「物語の体操」

2003年7月14日
■(読了)「物語の体操 みるみる小説が書ける6つのレッスン」大塚英志、朝日文庫、2003

しばらく前に読んだ同じ著者の「キャラクター小説の作り方」の前に書かれた、小説の書き方ハウツー本の体裁を取ったキャラクター小説論。
著者の言う「キャラクター小説」、もしくはライトノベルの業界に関わる人たちの中には、なかなか、文壇の論者と渡り合えるだけの文学論の知識や論戦を構えるだけの訓練を受けている人が少ないため、余計に世の中に(よしにつけ悪しきにつけ)認知されにくいように思われる。
そんななかで、筑波大学で民俗学を学んだ著者は、広く文学のなかでの「キャラクター小説」の位置付けを描いてみせる。
そういったライトノベル側に立った論者が、女性向けのほうからはなかなか出てこないのがもどかしいなぁ。たまにいても、なにか感情論や自分の経験に深く密着したエッセイに流れていってしまうんだものなぁ。

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