私の愛する児童文学ダイドー・トワイト・サガ、英米ではWolves Cronicleと呼ばれているそうだが、5巻まで出たところで翻訳が止まっていたのだけれど、数年前から新訳で出しなおしされ始めた。
出し直しの順序はランダムなのだけれど、第6巻目にあたる今回初翻訳のこの本、4年前に出ていたもののようやく手に取りました。
(ホントに愛してるの?/汗)

成長したダイドーはバターシー公爵となったサイモンと再会。 喜びもつかの間、またもや父が仕える
辺境伯の悪だくみに巻き込まれていきます。
トンネルの開通式に仕組まれた計画とは?果たして王の運命は?胸おどる歴史冒険物語。
「この物語は 『ウィロビー・チェースのオオカミ』 からはじまるシリーズの一冊ですが、作者は
このシリーズのどの物語も独立したお話として楽しめるように書いています。


内容を補足すると、このシリーズは19世紀イギリスが舞台。とはいえ、ハノーヴァー朝(今の王家に連なる)に移行せず、スコットランドの流れを汲むスチュアート朝が続いている、というパラレルな設定。
ハノーヴァーの王子とその一派は、イギリス王位に着くために今の王様を亡き者にしようとあれやこれやと悪巧みを企みます。
されに、すでに英仏海峡トンネルが開通していてイギリスは大陸と地続きになり、冬になると大陸からオオカミの群れがイギリスまで渡ってくる、という背景。

ハノーヴァー党の悪巧みも荒唐無稽(お城の下にキャタピラを仕込んでテムズ川へ落とすとか)ならダイドーたちの活躍もさらにそれを上回って、とても楽しい冒険譚です。スチームパンク好きならきっと気に入る。
そのくせ、かなりシビアなストーリー展開もあって、ゴシックホラー的な要素もある。
まあつまり、ラノベ好きには絶対に受ける!と自信を持ってお薦めするのだけれど、ネットの片隅でどれだけ絶賛してもなかなか読者が増えなくてねぇ(涙)。

特に、1冊前の第5巻では、サイモンとダイドーの関係が今後どう進んでいくのか非常に楽しみな終わり方をしていた上に、この第6巻では二人が結婚しそうな予言までされてる(いわゆる「フラグが立つ」?)のに、ダイドーったら「お友だちでいましょうね」って……。
気になって仕方がないじゃないかーーー!

というわけで、続刊の翻訳切に希望。

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