試写会に当たったので観てきました。
ロサンゼルス郊外の住宅地、サンフェルナンド・バレー。乾いた土地をつらぬく12車線のフリーウェイ以外なにもない土地。17歳のトーブは、ただ積み重なっていく日常から自分を連れ出してくれる存在を求めていた。そして、ガソリンスタンドで出会った風変わりな男ハーレン。どこか謎めいた雰囲気の男にトーブは惹かれ、海へと誘った。自分を大人の女として扱ってくれる年上の男性。トーブはハーレンとの恋に夢中になり、ハーレンもまた、彼女の美しさと純粋さにのめり込んでいく。しかし、ふたりの関係が深まる一方で、ハーレンの、時に常識を踏み外す行動が思いもしない事件を引き起こし…。


一時期、続けてノートン作品を見ていましたが、そのときのわたしの印象は
「この人が制作に関わると、妙に観念的っていうか小難しくなる……」
ということ。スムーチーでさえ、ただの脳天気な芸人さんでなく、なんか子どもたちの心と体の健康に心を砕くインテリっぽくなってしまって冷めてしまう部分がありました。
なので、この映画もあまり期待しないで見に行ったのですが。

面白かったです! 前半の恋人たちの話はおとぎ話のようにシアワセだし、後半のサスペンスフルな展開は先が読めず、固唾を呑んで見守りました。
が、見終わった後の後味はあまりよろしくありません……。
画面もうつくしくて、脚本にもソツがないし、最後はまあお気楽ではないにしろデッドエンドというわけでもないのに。
なぜだろう?

ノートンは、どこかおかしな人を好演してます。西部劇を意識したこの映画、ノートンの役どころも時代遅れのカウボーイ、ってことなんですが、うーんうーん。あの複雑な人間をノートンが演じたいと思う気持ちも分かる気がするし、ノートンでなけりゃ演じきれないとも思うけれど、やっぱりあの役は、見た目もバリバリカウボーイな人が演じるべきだった気がする……。

相手役の女の子はとってもかわいい。気の弱い弟役は、地味なキャラクタですがいい味出してます。メインの俳優さんは、後は姉弟のお父さんの4人なんですが、この絞り込んだ配役は質が高いと思います。

風景とそれを切り取るアングルは素晴らしい。どのコマを取ってもポスターにできるくらいのノリです。

それでも、やっぱり誰かに両手放しにお薦めできないのは、なんだかモヤモヤとしたものが胸の内に残ってるからなんだよな……。

さて。
先日からこの日記でコメント機能が使えるようになりましたが、わたしはコメントはまったく使わない設定にしております。
というのも、ここ以外にも掲示板やらブログやらミクシィやらをやっていて、これ以上いただいたコメントにお返事を付けることが難しいからです。
自分の読書記録を付けるためが当初の目的とはいえ、不特定多数の方の目に触れるところに意見を出しておいて、読んだ人からの意見は受け付けません、というのも失礼かと思いますが、諸事情お汲み取りいただけますよう。

コメント

お気に入り日記の更新

最新のコメント

この日記について

日記内を検索