■(読了)「第六大陸」(2)、小川一水、ハヤカワ文庫SF、2003
月面に民間企業が基地を作るプロジェクトの、怒涛の後編。
中盤のショックな出来事で順調に見えた計画にどんどん困難が襲ってくるけれど、最後は大団円。
この話、単純に「悪い人」が出てくるわけでない(それぞれの思惑や駆け引きで計画の邪魔をする人はいても)ので読後感も非常にさわやか。最後は、計画が達成されるだけでなく、さらに夢のある広がりを見せた終わり方で、これもとてもいいと思う。
かといって、いてもたってもいられないような吸引力にいまひとつ足りないのは、やっぱり人物描写が、ステレオタイプというか、ひとりの人物がひとつの側面でしか描かれないからかな……。
でも、この話のメインは人物描写よりも、計画を具的で緻密にシミュレーションすることだと思うので、そこに人物描写の深みまでぶち込むと収拾つかなくなるだろうから、これでよかったんだと思う。

■(読了)「ハチミツとクローバー」(1)、羽海野チカ、集英社ヤングユー クイーンズコミックス
チマタで人気のマンガをようやく読んでみた。
めっちゃおもしろい。
オビ書きから、なんとなくもっと湿っぽい話をイメージしていたのだけれど、実は笑える。でも、リアルな等身大の人物の感情表現に長けているのは相変わらず。
続きも買おうっと。

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