きみがぼくを見つけた日 上・下
2006年5月20日 読書記録第2紀(05.08〜)愛する人は未来からやってきた。
やがてくる別れを知っていた―。
初めての出会いはクレア6歳、ヘンリー36歳。
未来から来たヘンリーが、突然クレアの前に姿を現わしたのだ。
当然、驚いたクレアだったが、以来、彼がたびたび時空を超えてやってくるのを心待ちにするようになる。
だが、18歳になったころ、彼はぱったりと姿を見せなくなり…。
タイムスリップ・ラブロマンスということで読んでみた。
きっとSF者な方たちには、タイムパラドックスが…とか、なんかいろいろムズカシイことを言われそうですが、ラブロマンスとしてはなかなかでは?
それよりも、この複雑に入り組んだ時間経過のあれこれをきちんとまとめてきたところに感心します。
主人公の一人、ヘンリーは、主に精神的ストレスが原因で、本人の意思にかかわらずいきなりタイムスリップしてしまう。そのとき、自分自身以外のものは一緒に持っていけないので、行ったさきでは素っ裸。いったんスリップしても、10分後か、1時間後か、1日後には元の世界に戻れるのだけれど、もちろんそのときも素っ裸。
行くのは主に過去だけれど、未来に行くこともできる。で、自分の未来の妻が幼い時に会いに行くのだけれど、そのヒロインが20歳になって最初に未来の夫に会うときは、夫は未来の妻のことは知らない、という入り組んだ話。
ヒロインとヒーローが交互に一人称で話を進め、しかも話の進み方も時系列でなく、複雑だけれど先が気になる。
関係ないけれど、この下巻で人生2度目の乱丁に出会った。
1折16ページ分、まるまるノドと小口が逆についてたよ……。
ISBN:4270100397 文庫 オードリー・ニッフェネガー著 ランダムハウス講談社 2006/05/01 ¥924
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