「インタビュー術!」にも紹介されていた、スポーツノンフィクション。それ以外の場所や人からもよく名前を聞いたり薦められたりした「江夏の21球」所収。
スポーツには興味がなかったので、今までさんざんいい評価を聞いていても手が出なかったのだけれど、「インタビュー」という点から興味を引かれて手に取った。で、とても面白かった。
主に雑誌に掲載された短編を集めたものなのだけれど、スポーツ界の、いろいろな場面・いろいろな人をテーマに、緊張感あふれる物語が展開している。

小説と違ってノンフィクションは、そのまま時系列で書いたって作品にはならないのであって、素材をどう編集し構成するか、というところにもライターの力量が現れるのだと思う。
この短編集でも、一番山場となる試合なり競技会について書いていく合間合間にそこに至るまでのバックグラウンドが少しずつ挟み込まれたりして、クライマックスへと盛り上げていくやり方が、テクニカルではあるけれどうまいなぁと関心。
こういう背景部分までわかればスポーツ観戦も楽しいのかもしれないと思いました。

ISBN:404154002X 文庫 山際 淳司 角川書店 1985/02 ¥483

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