幸せのちから (出演 ウィル・スミス)
2007年1月18日 映画鑑賞記録第2紀(05.12〜)1981年、サンフランシスコ。新型医療機器のセールスマンのクリスは妻と息子クリストファーの3人暮らし。しかし、家計は火の車。そんな生活に嫌気がさした妻は出ていってしまった。クリスは成功を夢見て証券会社の養成コースを受講することにする。正社員になり安定した生活を送りたい。しかし、研修中は無収入。彼は土日を使ってセールス…
全財産21ドルのホームレスから、大金持ちの株式ディーラーに上り詰めた男の半生記。
という、実話を元にした映画の試写会に行ってきた。
描きようによってはとってもイヤらしいアメリカン・ドリーム映画になりそうなところ、意外やそういう嫌らしさを感じない、ちょっといい映画に仕上がっていました。
なんでかな〜とつらつら考えてみたところ、
(ラストは上に書いたとおりなので広義のネタバレにはならないと思いますが、予断を持たずにこの映画を観たい方は以下を読まれないほうがいいと思います。)
1.恋愛要素がまったくなかったところ。
2.子役が可愛かったこと。
3.主人公が、もともと数字に強いとはいえ、人生を這い上がるまでにめちゃくちゃ苦労しているところ。および、機転の利かせ方もいいし誠実であるところ。(奥さんに逃げられるまでは現実を直視しない弱い人間に描かれているけれど。)
4.本当に悪い人間がいないところ。主人公を窮地に陥れるのは、主人公の愚かさだったり、自身も窮している人間だったり、主人公の窮地を知らされていない人だったり。
5.成功への階段の最初の1段に足をかけたところで映画をばっさり切って、金銭的に恵まれるようになった人生はほのめかす程度にしか描かない抑えた演出。
6.ウィル・スミスの演技。かなぁ、やっぱり。バカなんだけど憎めない。がんばってるとつい応援してしまいたくなるキャラクター作りって、脚本や演出の力もあるだろうけれど、役者の演技の貢献も大きいような気がする。
原題は”The Persuate of Happyness”。アメリカ独立宣言のなかの1語らしい(ただしyはiが正しい)。いつもながら日本の配給会社のネ−ミングセンスには忸怩とした思いを抱くけれど、そんなダサい映画じゃないので、ちょっといい気分になりたい方にはぜひ、とお薦めします。
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