タマや
2013年4月17日 読書記録第5紀(10.12~)
金井美恵子 文庫 河出書房新社 発売:1999/06 672円
久しぶりに純文学を読んだかもしれない。
だらだらと地の文が続き会話も地の文で語られる文体に、初めは違和感を覚えたけれど、読み進めるうちに、普通の人は日常生活でいちいち文章を述語で切って終わらせたりしないものだよな、と思い直す。
そうであれば、この残●感ただよう文体が、ではなく、主人公のぱりっとしない生き方や、あえて答えの出ない日常描写や、偶然が多すぎて小さい世界に留まっている物語が、共感を阻害しているのかと思う。
突然、猫をおしつけられて、ぼくは困ってしまう。間もなく五匹の仔猫も誕生した。そこへ、気ままで、気の弱いおかしな人間たちが、次々と押しかけてくる。ぼくの密かな夢は、どうなってしまうのだろう?―猫を飼う青年の頼りないやさしさ、自分探しの哀しみ。現代の若者を描き切った、楽しい連作小説集。女流文学賞受賞作。
久しぶりに純文学を読んだかもしれない。
だらだらと地の文が続き会話も地の文で語られる文体に、初めは違和感を覚えたけれど、読み進めるうちに、普通の人は日常生活でいちいち文章を述語で切って終わらせたりしないものだよな、と思い直す。
そうであれば、この残●感ただよう文体が、ではなく、主人公のぱりっとしない生き方や、あえて答えの出ない日常描写や、偶然が多すぎて小さい世界に留まっている物語が、共感を阻害しているのかと思う。
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