「踊る大捜査線」で有名な脚本家の、自分を主人公にした半小説。
2001~2003年ごろの仕事の様子をフィクション的に描きながら綴っている。

で、この小説のおもしろいところは、自分のドラマの創作技法や創作過程を、現実から少しずらしてフィクション仕立てにして語っているという二重構造なところ。
それと、やはりもともと脚本家だからか、会話で話を進めるのが上手い。少ない描写で多くを伝える。
さらに、これは偶然なのだけれど、直前に読んだ「ぼくらがドラマをつくる理由」が2001年2月に発行されていて、この小説が2001年5月から始まっているので、時代的にも続きのように読める。しかも共通して登場する人がいて、どちらの本でも同じことを言っている。それで余計に現実とフィクションの境が曖昧になって、とてもよい効果となった。

結論。
君塚良一って天才?!<いまさら……

ちなみに私はテレビ版の「踊る」をまったく見ていません。
でも、「踊る」本を1冊持っていて熟読しました(笑)。映画も1は見ました。

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