■(読了)「殺ったのはおまえだ―修羅となりし者たち、宿命の9事件」新潮45編集部、新潮文庫、2002
最近話題になった事件9件についての、新潮45に載ったルポルタージュの再録。
最近の事件は、「貧しいから」奪ったり殺したりするのではなく、理由がわからないから恐ろしい、という言い方をよく聞くけれど、この本を読むと「やっぱり経済的に不自由な人が犯罪に走るんでは?」と思わずにいられない。
っていうか、日本は不況だといっても餓死はしない程度に豊かな国だと思っていたけれど、これほど、貧しい人がやっぱりいるんだな、とちょっとびっくりした。
結局、学歴って再生産されるから、一度貧乏に落ち込んじゃうと、そこから這い上がるのは本当にむずかしいんだろうな、とか。

この本を手に取ったのは、Yondaパンダのマグカップが欲しかったから。どれを読みたい、というのはなかったんですが、平積みされてた新潮文庫をぱらぱらと眺めていたら、「植物人間になった双子の兄を刺殺した17歳少年」の話もあったので購入。
まともそうだと思ったのはこの人だけだったよ、9件の事件の犯人のなかでは。(そして、この人が執行猶予なしの実刑を受けていたことは知らなかった……)
犯罪を犯す人は、やっぱり日ごろから言動が特異なのか、ライターが、だれでもやっていそうな奇矯な言動を、ことさらに掘り出してみせるからか。

いろいろ考えてしまいました。

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