「奪う男」
2002年6月5日■(読了)「奪う男」西田東、Bambooコミックス(竹書房)、2002
サラリーマン・ホモまんがの短編8編。
大抵のやおいマンガってのは、その絵柄が過去からの流れのなかで位置付けることができるとすれば(ジャンプ系マンガの同人誌系列、とか、アニメ流れとか、人気マンガ家のだれそれの影響とか)、このマンガ家の絵は、それらの流れからは無関係の場所からポンと出てきたという感じ。シンプルな線で、背景・アングルもあまり凝っておらず、絵柄だけならオタク度の低い青年誌あたりに紛れていても違和感なさそう。
やおいマンガもここまで来たか、と感じた。
1編のページ数は少なく、しかも「麗人」という、その手の中でもポルノ度の高い雑誌に掲載されていたこともあり、主要登場人物らはすでに自分がゲイだという自覚があり、会社組織の中でのままならない片思いが成就するまでというシンプルなストーリーに、最後、ポルノ・シーンがかなり具体的な描写でついており、最後の1ページまたは半ページで、ギャグで落として終幕、というパターンを踏襲している。
限られたページ数と外せないお約束のなかで、片思いのままならなさを上手く描いていて、どれも面白い。主人公がときに滑稽に恋に振り回されるからこそ、お決まりのハッピーエンドも安心して迎えられる。
サラリーマン・ホモまんがの短編8編。
大抵のやおいマンガってのは、その絵柄が過去からの流れのなかで位置付けることができるとすれば(ジャンプ系マンガの同人誌系列、とか、アニメ流れとか、人気マンガ家のだれそれの影響とか)、このマンガ家の絵は、それらの流れからは無関係の場所からポンと出てきたという感じ。シンプルな線で、背景・アングルもあまり凝っておらず、絵柄だけならオタク度の低い青年誌あたりに紛れていても違和感なさそう。
やおいマンガもここまで来たか、と感じた。
1編のページ数は少なく、しかも「麗人」という、その手の中でもポルノ度の高い雑誌に掲載されていたこともあり、主要登場人物らはすでに自分がゲイだという自覚があり、会社組織の中でのままならない片思いが成就するまでというシンプルなストーリーに、最後、ポルノ・シーンがかなり具体的な描写でついており、最後の1ページまたは半ページで、ギャグで落として終幕、というパターンを踏襲している。
限られたページ数と外せないお約束のなかで、片思いのままならなさを上手く描いていて、どれも面白い。主人公がときに滑稽に恋に振り回されるからこそ、お決まりのハッピーエンドも安心して迎えられる。
コメント