と、いうわけで、夕飯を食べ終わってからいそいそと読み始め、そのまま一息に読み終えました。
いやあいやあ、おもしろかった!
もちろん、イギリス的ユーモアがおもしろい、というのもあるけれど、

* 読書の楽しみに目覚めていく女王陛下(作中で直接エリザベスII世とは呼ばれませんが、いまの女王であることはおのずと分かる)が、ちょうど自分が読む楽しみを知り始めたころの気分、寸暇を惜しんで本を開き、どこにでも持ち歩き、他の生活がなおざりになってしまう様子と重なる。

* 実在の本や作家の話が出てくる。基本イギリス人ばかりなので、読んでない本もあるけれど、少しでも知っている作家、例えばフォースターやオースティンやヘンリー・ジェイムズが槍玉に上がると大変おかしい。

あたりは、本読みに強くアピールするおもしろさだと思う。さらに

* 脚本家らしい、無駄に細かい描写のない切れのいい文章と無駄のない構成

ってのもポイント高し。最後の女王のひと言がものすごく効いてるのは、さすが脚本家の面目躍如。

それにしても、以前感想を書いた、この著者の脚本の映画「ヒストリー・ボーイズ」といい、この本にも(直接描写はされないけれど、おそらく)ゲイの少年が出てくるところといい(以下略)。

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