「蒼き双眸の記憶 鎌倉幻譜」
2002年4月10日■(読了)「蒼き双眸の記憶 鎌倉幻譜」中森ねむる、講談社X文庫WH、2002
鎌倉を舞台に、人外のものと、それらから鎌倉を守る強大な力を持っていながら使い方が分からない女子高生、彼女を利用しようと目論む黒衣の霊能師、そして彼女を守る獣の姿をした化生が闘うお話。前3冊でいったん話が終わって、4巻目のこの本からは新展開。
前3冊では主人公が自分の力と獣に振り回されて、訳分からない状態からようやく抜け出し、新展開では主人公の前世にかかわる大きな敵が顔を出して、どうなるんだろうと期待していたら、あとがきによると、この本の売上如何でシリーズが終わってしまうかも、とのこと。そんなぁ。
個々のパーツは魅力的なんですが、どうも、話が向かう方向が見えにくいところがいまひとつ人気がでない理由かなあ、と勝手に推測。
青年の心をもった美少女主人公や、彼女に付き従う狼めいた化生、めちゃくちゃ裏のある怪しい霊能師、鎌倉という地理を霊的に読み解くところの意外さは、売れる要素いっぱいありそうなのに……。
主人公が、自覚のないままに強大な自分の力をいつまでも御しきれないで自己嫌悪にひたっているばかりで、目標がはっきりしないからそれを達成したというカタルシスも得られないのがなあ。自分の力を制御しようと思ったら、悪の霊能師にかじりついてでも使い方を教わる、とか前向きな対処をしてくれるといい気がする。それで、いつか、主人公を利用するばかりの霊能師を逆に痛めつけてくれたりするとスカッとするんだけどな。
主人公が目標を持っていないから、ストーリーがどこへ向かうか、読み手にはいまいち伝わりにくいので、読みつづけるモチベーションが得られないのがちょっともったいないかも。
というわけで、スカッとするところまで話が続くこと切に希望。
鎌倉を舞台に、人外のものと、それらから鎌倉を守る強大な力を持っていながら使い方が分からない女子高生、彼女を利用しようと目論む黒衣の霊能師、そして彼女を守る獣の姿をした化生が闘うお話。前3冊でいったん話が終わって、4巻目のこの本からは新展開。
前3冊では主人公が自分の力と獣に振り回されて、訳分からない状態からようやく抜け出し、新展開では主人公の前世にかかわる大きな敵が顔を出して、どうなるんだろうと期待していたら、あとがきによると、この本の売上如何でシリーズが終わってしまうかも、とのこと。そんなぁ。
個々のパーツは魅力的なんですが、どうも、話が向かう方向が見えにくいところがいまひとつ人気がでない理由かなあ、と勝手に推測。
青年の心をもった美少女主人公や、彼女に付き従う狼めいた化生、めちゃくちゃ裏のある怪しい霊能師、鎌倉という地理を霊的に読み解くところの意外さは、売れる要素いっぱいありそうなのに……。
主人公が、自覚のないままに強大な自分の力をいつまでも御しきれないで自己嫌悪にひたっているばかりで、目標がはっきりしないからそれを達成したというカタルシスも得られないのがなあ。自分の力を制御しようと思ったら、悪の霊能師にかじりついてでも使い方を教わる、とか前向きな対処をしてくれるといい気がする。それで、いつか、主人公を利用するばかりの霊能師を逆に痛めつけてくれたりするとスカッとするんだけどな。
主人公が目標を持っていないから、ストーリーがどこへ向かうか、読み手にはいまいち伝わりにくいので、読みつづけるモチベーションが得られないのがちょっともったいないかも。
というわけで、スカッとするところまで話が続くこと切に希望。
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