秋林さん別宅の紹介文に惹かれて購入。
アメリカ東部のゲイフレンドリーな高校に通う2年生の主人公(ゲイ)が、転校生と恋に落ちたり友だちとケンカしたりプロムの企画をしたりゲイの友だちの両親に誤解されたり、という日常を切り取った青春小説。
主人公のらぶらぶっぷりは微笑ましく読むとして、一番心が動かされたのは、ゲイの友だちが信仰に篤い両親との関係において一歩踏み出すところ。なんだかんだいって成長するわけじゃない主人公よりも、この彼のほうが本当の主人公なんじゃないかと思う。でも、この彼を主人公にしてしまうと重い物語になってしまうところ、ほのぼの主人公に語らせたためにさわやかな印象の小説になっている。
よい話を読みました。

コメント

秋林 瑞佳
2009年12月20日11:05

>この彼のほうが本当の主人公なんじゃないかと思う。
私もそう思います。たぶん、作者は彼について書きたかったんだろうなって。

その…主人公はけっこう楽観的だけど、彼のほうはそうでもないですよね。なんつーか主人公のような考え方ができればいいんだろうけど(人生得しそうとゆーか)、性格と状況によっては、どんなに人に「こーすりゃいいじゃん」「なんで悩むの」と云われても簡単に考え方を変えることが難しかったりするわけで…。主人公たちはそれを彼に強要することなく、彼の性格や状況を考えた上で、なんとか彼を助けようと行動を起こしているので、好感を持ちました。

夜霧のネオンサイン
2009年12月20日13:00

訳者あとがきを読むから余計にそう感じるのかもしれません。>本当の主人公

>なんつーか主人公のような考え方ができればいいんだろうけど
彼は恵まれてる、って感じる周りの人の気持ちがよく分かります(笑)。だから元カレが急に主人公を捨てたりまた縒りを戻したくなったりするのもすごく自然。ジョニがチャックを好きになる気持ちはわたしも分かりませんが(笑)、実際高校生のころとか、友だちがなんでそういう行動に出るのかわからないこととかよくあったしなぁと思いました。
インファナイト・ダーリーンカッコいいですよね!多芸(?)に秀でてて。

アメリカのゲイがでてくる小説って、ゲイはたいてい悲劇に終わるので、この本は本当に後味がよくてよかったです。ご紹介ありがとうございました♪

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