「光の六つのしるし」
2002年3月5日■(読了)「光の六つのしるし 闇の戦い1」スーザン・クーパー、評論社、1981
中学生のときにハマっていたイギリス児童文学。冷静に考えると、昨日さんざんハリポタに文句つけていた事項が、この話にもあてはまってしまう。
主人公ウィルは<光>を守護する<古老>として、11歳の誕生日に目覚める。<光>を打ち負かそうとする<闇>はまだ覚醒しきれていないウィルを打ち負かそうと攻撃を仕掛けてくる。が、ウィルは<古老>としての天与の才能で<闇>を押し返し、<光>の力である6つのしるしを集めて<闇>を退散させる。
それにしてもやっぱり、<古老>として目覚めたウィルが、特別な力をつかえるけれど、それは<光>の守護者としての責務をまっとうするためのものであって、自分が<古老>であること(=人とは違う次元で生きていかなければならないところ)を半分悲しんでいるところがちょっといいと思うんです。そうか。ハリポタは現実世界に未練がないところがひっかかるのかなあ。
それから、<古老>たちは<光>を守るためにときにあまりに厳格になりすぎて、けっして「善」ではないところもリアリティあると思います。とくに、「何世紀かまえの王様が、狩猟地として広大な森を手付かずに残してしまったから、そこに<闇>が巣くって温床になってしまった。」というような内容のセリフをさらっと言ってしまうあたり、いまだったら環境保護団体から抗議が来そうです(笑)。
あとは裏切り者の描き方ですかね。ハリポタで善を裏切る人は、たんに悪に惹かれたからという説明しかなされないのですが、こちらでは、心から信頼していた<古老>に、<光>を守るために知らない間に命をかけさせられていた人間が、愛憎あい半ばする感情につけこまれて裏切ってしまう。その辺の葛藤も、納得させられます。
そんなわけで。やっぱり「闇の戦い」シリーズはいいなあ。
中学生のときにハマっていたイギリス児童文学。冷静に考えると、昨日さんざんハリポタに文句つけていた事項が、この話にもあてはまってしまう。
主人公ウィルは<光>を守護する<古老>として、11歳の誕生日に目覚める。<光>を打ち負かそうとする<闇>はまだ覚醒しきれていないウィルを打ち負かそうと攻撃を仕掛けてくる。が、ウィルは<古老>としての天与の才能で<闇>を押し返し、<光>の力である6つのしるしを集めて<闇>を退散させる。
それにしてもやっぱり、<古老>として目覚めたウィルが、特別な力をつかえるけれど、それは<光>の守護者としての責務をまっとうするためのものであって、自分が<古老>であること(=人とは違う次元で生きていかなければならないところ)を半分悲しんでいるところがちょっといいと思うんです。そうか。ハリポタは現実世界に未練がないところがひっかかるのかなあ。
それから、<古老>たちは<光>を守るためにときにあまりに厳格になりすぎて、けっして「善」ではないところもリアリティあると思います。とくに、「何世紀かまえの王様が、狩猟地として広大な森を手付かずに残してしまったから、そこに<闇>が巣くって温床になってしまった。」というような内容のセリフをさらっと言ってしまうあたり、いまだったら環境保護団体から抗議が来そうです(笑)。
あとは裏切り者の描き方ですかね。ハリポタで善を裏切る人は、たんに悪に惹かれたからという説明しかなされないのですが、こちらでは、心から信頼していた<古老>に、<光>を守るために知らない間に命をかけさせられていた人間が、愛憎あい半ばする感情につけこまれて裏切ってしまう。その辺の葛藤も、納得させられます。
そんなわけで。やっぱり「闇の戦い」シリーズはいいなあ。
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