「五つの鐘と貝殻骨」亭の奇縁
2011年10月14日 読書記録第5紀(10.12~)
警視ジュリーシリーズを着々と読み進めていますが、間の感想をすっ飛ばしているのは、やっぱりこのシリーズはミステリとしてはどうかと思うからです。
本当に、ただ単純にジュリーともう一人の探偵役・元貴族のメルローズ・プラントの仲良しっぷりが楽しくて読み続けているだけなので、感想を書こうとするとそういう感想しか出てこないのです(汗)。
まあそういう点では、「酔いどれ家鴨」亭では2人でハムレットを観に行く約束をしているとか、「エルサレム」亭では眠っているメルローズの寝室にジュリーが入ってきて叩き起こすとか、「跳ね鹿」亭ではメルローズが間一髪ジュリーの命を救うとか、この「五つの鐘と貝殻骨」亭ではジュリーが休暇でメルローズの家(というか邸)に遊びに行くとか、仲良しっぷりもだんだん濃くなってきて楽しい限りです。(注:2人は40代の独身男性です。)
とはいえ、この「五つの鐘と貝殻骨」亭は、ミステリ的にはさておき、読者を宙ぶらりんにさせるサスペンス的な要素が非常に上手くて揺さぶられたので、ちょこっとメモ程度に感想。
(以下、ネタバレ含みます)
事件としては、ある遊び人の男が金持ちだけれど財布の紐を握っている妻に嫌気が差し、妻に顔が似ている愛人を作り彼女と共謀して妻を殺害して愛人が妻に成りすます計画を立てる。ところが男が殺されて発見され、さらに男と同じ夜に殺害されたらしい女が遠くロンドンで見つかる。さて、(1)男が計画通り身元が分からないように妻を殺して、愛人に裏切られて殺害されたのか。(2)愛人が妻と男を両方殺したのか。(3)妻が夫の計画に気づいて2人とも殺したのか。そしてなにより、いま警視の目の前にいる「夫を殺された妻」は本当に妻なのか、妻に成りすました愛人なのか。
(ネタバレ以上)
この著者はもともと詩人だそうなので、雰囲気をとてもいい感じに書き込むのですが、どこか行き当たりばったりというか、論理的でないというか、ミステリのお約束をまるっと無視していて、でもこの話では、はっきり書かない、どっちづかずな曖昧な雰囲気書きが活きていると思います。
本当に、ただ単純にジュリーともう一人の探偵役・元貴族のメルローズ・プラントの仲良しっぷりが楽しくて読み続けているだけなので、感想を書こうとするとそういう感想しか出てこないのです(汗)。
まあそういう点では、「酔いどれ家鴨」亭では2人でハムレットを観に行く約束をしているとか、「エルサレム」亭では眠っているメルローズの寝室にジュリーが入ってきて叩き起こすとか、「跳ね鹿」亭ではメルローズが間一髪ジュリーの命を救うとか、この「五つの鐘と貝殻骨」亭ではジュリーが休暇でメルローズの家(というか邸)に遊びに行くとか、仲良しっぷりもだんだん濃くなってきて楽しい限りです。(注:2人は40代の独身男性です。)
とはいえ、この「五つの鐘と貝殻骨」亭は、ミステリ的にはさておき、読者を宙ぶらりんにさせるサスペンス的な要素が非常に上手くて揺さぶられたので、ちょこっとメモ程度に感想。
(以下、ネタバレ含みます)
事件としては、ある遊び人の男が金持ちだけれど財布の紐を握っている妻に嫌気が差し、妻に顔が似ている愛人を作り彼女と共謀して妻を殺害して愛人が妻に成りすます計画を立てる。ところが男が殺されて発見され、さらに男と同じ夜に殺害されたらしい女が遠くロンドンで見つかる。さて、(1)男が計画通り身元が分からないように妻を殺して、愛人に裏切られて殺害されたのか。(2)愛人が妻と男を両方殺したのか。(3)妻が夫の計画に気づいて2人とも殺したのか。そしてなにより、いま警視の目の前にいる「夫を殺された妻」は本当に妻なのか、妻に成りすました愛人なのか。
(ネタバレ以上)
この著者はもともと詩人だそうなので、雰囲気をとてもいい感じに書き込むのですが、どこか行き当たりばったりというか、論理的でないというか、ミステリのお約束をまるっと無視していて、でもこの話では、はっきり書かない、どっちづかずな曖昧な雰囲気書きが活きていると思います。
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