「第六大陸 1」

2003年7月28日
■(読了)「第六大陸 1」小川一水、ハヤカワ文庫SF、2003
50年先の近未来、極地の建設工事が得意な建設会社と日本で第3の遊園地を経営するエンターテインメント会社が共同で、月に基地を作ろう、とする話。
最初の数ページから、「うわ、これライトノベルじゃん」と思った。理由ははっきりしない。たぶん、ヒロインの造型が黒髪さらさらの超美少女お嬢様だからかもしれないけれど、じゃあこのヒロインがもっと別のキャラクターだったらライトノベルだと思わなかったか、と考えると、じつはもう一人の主人公である建築会社社員の青年が出てきた時点ですでに「ライトノベル」っぽさを感じていた気がするし。(ちなみに表紙を見たときには、とくにライトノベルっぽさは感じなかった。)
なにをして「ライトノベルっぽい」と感じたかどうかは、突き詰めると長くなりそうなので置いておいて。
これはとても面白い。月に基地を作るという夢のような物語が、ごく具体的に進められていく。あとがきにもあるように、使われている数値もすべて現実に即したものとなっているそうで、その辺も安心して読み進められる。
いつも参考にしている本の感想サイトでプロジェクトXにたとえていましたが、言いえて妙。

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