標的のミシェル
2005年3月24日 読書記録(04.02〜)
Myロマンス小説ブームの一環として、ネットで割と評判のよかったこれを読んだ。
いやあ、大変面白かった! サスペンス部分がロマンス小説にしては上質で、悪役の悪どさがすてき。大抵のミステリで騙されて最後にとっても驚くわたしですが、この話でもすっかり足を掬われて目からウロコ。
それと、人物描写が上手い。会話や婉曲表現で、その人物の背景や過去などをほのめかしたり、直接カギカッコ付きの会話がなく、登場人物たちが交わす会話の内容を読者に想像させたり、っていう、説明しすぎない部分がとても上手い。
また、会話も軽妙。思わずクスッと笑ってしまったり、何度も読み返したりしたところが何度もあった。
が。
実は肝心のロマンス部分は、わたし的にはイマイチでした。美男美女が出会った途端に相手に恋しちゃって、後はどのタイミングでベッドインするか、というただの駆け引きが延々と続くというのは、下手なBLよりも波風立たなくてまるで物足りない。もっと、サスペンス部分ほどハラハラさせる枷を、カップルにも掛けてほしい。
でもサスペンス部分は本当に面白かったので、この著者の他の話も読んでみようと思う。
いま出ているのは3冊で、どれも同じ世界、というか、最初の話「心うち砕かれて」のヒーローの兄がこの話のヒーロー。この話のヒロインの兄が、次の話「魔性の女がほほえむとき」のヒーロー、というように登場人物が重なっている。いわゆるスピンオフ小説群。順に読む必要はないけれど、前の話に出てきた人物に関するネタバレが続きの話にあるかも知れない。
ISBN:478972056X 文庫 ジュリー・ガーウッド ソニーマガジンズ 2003/06 ¥924
死の陰謀に巻き込まれた美貌の女医と検事の運命は?全米ベストセラーの超大型ロマンティック・サスペンス
美貌の女外科医ミシェル・レナードは、パーティーで一人の男と知り合った。男の名はテオ。若手の検事だった。やがて彼はミシェルが暮らすルイジアナの田舎町を訪ねてきた。名目は釣りをするため。実際は、ミシェルをどうしても忘れられなかったからだ。ミシェルのほうも、テオへの思いが胸中に募りつつあることは気づいていた。だが、恐るべき悪の頭脳集団が彼女のいとこに死をもたらし、さらに彼女自身をも狙っていることは知る由もなかった……。
全米ベストセラーの超大型ロマンティック・サスペンス!
いやあ、大変面白かった! サスペンス部分がロマンス小説にしては上質で、悪役の悪どさがすてき。大抵のミステリで騙されて最後にとっても驚くわたしですが、この話でもすっかり足を掬われて目からウロコ。
それと、人物描写が上手い。会話や婉曲表現で、その人物の背景や過去などをほのめかしたり、直接カギカッコ付きの会話がなく、登場人物たちが交わす会話の内容を読者に想像させたり、っていう、説明しすぎない部分がとても上手い。
また、会話も軽妙。思わずクスッと笑ってしまったり、何度も読み返したりしたところが何度もあった。
が。
実は肝心のロマンス部分は、わたし的にはイマイチでした。美男美女が出会った途端に相手に恋しちゃって、後はどのタイミングでベッドインするか、というただの駆け引きが延々と続くというのは、下手なBLよりも波風立たなくてまるで物足りない。もっと、サスペンス部分ほどハラハラさせる枷を、カップルにも掛けてほしい。
でもサスペンス部分は本当に面白かったので、この著者の他の話も読んでみようと思う。
いま出ているのは3冊で、どれも同じ世界、というか、最初の話「心うち砕かれて」のヒーローの兄がこの話のヒーロー。この話のヒロインの兄が、次の話「魔性の女がほほえむとき」のヒーロー、というように登場人物が重なっている。いわゆるスピンオフ小説群。順に読む必要はないけれど、前の話に出てきた人物に関するネタバレが続きの話にあるかも知れない。
ISBN:478972056X 文庫 ジュリー・ガーウッド ソニーマガジンズ 2003/06 ¥924
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