最近、あなたの町の図書館に変化が起きてはいないだろうか。二十四時間貸出しが可能だったり、自動貸出機があったり、ビジネスや法律の相談もできたり、デジタルアーカイブが充実していたり。公共図書館はいま、無料貸本屋から脱して、地域を支える情報拠点としての施設にシフトし、町づくりの中核に図書館を据える自治体も登場している。年齢や、職業収入の差別なく、すべての人に開かれている無料の公共施設。私たちの人生にチャンスを与え、私たちの暮らす町をより豊かにする可能性を秘めている場所。そして社会の記憶集積装置。変わりつつある図書館の最前線へ出かけてみよう。いざ、図書館へ!


10年ほど前に菅谷明子「未来をつくる図書館―ニューヨークからの報告」(http://www.amazon.co.jp/dp/4004308372/r)という新書が出て、ビジネス支援をはじめ利用者の調査・研究を支援する図書館のあり方に、日本の図書館業界は衝撃を受けた。
ちょうどその頃、日本の図書館は「無料貸本屋」と揶揄されて、ベストセラーの大量複本購入・貸出が批判されていたし。
行政改革で図書館予算が削減されたり指定管理者が導入されたり、生き残りのために図書館はどうあるべきか、すごく議論された。
それから10年経って、この本が出た。これは、新しいサービスや市民発の図書館のあり方を模索してきて成果を挙げた日本の様々な図書館の報告。

いまだに批判されることも多い日本の図書館サービスだけれど、目に見えないところで各地で様々な取り組みに挑戦してきて、みんながんばってきたのだ、ということがわかって、なんだか元気になった。
そりゃ、ニューヨーク公共図書館の域にはまだまだ達してなくても、みんなそれぞれがんばってるじゃない!
これらの活動が、どんどん拡がっていくといいなぁ。

ちなみに、昨年(業界で)話題になった武雄図書館(TSUTAYAを指定管理者にして書店やカフェ併設のおっしゃれーな図書館を、市長のイニシアチブで作った。賛否両論激しい)も取り上げられているけれど、本書では賛成・反対の意見を表明しないよう、慎重に客観的な報告に徹していたと私は感じた。
私自身は、武雄図書館に関しては「現地を見てないので意見保留」です(逃げ)。



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