出すのは大変なのだろう。
いやでも、いい話でした。
『大地と自由』『麦の穂をゆらす風』などのイギリスの名匠、ケン・ローチ監督によるヒューマン・コメディー。スコッチ・ウイスキーの故郷スコットランドを舞台に、もめ事ばかり起こしてきた若者がウイスキー作りを通じて師や仲間と出会い、自らの手で人生を再生していくさまを描く。 (Yahoo!映画より)
銀座テアトルシネマが今月末で閉館する。
それほど何度も通ったわけではないけれど、「わたしたち」のための映画(笑)をよくかけてくれた。
「バンジージャンプする」とか「ペーパーバード」とか。
その最終上映がケン・ローチ、しかもコメディということで、ぜひ見たいと思っていた。
……とはいっても、ケン・ローチは「麦の穂をゆらす風」しか見ていない。
ずっと「ケス」を見たいと思っていて、同時に立ち直れなさそうでどうしても見ることができないでいる。
だから、この映画もコメディといっても痛い思いをするんだろうなぁと覚悟していた。
いやあでもこのあらすじ間違ってるよ!(笑)
以下、ネタバレ伏せます。
主人公のロビーは揉め事どころじゃないワルで、ちょっとしたことでキレて一般男性の将来を奪うような障害を負わせて服役していたようなワル。
そんな彼が、自分を愛してくれる恋人と、彼女との間に生まれた息子のために人生をやり直そうとする。
でも、別にこの映画の中ではウィスキーは作ってなくて盗んでるだけ (大汗)。
でも、盗み方も面白いし換金方法もいいし、だれも傷つかないし損しない。
見終わった後に気持ちよく映画館を出られる、小気味よい映画。
でも、ケン・ローチだからいつガツンとやられても仕方がないと、エンドロールが始まるまで気が抜けなかった(笑)。
主人公が更生できたのはたまたま運がよかっただけかもしれないけれど、
・彼を愛してくれ、彼の息子を産んでくれたまっとうな彼女がいたこと
・社会奉仕の監督官が、彼に無償で親切にしてくれたこと
・ウィスキー工場見学ツアーのガイドが、彼の鼻が利くことを何気なくほめてくれたこと
・彼自身も、たまたま手に入ったネタを金にするアイデアと、それを実行する度胸があったこと
などがあったためかと。
逆に、この4つのどれがなくても更生は難しかったかも。それほど、底辺の生活から抜け出すのは大変なのだろう。
いやでも、いい話でした。
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それでも恋するバルセロナ
2013年3月29日 映画鑑賞記録第3紀(09.02~)
先日、NHK BS3で放送していたのを視聴。実は初ウディ・アレン映画。
テレビ放送だったので吹き替えだったのですが、あのナレーションでどんどん話を進めるのはこの映画が特別なのでしょうか、それともウディ・アレン映画の特徴なのでしょうか。
最初はすごくびっくりしたのですが、テンポよくリズミカルに話が進むので、これはこれでいいのかとだんだん納得。しばしば流れるテーマ曲もテンポがよくて耳に付く(笑)。
その分ものすごい情報量で押し流される感じがして、おもしろいんだけどどうおもしろいのかまだ上手く説明がつかないです。
不思議な映画。
でもすごく評価高いから、見続けてると癖になるのかしら。
バカンスでバルセロナを訪れたヴィッキーとクリスティーナは、親友同士だが恋愛観は正反対。二人はヴィッキーの親戚夫婦の家に滞在して、バルセロナの街を観光する。ガウディの建築物や、ミロの芸術に酔いしれていた。ある晩、訪れた画廊のパーティーで出会ったのは、画家のフアン・アントニオ。彼は元妻と離婚したばかりだった。そんな彼に、クリスティーナは興味を持つ。(goo映画より:http://movie.goo.ne.jp/contents/movies/MOVCSTD14291/index.html)
テレビ放送だったので吹き替えだったのですが、あのナレーションでどんどん話を進めるのはこの映画が特別なのでしょうか、それともウディ・アレン映画の特徴なのでしょうか。
最初はすごくびっくりしたのですが、テンポよくリズミカルに話が進むので、これはこれでいいのかとだんだん納得。しばしば流れるテーマ曲もテンポがよくて耳に付く(笑)。
その分ものすごい情報量で押し流される感じがして、おもしろいんだけどどうおもしろいのかまだ上手く説明がつかないです。
不思議な映画。
でもすごく評価高いから、見続けてると癖になるのかしら。
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あしたのパスタはアルデンテ
2013年3月23日 映画鑑賞記録第3紀(09.02~)
「崖っぷちの男」を返却したついでに、ふらっと店内を歩いて周っていたら、そういえば見たいと思いつつ見逃していたこの映画、そろそろDVDになってないかしら?と見てみたらあったのでレンタル。
責任感あふれるけれど自分の本心を押し殺して家のために尽くしてきた長男、そんな家を出てローマで大学に通いながら自分の道を模索する次男、の話ばかり解説に出てくるけれど、実はその間に長女もいる。長女は会社経営に熱心だけれど女性だから跡継ぎの話にはまるで出てこない。兄の秘密も弟の秘密も気付いている。典型的な3人兄弟の中間子。
暢気な弟から秘密を聞いて兄がキレるのもよく分かる。基本不器用な長男気質。
弟はやっぱり基本甘ちゃん。でもだからこそ家のしがらみを断ち切ることができるのかも。
というような、兄弟姉妹の人間関係から見て非常におもしろかった。
もちろん、この家の祖母、長らく自分の気持ちを押し殺して生きてきて最後の最後でやりたいことを誰はばかることなくやって自由になった彼女の物語もうつくしい。
とはいえ、最後は祖母の物語と現在の物語をダンスパーティでまぜこぜにして主人公の問題をうやむやにしたのはいただけないなぁ。
(ローマでの恋人と、提携先のパスタメーカーのお嬢様と、どちらを取るんだい?!)
この映画を観ようと思ったのは、もちろん兄と弟共通の秘密がゲイだということです。(開き直り)
愛、セクシュアリティ、死、家族の絆をストレートにカラフルに繊細に描く、名匠フェルザン・オズペテク監督作。ローマに住む作家志望の青年トンマーゾは南イタリアで老舗パスタ会社を営むカントーネ家の次男。兄アントニオの新社長就任で共同経営者と一族の晩餐会が開かれる。トンマーゾはディナーの席で、家族に黙っていた3つの秘密を告白しようと決心するが―。
責任感あふれるけれど自分の本心を押し殺して家のために尽くしてきた長男、そんな家を出てローマで大学に通いながら自分の道を模索する次男、の話ばかり解説に出てくるけれど、実はその間に長女もいる。長女は会社経営に熱心だけれど女性だから跡継ぎの話にはまるで出てこない。兄の秘密も弟の秘密も気付いている。典型的な3人兄弟の中間子。
暢気な弟から秘密を聞いて兄がキレるのもよく分かる。基本不器用な長男気質。
弟はやっぱり基本甘ちゃん。でもだからこそ家のしがらみを断ち切ることができるのかも。
というような、兄弟姉妹の人間関係から見て非常におもしろかった。
もちろん、この家の祖母、長らく自分の気持ちを押し殺して生きてきて最後の最後でやりたいことを誰はばかることなくやって自由になった彼女の物語もうつくしい。
とはいえ、最後は祖母の物語と現在の物語をダンスパーティでまぜこぜにして主人公の問題をうやむやにしたのはいただけないなぁ。
(ローマでの恋人と、提携先のパスタメーカーのお嬢様と、どちらを取るんだい?!)
この映画を観ようと思ったのは、もちろん兄と弟共通の秘密がゲイだということです。(開き直り)
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