下で書いた「スローライフでいこう」の中で、瞑想するときに偉大な宗教や聖人の言葉を、何度も繰り返して唱えるべしとある。
そこには(もともとアメリカ人に向けて書かれた本だからか)キリスト教の「平和の祈り」が例として挙げられていたけれど、わたしはそれに対してとくに感じることはなかった。
じゃあ、自分が瞑想するために心をスローダウンするのにどんな言葉を選ぶかな、と思ったとき、ふと、大学受験のときにそれこそお題目のように唱えていた詩があったことを思い出した。それ以来、たまに思い出すもののすっかり忘れていたと思っていたけれど、思い出そうとしたら1か所を除いてほぼ完全に思い出すことができた。
ここでは引用しないけれど、その詩を知ったのがこの本だった。
これは、岩波ジュニア新書のなかでも超ロングセラー。初版は1979年で、未だにちょっと大きい書店なら店頭に並んでいる。中学生向けに、現代日本の詩人の詩を、自身も詩人である茨木のり子がやさしく解説をつけていて、いろいろ考えさせられる。
また、読む年代によって好きな詩なども変遷があって、自分自身の変化も感じられて不思議。教科書で読んだ石垣りんは全然おもしろくなかったけれど、この本の詩を、それも最初に読んでから数年後に「これはすごい」と分かったときにはすごく不思議な気分だった。
その石垣りんも最近亡くなった。合掌。

そんなわけで、わたしにとってはこの本はとても特別。

ISBN:4005000096 新書 茨木 のり子 岩波書店 1979/01 ¥819

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