お正月に実家に戻って、ずいぶん前に買っていた天然石ビーズアクセサリのキットを作りつつ、録り溜めていた映画からこれをチョイス。つまり、他の作業をしながら摘み見してました。

とある療養施設で、記憶をなくした初老の女性に定期的に会いに来て、若い男女のラブストーリーを話してきかせる老人がいた。その物語は、1940年、ある夏に出会い恋に落ちたアリーとノアの物語。しかし身分の違いがふたりを引き裂き、アリーとノアは別々の人生を歩むことになるが…。 この映画のメインストーリーとなるアリーとノアの…


実は、そんな見方をしながら最後のどんでん返しにひどく感銘を受け、「なんて素晴らしい物語なんだ!」と思ってネット上の感想を探して読んでみたのですが……。
なんか、みょうに評価が低い。っていうか、どうやら私は落ちに関してまったく大きな勘違いをおかしていたようなのだ。

以下ネタバレ注意!!





物語を読んでいた初老の男性って、ノアだったのかーーーーー!!!

いや、あたしゃてっきり、物語の中で出てきた主人公の女性の婚約者のほうだとばっかり(大汗)。
アリーは金持ちの息子と結婚したものの、ずっとその選択を後悔していて、そんな妻の気持ちを夫もわかっていたけれど、妻を愛し続けていた。
認知症になった妻が秘かに初恋の相手に書きつづっていた二人の愛の記録を見つけた夫は、不本意ながらも、この物語を読んで聞かせることで妻の記憶を甦らせられるのではないかと思っていた。
でも、やはり妻が不本意な選択をした部分は自分で読んでやることが出来ず、あいまいにぼやかすと、妻はそうありたかった選択を、まるで事実のように選ぶ。つまり認知症の妻は、本当に愛していた初恋の人と選んだ人生という夢の世界に生きているのだった−−−。

ショックを受ける夫。しかし、愛する妻のために、自分が初恋の相手になりきってあげよう、妻の夢の世界を守り、また自分がその世界に浸ることで妻の愛を得ようと決意する。

ところが、妻に「昔のようにドライブしよう」と言われて常識的に止めたところ、ノアじゃないことを感づいた妻に拒絶される。傷つく夫。自分が今まで妻とともに過ごした数十年はなんだったのか、と思いながらアルバムをめくる。やがて心労から発作を起こし死にかける。

自身も死にかけながら、無理を押して妻に会いに行けば、妻は相変わらず自分を初恋の人と勘違いし、あまつさえ「一緒に死んで」とまで言う。
夫は、最後まで妻の虚構の世界を守るための優しい嘘をつき続けて死んでいくのであった……。

っていうお話だとばっかり思ってました。だから、「命をかけて愛し続ける女性」なのかと。
でも、あとから冷静に考えれば、ノートに書かれたノアへの献辞の姓と妻の姓がいっしょだったんだろうな。話半分で聞いてたから定かじゃないけど。
あああ……わたしが感動したあの物語はこの世に存在しない物語だったのか。がっくり。

でも、本来の、最初の5分でラストがわかる話より、「本を読む老人は初恋の男性だと見せかけておいて実は……!!」っていう話こそ、本当の意味でのどんでん返しではないかと。
それに、アルバムの青年の顔はとてもノアには見えなかった。どっちかっていうと金持ちのボンボンの方が似ていた。

……しょせんはアメリカ映画だから、そんな凝った話にはなり得ないか(嘆息)。

DVD ハピネット・ピクチャーズ 2005/09/23 ¥3,990

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