ペーパーバード 幸せは翼にのって
2011年9月1日 映画鑑賞記録第3紀(09.02~)(公式)http://www.alcine-terran.com/paperbird/
書こう書こうと思いながらついつい書き損ねていた映画。
先週15日~昨日(19日)まで新宿で開催されていた第8回ラテンビート映画祭で、いくつか見た映画の感想を書こうとして、昨年の映画祭で上映後、この夏に公開されていたこちらの映画の感想をまだ書いていなかったことに気づきました。
スペイン内戦というと第二次大戦当時のことなのに、その後のフランコ軍事政権は75年まで続き、その間左派や文化人は弾圧に苦しめられていたそうです。もちろん、密告や処刑もあっただろうし、いわれない罪で投獄されれば地獄のような日々が待っている。
75年って、つい35年前。いま40代以上のスペイン人なら、当時のことを覚えているわけです。そういうところ、日本人には計り知れない想いがあるのだろうなぁ。
この映画でも、ホルヘは当局に目をつけられて、劇団にはスパイもいる。威張り散らす軍人に、笑いで反骨精神を示す芸人の生き様と、彼に芸を学んでいく子ども。映画の最後に、現代の場面で年老いた舞台芸人が当時を振り返る言葉は涙なくして見られません。
ベタな展開でずるいとは思いつつ、やっぱり堪えきれないんですよね……。
という真面目な感想の裏で、ホルヘの舞台での相棒エンリケはゲイでホルヘに想いを寄せており、ホルヘもエンリケの気持ちに気づきながら友人であり相方としての立場を固持するところが萌えたり。この2人と孤児ミゲルの3人が擬似家族のような関係になるところも萌えたり。
(以下ネタバレ)
↓
ラストに出てくる年取った芸人はミゲルなのですが、彼が謝辞を述べるにあたって「僕の両親、ホルヘとエンリケへ」と言われておおっと!と思ったり。
劇団のスパイである青年が、ホルヘとの交流を経て親しみを感じて、最後に逃亡するホルヘに向ける銃を撃てなかったり。
なんてあたりも萌え満載(笑)。
↓
(ネタバレ終わり)
そんな訳で大変面白おかしく感動する話でした。
ひとつ難を言えば、ホルヘとエンリケの芸は漫才の歌なのですが、この歌詞を、笑いどころが分かるように訳して字幕にするのは不可能だろう、ということ。
曲だけでも陽気で楽しいのですが、スペイン人が聞くようには笑えないのが寂しい。
フランコ独裁政権下のスペイン・マドリード。内戦で妻子を失った喜劇役者のホルヘは、相方のエンリケと、エンリケが引き取った孤児ミゲルと3人で生活を始める。ホルヘは軍部に反体制派の容疑をかけられるが、それでも仲間たちと舞台に立ち、観客に笑いを届けようとしていた。やがて自分を父親のように慕い、必死で芸を覚えようとするミゲルとも打ち解け、生きる希望を失っていたエンリケの心は癒されていくが……。2010年モントリオール世界映画祭で観客賞を受賞したヒューマンドラマ。(映画.comより)
書こう書こうと思いながらついつい書き損ねていた映画。
先週15日~昨日(19日)まで新宿で開催されていた第8回ラテンビート映画祭で、いくつか見た映画の感想を書こうとして、昨年の映画祭で上映後、この夏に公開されていたこちらの映画の感想をまだ書いていなかったことに気づきました。
スペイン内戦というと第二次大戦当時のことなのに、その後のフランコ軍事政権は75年まで続き、その間左派や文化人は弾圧に苦しめられていたそうです。もちろん、密告や処刑もあっただろうし、いわれない罪で投獄されれば地獄のような日々が待っている。
75年って、つい35年前。いま40代以上のスペイン人なら、当時のことを覚えているわけです。そういうところ、日本人には計り知れない想いがあるのだろうなぁ。
この映画でも、ホルヘは当局に目をつけられて、劇団にはスパイもいる。威張り散らす軍人に、笑いで反骨精神を示す芸人の生き様と、彼に芸を学んでいく子ども。映画の最後に、現代の場面で年老いた舞台芸人が当時を振り返る言葉は涙なくして見られません。
ベタな展開でずるいとは思いつつ、やっぱり堪えきれないんですよね……。
という真面目な感想の裏で、ホルヘの舞台での相棒エンリケはゲイでホルヘに想いを寄せており、ホルヘもエンリケの気持ちに気づきながら友人であり相方としての立場を固持するところが萌えたり。この2人と孤児ミゲルの3人が擬似家族のような関係になるところも萌えたり。
(以下ネタバレ)
↓
ラストに出てくる年取った芸人はミゲルなのですが、彼が謝辞を述べるにあたって「僕の両親、ホルヘとエンリケへ」と言われておおっと!と思ったり。
劇団のスパイである青年が、ホルヘとの交流を経て親しみを感じて、最後に逃亡するホルヘに向ける銃を撃てなかったり。
なんてあたりも萌え満載(笑)。
↓
(ネタバレ終わり)
そんな訳で大変面白おかしく感動する話でした。
ひとつ難を言えば、ホルヘとエンリケの芸は漫才の歌なのですが、この歌詞を、笑いどころが分かるように訳して字幕にするのは不可能だろう、ということ。
曲だけでも陽気で楽しいのですが、スペイン人が聞くようには笑えないのが寂しい。
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