書影は異なりますが、本日「あらしのよるに」試写会に行って来ました。
原作は立ち読みで6巻くらいまで。映画ではその先が付け加えられているらしいというウワサは仕入れておりました。

で。ネタばれ(あまり)なし感想。

最近の日本のアニメ映画を観ていなかったのですが、ずいぶんと技術が向上していたのだなぁとまず感心しました。自然の描写がリアルで美しく、かなりびっくり。
オオカミも、デフォルメされているものの獲物を追う動きなんかはソレっぽく怖ろしく、きれいでした。
が。
ヤギ……。あの極度のデフォルメはいかがなものか。まったくヤギらしさの欠片もない、正体不明のあの生き物は……。ゆえに動きもなんかまったく動物らしくなくてそこだけ浮いてる。
そして、絵本の絵はラフだし言葉もそぎ落とされていて、読み手が想像で補っていた部分が、アニメでは全てあからさまに描き混まれているので余韻に欠けるというか。本当は、もっとシンプルなアートっぽいアニメで見てみたかった気がしますが、いまの「日本のアニメ」ではそれはあり得ないんだろうな、と思うとチト寂しい気がしました。

そして、細部があからさまになってしまったためにか、どうしても「無邪気な小悪魔(ヤギ)に翻弄されて破滅する不器用な男(オオカミ)」という図式にしか見えない(笑)。
とはいえ、絵本と比べて二人の逃避行に絶望感が感じられず、変に明るい話になってしまってオトナな読者としては残念でした。

DVD レントラックジャパン 2005/12/02 ¥2,500

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