久生十蘭全集7
2006年2月10日どうして全集の3と5だけデータがあるのだろう……。
それはさておき、いつも参考にしている読書サイトにてお薦めされていたので気になっていて、姪が図書館に行くというのでついでに借りてきてもらった。
この巻には、「金狼」という中篇と、連作短編「キャラコさん」が収録されている。
著者は戦前〜戦後まで活躍した中間小説作家で直木賞も取っている。この作品はいずれも戦前に発表されていて、時代がかってはいるものの読みやすい。
「金狼」は、暗く重苦しく、美男美女のロマンスもあるとはいえメインは凄惨な殺人事件だし、容疑者5人はいずれも後ろ暗いところがある人たちばかり。そしてアン・ハッピーエンド。うわぁぁぁん。
「キャラコさん」は一転、質実剛健な元少将の退役軍人の家に育った、気立てが優しくて気働きがして浮ついたところがない、キャラコさんと呼ばれる女の子が日常の謎を解きながら(ちょっと違う)みんなにシアワセを振りまいて歩く話。
キャラコさんのキャラ(……)にぶれがないので、一見ありえなさそうなよくできたお嬢さんも嫌味でなく楽しんで読める。
ほのぼのしました。
現代に置き換えて、ライトノベルにならないかしら……と考えたんですが、やっぱりこれは貴族や軍人の上流社会が存在した時代だからこそ成立するのかしら、とも思ったり。
そうそう、めったやたらに白人もしくは白人と日本人の混血が顔を出すのは、時代だからか、よくも悪くも上流社会だからか。
それはさておき、いつも参考にしている読書サイトにてお薦めされていたので気になっていて、姪が図書館に行くというのでついでに借りてきてもらった。
この巻には、「金狼」という中篇と、連作短編「キャラコさん」が収録されている。
著者は戦前〜戦後まで活躍した中間小説作家で直木賞も取っている。この作品はいずれも戦前に発表されていて、時代がかってはいるものの読みやすい。
「金狼」は、暗く重苦しく、美男美女のロマンスもあるとはいえメインは凄惨な殺人事件だし、容疑者5人はいずれも後ろ暗いところがある人たちばかり。そしてアン・ハッピーエンド。うわぁぁぁん。
「キャラコさん」は一転、質実剛健な元少将の退役軍人の家に育った、気立てが優しくて気働きがして浮ついたところがない、キャラコさんと呼ばれる女の子が日常の謎を解きながら(ちょっと違う)みんなにシアワセを振りまいて歩く話。
キャラコさんのキャラ(……)にぶれがないので、一見ありえなさそうなよくできたお嬢さんも嫌味でなく楽しんで読める。
ほのぼのしました。
現代に置き換えて、ライトノベルにならないかしら……と考えたんですが、やっぱりこれは貴族や軍人の上流社会が存在した時代だからこそ成立するのかしら、とも思ったり。
そうそう、めったやたらに白人もしくは白人と日本人の混血が顔を出すのは、時代だからか、よくも悪くも上流社会だからか。
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