おおおお、おわっちゃったよぅ(涙)。
「オリヴィエ・ド・ブルターニュはわたくしの息子なのです」。
ラドルファス院長に打ち明けたカドフェルは、捕虜になったまま所在不明の息子を捜しに、コヴェントリーで開催された和平協議に出席するヒューとともに旅立つ。
カドフェルにとってそれは、背教者となる決意をしての旅でもあった。
オリヴィエの居場所を突き止め、単身乗り込むカドフェルだが、戦闘に巻き込まれて…。


と、いうわけでシリーズ最終巻。
よく言われておりますが、著者の逝去に伴って幕を閉じたこのシリーズ、そうは思えないほどこの最終巻はシリーズの〆にふさわしい大団円です。
これまでたまに顔を見せていたカドフェルの息子のために、カドフェルが修道生活を捨てる決意をし、シリーズの背景であったスティーヴン王と女帝モードとの内乱の一戦闘の現場に立ち会う羽目になります。そしてやはり最後は聖ウィニフレッドの救いがあるし。
普段どおりのちょっとした殺人ミステリもあり、ロマンスは仄めかしで終わってますが、それにも勝る美形の男性同士の熱すぎる友情――

ってかフィリーップ!! 何者よこのヒト?! 初読の時にもどうかと思ったけど、再読してもやっぱりおかしいよ。30歳独身。貴婦人に敬愛を捧げる中世騎士なのに、自分の主人である女帝モードよりも同い年の友人に強すぎる愛憎を抱いちゃってますよ!! 相手は結婚もして子どもも産まれるというのに。その友人を●●するってのはやっぱり嫉妬? ねえ嫉妬でしょ?
とはいえわたしが一番ひっくり返って驚いたのは、素肌に毛皮の付いたガウン一枚羽織って夜の城内を歩き回ることだ……(遠い目)。
オリヴィエの描写の、少女マンガのようなキラキラしさといい、ピーターズ女史は腐女子仲間としか思えません(笑)。ありがとう女史。<いい迷惑

ISBN:439013020X 文庫 エリス・ピーターズ 社会思想社 1996/01 ¥775

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