「ハリー・ポッターと賢者の石」
2002年3月4日■(読了)「ハリー・ポッターと賢者の石」J.K.ローリング、静山社、1999
じつはこの本を読む前に、いろいろな人から聞いた感想は大きく3つに分かれていました。
(1)たしかにおもしろいけど、これくらいの児童文学ならいままでもあった。ハリポタは騒がれすぎではないか。
(2)主人公が、辛い現実から逃避すると異世界では何の努力もなしに栄光と賞賛を得るストーリーは納得できない。こんな現実逃避礼賛の話を子どもに読ませたくない。
(3)2巻まではたいしておもしろくないけど、3巻から(とくに親世代が)おもしろくなる。
まだ(3)の意見についてはなんともいえませんが、1巻を読んだ時点で、(1)と(2)は正直納得しました。まあ、あまりに売れてるからちょっと厳しい目で見たことは否めませんが。
なんというか、読後感が少年ジャンプのマンガの雰囲気です。生来の才能によって、嫌な奴をとっちめてカタルシスを得る勧善懲悪ものって、嫌な奴のほうから見たら完全にいじめ。
とはいえ、細かい設定が魅力的なのは事実だし。大森望が「本の雑誌」で言っていたように、たしかにこれは、日本でいえばキャラクター小説だなあ。マンガの表紙と挿絵をつけてコバルト文庫の棚に並んでたら違和感ないような気がする。
結局、英語圏の文学は他国へ翻訳しやすいから余計に人気が出たんじゃないかなあ。とくに、世界中の売上1億1千万部のうち、一割を売り上げてる日本においてをや。
逆に、茅田砂胡「デルフィニア戦記」(C★NOVELS)あたりを英訳したらけっこう当たるんではないかと思うんですが。
じつはこの本を読む前に、いろいろな人から聞いた感想は大きく3つに分かれていました。
(1)たしかにおもしろいけど、これくらいの児童文学ならいままでもあった。ハリポタは騒がれすぎではないか。
(2)主人公が、辛い現実から逃避すると異世界では何の努力もなしに栄光と賞賛を得るストーリーは納得できない。こんな現実逃避礼賛の話を子どもに読ませたくない。
(3)2巻まではたいしておもしろくないけど、3巻から(とくに親世代が)おもしろくなる。
まだ(3)の意見についてはなんともいえませんが、1巻を読んだ時点で、(1)と(2)は正直納得しました。まあ、あまりに売れてるからちょっと厳しい目で見たことは否めませんが。
なんというか、読後感が少年ジャンプのマンガの雰囲気です。生来の才能によって、嫌な奴をとっちめてカタルシスを得る勧善懲悪ものって、嫌な奴のほうから見たら完全にいじめ。
とはいえ、細かい設定が魅力的なのは事実だし。大森望が「本の雑誌」で言っていたように、たしかにこれは、日本でいえばキャラクター小説だなあ。マンガの表紙と挿絵をつけてコバルト文庫の棚に並んでたら違和感ないような気がする。
結局、英語圏の文学は他国へ翻訳しやすいから余計に人気が出たんじゃないかなあ。とくに、世界中の売上1億1千万部のうち、一割を売り上げてる日本においてをや。
逆に、茅田砂胡「デルフィニア戦記」(C★NOVELS)あたりを英訳したらけっこう当たるんではないかと思うんですが。
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