ただいま絶賛スペイン強化月間。<なにそれ
この本は、現代の……というかフランコ独裁が終わった1975年以降のスペインについて歴史・文化・政治経済等々15のテーマでそれぞれの分野の専門家が書いた文章をまとめたもの。1つのテーマについて20ページ前後が割かれているので、前から順に読む必要はなく、関心のある章を拾い読みしてもいい。
というか、書き手がばらばらなので内容の濃度や読みやすさもばらばら。第1章の、フランコまでのスペインの歴史を概観した章など校正漏れの誤字・脱字が散見されてかなりどーしよーかと思う内容だったけれど、現代史の部分は、自分の記憶にもうっすらと残ることがきちんと説明されていて非常におもしろかった。

ちなみにわたしにとってのスペイン史とは、
アルタミラ→密偵ファルコ→アルハンブラ宮殿→レコンキスタ!→女王フアナ→Fresh & Blood(カルロスI世)→(この辺でアラトリステ?)→マチュリン先生→ガウディ→ゲルニカ→パンズ・ラビリンス→風の影→バルセロナ・オリンピック→マドリッドの列車爆破テロ
って感じで、なんかすごく間違ってるらしいので(「誰がために鐘はなる」は? ドン・キホーテは? コロンブスは?)、この本を読んで整理できて、これからスペイン映画を見ても時代背景がよく分かると思います。(……それか)

というか、吉田彩子先生(「スペインの現代社会」担当)! 超絶おもしろい文章書くなぁ。たびたびスペインに滞在していて、スペインとスペイン人を愛しているけれどだからこそ辛らつな物言いもできる、というか。大学の先生なんだけれど、スペインについてのエッセイ書いてくれないかなぁ。

コメント

秋林 瑞佳
2009年2月11日12:26

学生時代、スペイン史は専攻してなかったけれど、スペイン概略史の講義を取ってましたね。担当教授が病気になってしまったので、急きょ英国史専攻の学長が教壇に立つことになったんですけど、毎回「若い頃、留学するために香港経由の船で英国へ向かったが、船から見たアンダルシアはとても素晴らしかった」という話ばかり。結局、私の頭の中に残っているスペイン史はアンダルシア地方だけという(わはは♪)。でも私の興味はバスクのほうにあるんですよね。

歴史映画じゃないけど、スペイン映画で「死んでしまったら私のことなんか誰も話さない」という(ミもフタもない)タイトルの社会派娯楽作品があるので、機会がありましたらぜひ。あ、でもDVD出てないかも…。ハビエル・バルデムのママが出ています。彼が女装したかと間違うほどソックリ。

夜霧のネオンサイン
2009年2月11日19:53

地中海沿岸の国は、4年前にスペインに行ったきりなのですが、あの不思議な風景はなんとも言えません。バスクの方には行きませんでしたが、あちらはまた気候ががらっと違うので風景もまったく違うのでしょうね~。
ところで何ゆえバスク?

スペイン映画のオススメありがとうございます~。探してみますね♪

ミッキー
2009年3月3日13:46

こんな本ありますよ。
「絵に描けないスペイン」  【堀越千秋著】
2/21 放送のNHK週間ブックレビューでおすすめの一冊として紹介された本。
スペイン在住30年の日本人画家のエッセイで、スペイン人の暮らしぶりとか気質を、ユーモアたっぷりに書いているみたいです。
(知っていたら、ゴメンナサイ)

ラテン系の国って面白そうですよね。
私はオランダとかドイツとかフランスより北にしか行ったことがありません。
彼らでも日本人と較べたらユーモアはありますが、でも、印象が真面目ですよね。
それと較べると、イタリアとかスペインと聞くと、見かけからして人なつっこい、というイメージがありますね。
スペインの建物と青い空を見に行きたいですね。
でも一度行ったらはまってしまいそうなので、後々の楽しみに残しています。

お気に入り日記の更新

最新のコメント

この日記について

日記内を検索