「鎮痛磁気ネックレス」亭の明察
2011年9月18日 読書記録第5紀(10.12~)「鎮痛磁気ネックレス」亭の明察 (文春文庫) [文庫]
マーサ グライムズ (著)
ロンドンから40マイル、このところ首都のベッドタウンとして不動産業者の着目するところとなったリトルボーンの村は、しかし、たたずまいあくまでものどか、もちろんパブもある。村の森から犬が人間の指をくわえて現われたのが事件の発端、警視昇進に照れながら腰をあげたジュリーは、事件を追ってロンドンと村を行き来する。
http://www.amazon.co.jp/dp/4167275317
マーサ・グライムズのパブシリーズ、もしくは警視ジュリーシリーズの第3作。
このシリーズの謎は、本格ではなくて、犯人当てが目的でもなくて、なのでミステリとしてさほどおもしろいかどうかは自信がない。
普通に読んでいて、犯人が判明したときの爽快感みたいなものもない。
じゃあ何で読んでいるかというと、登場する人物たちのキャラクターがいいからではないか、と3冊目にして思う。
繰り返して書いているけれど、とにかく出てくる子どもたち(と動物)の、生意気でこまっしゃくれていて、それでもやっぱり子どもの世界や価値観の中で行動しているところが実に活き活きと描かれている。
また、大なり小なり嫌な奴が次から次へと出てくるのだけれど、これがまた強い印象を与える書き方をされている。嫌な奴ではなくても一癖もふた癖もあるようなキャラクターたちの掛け合いが、また楽しい。
探偵役はシリーズ名にもなっている、ロンドン警視庁のジュリー警視(1,2巻では主任警部)。ジュリーはただひたすら穏やかな性格で、事件の関係者に誠意を持って話を聞いて回る。背が高く、栗色の髪に灰色の目をして笑顔が素敵な紳士なので、とにかく女性はイチコロだけれど、女性を落とす術は笑顔だけな一方、子どもを落とす手練手管はすごい。基本的に大人を信用していない子どもたちが、ジュリーにはコロコロと手懐けられていく。
もう一人の探偵役、第1巻で事件の起こった村に住んでいる爵位を返上した元貴族のメルローズ・プラントがジュリーの友人として彼の捜査を助ける。第1巻では、大学で授業ももち、クロスワードパズルが得意な頭脳派であったのに、2巻以降ではすっかり有り余る金と時間を使ってジュリーの手伝いをする助手役に甘んじているところが、読み手としては少々不満。もうちょっと、二人で丁々発止の知恵の出し合いを繰り広げてくれたほうが楽しいのに……。
それなのに。ジュリーは平民なのに、どんどんプラントに対して遠慮がなくなっていくし、特にこの3巻では冒頭でいきなり、休暇をプラントの屋敷で過ごすのにうきうきと(ではないけれど)荷物を作っているところから始まる……。
いつの間にそんなに仲良しに?!
2人とも40歳前後で独身。ジュリーは各事件ごとに登場する不幸な女性にすぐ惚れるのだけれど、そういう女性はたいてい犯人だったり被害者だったり、様々な理由で彼の想いが遂げられることはない。
プラントも、麦わら色の髪に知性溢れるグリーンの瞳で金縁メガネ(!)というモテ要素満載なのに、そして彼(の財産)を狙っている女性も多いだろうに、好きな女性に上手く気持ちを伝えられなくて独身を続けている。
いいですいいです。キミたちはそうして2人で持ちつ持たれつ独身のまま仲良くしていてくれれば。
そんなわけで、2人の仲良しっぷりが楽しくてシリーズを読み続けています。
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リオ!ブルー 初めての空へ[ラテンビート映画祭]
2011年9月18日 映画鑑賞記録第3紀(09.02~)監督 : カルロス・サルダーニャ
声 : ジェシー・アイゼンバーグ、アン・ハサウェイ、ロドリゴ・サントロ
2011年 / アニメ・アドベンチャー / アメリカ・ブラジル / 96分
リオデジャネイロで生まれたコンゴウインコのブルーは雛のときに捕えられ、アメリカへ売られてしまう。だが、搬送中に逃げ出し、心優しい少女リンダに助けられる。15年後、ブルーは本屋を営むリンダと一緒に、穏やかに暮らしていた。ある日、店に現れた鳥類研究家のブラジル人チュリオは、ブルーは貴重な品種の雄鳥だ、と告げる。リンダとブルーは、チュリオの研究所にいる雌鳥ジュエルに会うため、ブルーの故郷、リオデジャネイロを訪れる。
ジェシー・アイゼンバーグ、アン・ハサウェイ、ジェイミー・フォックス、ロドリゴ・サントロという豪華キャストが声を担当している。サルダーニャ監督(『アイス・エイジ』シリーズ)はリオ出身。
公式サイト : http://www.rio-themovie.com/
予告の動画を見たときに、ジャングルの鳥たちの鮮やかな色彩に心奪われて見ることに決めた1本。
サウンドトラック ビデオ http://www.youtube.com/watch?v=xlXlbAfxnHk
その後、この秋に予定されていた日本公開が突然中止になったことを知る。
もともと3Dで作られていたけれど、当然映画祭では2D上映。
2Dで見ても素晴らしいと思ったけれど、これは3Dで見たくなる素晴らしい映像美。
鳥が主人公だから空中の飛行シーンが多くて(とはいっても題名から察せられるとおり、主人公のブルーはペットとして飼われていたので飛べない)、しかも舞台になるリオデジャネイロは起伏の多い地形で、例のキリスト像を巡って街を見下ろす視線とか、斜面を這い上がるように密集するスラム街とか、海岸線の向こうに見える急峻な丘とか何もかも絵になる(絵なんだけど/笑)。
カーニバルも壮観。
それから音楽もいい!ブラジルだからサンバなんだけれど、そのほかにも懐かしいPOPsとか(私に音楽のジャンルとか歌手の名前とか聞かないで……だれでも知ってる有名な曲)が効果的に使われている。
ストーリーとしては、ブルーとジュエルの鳥カップルが、その希少性からギャングに攫われて売り飛ばされそうになり、そこから逃げる逃亡劇と、飼い主のリンダと鳥類研究家のチュリオがブルーたちを探しながら仲良くなる2ライン。
どちらも気の強いOR目的のはっきりしている女性と、それに引っ張られるヘタレな男性という組み合わせでちょうど写し絵のよう。
ギャングに飼われている凶悪な白いインコと、その手先となる猿軍団がまたいい味だしてる。
途中でハンググライダーの飛ぶシーンが出てくるのだけれど、昔やってたんでそのときの飛ぶ感覚を思い出してとてもワクワクした。
3Dは「ヒックとドラゴン」しか見ていないけれど、ドラゴンに乗って飛ぶ飛翔感とはやっぱり違う。3D公開が今からでも実現するものならぜひ見に行きたい。
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Black Bread [ラテンビート映画祭]
2011年9月17日 映画鑑賞記録第3紀(09.02~)BLACK BREAD(英題)
監督:アグスティ・ビリャロンガ
出演:フランセスク・コロメール、マリナ・コマス、ノラ・ナバス
2010年 / ドラマ / スペイン・フランス / 113分
2011年ゴヤ賞作品賞・監督賞・主演女優賞ほか(全9部門)・サン・セバスティアン国際映画祭主演女優賞
舞台はスペイン内戦後のカタロニア。11歳の少年アンドレウは、森の中で崖下に転落した馬車を見つけ駆け寄るが、父親の遺体のそばに倒れていた幼子は「ビトルリア」と、謎の言葉を残して息絶える。「ビトルリア」とは森の洞窟に住むと噂される幽霊の名前だ。警察は、事故は何者かに仕組まれた殺人と断定。アンドレウの父ファリオルに嫌疑がかかる。間もなくアンドレウは農村に住む祖母の元へ身を寄せ、父ファリオルは逃亡。父の無実を信じる純粋なアンドレウに、従妹のヌリアらは、大人社会の現実を話して聞かせる。
フランコ政権による厳しい弾圧が行われていた冬の時代を一人の少年の目を通して描いたサスペンス。2011年のゴヤ賞最多9部門受賞ほか数々の映画賞を受賞し、スペイン本国で大ヒットした。
配給:アルシネテラン 2011年、銀座テアトルシネマ他にてロードショー
公式サイト & 予告編 : http://pannegro.com
(映画祭サイトより)
冒頭の、馬車が崖下に転落するシーンが陰惨で、一気に映画に引き込まれる。
スペイン内戦後の弾圧期を舞台にしているものの、社会的な背景は直接描かれない。右派(勝ち組=白パン)と左派(負け組=黒パン)との差別や抜け出せない貧困、内戦の傷跡が大人たちを歪ませ、過去を隠すための嘘や大人の都合で振り回される生活が、子どもたちを傷つけていく。
馬車の転落事故が事故ではなく、過去に起こったとある事件が引き金になっていることが次第に明らかになり、そのためにさらに悲劇が繰り返されるあたりは、少し横溝的な雰囲気もある。土俗的な、ムラ社会的なところもあるし。少しずつ事件が明らかになっていく様は、まさにどんどん森に踏み込んでいく感じがする。
うっそうとした森が世界を取り囲んでいるところは「パンズ・ラビリンス」を思い出させる。
あちらは少女が辛い現実を幻想の国に見立ててそこへ逃げていくけれど、こちらの作品では少年が現実を目の当たりにし、人の皮をかぶった魔物が跋扈するような現実の世界に踏み込んでいく。
主人公のアンドレウは、曇りない目で大人たちのすることを見つめる役で、子どもらしい可愛らしい少年ではないけれど、真っ直ぐで、何もかもを見通そうとする意思の強さがある、不思議な眼差しを持っている。
主人公を演じたフランセスク・コロメールは、学校に来たオーディションを、ほとんどみんなが受けるから一緒に受けてたまたま選ばれたのでもともと役者を目指しているというわけではないそうだ。
この映画に出てくるのはほとんど、何か後ろめたいことがある大人や虐げられた子どもばかりだけれど、唯一きれいな目をしているのが、結核で教会の敷地の一角に隔離されている人々の一人の青年。
主人公は現実を知るにつれてどんどん心を閉ざしていくのだけれど、この浮世離れした青年にだけは心を開く。けれど、この青年もいずれ死ぬことが暗示されている。
(モードチェンジ)
で、ゲイテイストは過去の事件に絡んでいるのだけれど、それよりもアンドレウと青年との関係がドキドキしてしまいます。
なんといっても青年が美しくて。青年からは「近づいちゃいけない(病気がうつるから)」と言われるのに、気になって仕方がなくて迷ったり不安があったりすると会いに行ってしまうあたり、いくらでも邪推できそう(笑)。
ところがこの青年役については公式サイトにも名前が出てない! だめじゃん公式。わかってないなぁ。
ま、この美青年のことは置いておいても、様々に想像力をかきたてられる、いい映画でした。
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とある飛空士への追憶
2011年9月17日 映画鑑賞記録第3紀(09.02~)
試写会に当たったので見てきました。
公開は10月1日なので、ねたバレを避けたい方は以下はお読みになりませんようご注意ください。
事前情報は、ライトノベル原作だということと、「お姫様を飛行機に乗せて敵地を抜けて本国へ届ける任務の間に芽生える身分違いの恋」ということ。
(写真は原作本です)
(公式)http://www.hikuushi-tsuioku.com/
よくも悪くもライトノベル原作だなぁ、と思いました。
上映前の説明では
・身分違いの恋
・空中戦シーンの迫力
が売りのようでしたが、どちらの筋をとっても、最初のほうでもう1,2シーン、状況を説明するようなシーンを付け加えれば、クライマックスへ向けて緊迫感が断然ちがってきたように思うのです。
もし原作にそういうシーンがなかったとしても、アニメ化に際して付け加えることはできなかったのか。
それと、これは高望みでしょうけれど、翌日見たfoxのアニメの飛行シーン(鳥ですが…)があまりに素晴らしいので、ちょっとこちらは見劣りしてしまうのが残念。
ちょっぴり消化不良ぎみでした。
公開は10月1日なので、ねたバレを避けたい方は以下はお読みになりませんようご注意ください。
事前情報は、ライトノベル原作だということと、「お姫様を飛行機に乗せて敵地を抜けて本国へ届ける任務の間に芽生える身分違いの恋」ということ。
(写真は原作本です)
(公式)http://www.hikuushi-tsuioku.com/
よくも悪くもライトノベル原作だなぁ、と思いました。
上映前の説明では
・身分違いの恋
・空中戦シーンの迫力
が売りのようでしたが、どちらの筋をとっても、最初のほうでもう1,2シーン、状況を説明するようなシーンを付け加えれば、クライマックスへ向けて緊迫感が断然ちがってきたように思うのです。
もし原作にそういうシーンがなかったとしても、アニメ化に際して付け加えることはできなかったのか。
それと、これは高望みでしょうけれど、翌日見たfoxのアニメの飛行シーン(鳥ですが…)があまりに素晴らしいので、ちょっとこちらは見劣りしてしまうのが残念。
ちょっぴり消化不良ぎみでした。
「化かされた古狐」亭の憂鬱
2011年9月14日 読書記録第5紀(10.12~)
イギリス萌えなアメリカ人女性教授が書いた、イギリスのパブを舞台にしたミステリ・シリーズの第2巻。
第1巻「「禍の荷を負う男」亭の殺人」の感想
http://yogiribook.diarynote.jp/201108222110345994/
第11巻「『老いぼれ腰抜け』亭の純情」の感想
http://yogiribook.diarynote.jp/201102250109474169/
村と一体に影響力を持つ准男爵家にまつわる殺人事件を、なかなか一筋縄ではいかない人々からジュリー警部が捜査するのですが、彼の”相棒”とも言える爵位を返上した元貴族のメルローズがたまたま准男爵に招待されていたことから、またまた捜査のお手伝いをします。
ジュリー警部は、彼の能力や実績を嫉妬して昇進を邪魔している上司や呼ばれて来たのに迷惑顔の地元警察に、またメルローズは彼の叔父と結婚してメルローズが捨てた爵位を拾った(デリカシーのない)アメリカ人女性である叔母に、とても迷惑していて、お互いに
「あの人がいればいいなぁ」と思ったり、
”<オールド・ペキュリア>を飲みながらフランス文学を読んでいた”と聞いただけで「あの人だ」と分かったり、
さりげなく相手のやることを真似したり、
お互いに再会できたことを心から喜んだり、
とまあ、らぶらぶっぷりがエスカレートしつつあって非常に楽しめました。<そこか!
(でも、なぜか先に読んでしまった11巻でも、この微妙な距離感は縮まっていなかったのが残念。)
それはさておいても、毎回繰り返しますが、この作家は子どもと老人を書かせると一級品。
第1巻「「禍の荷を負う男」亭の殺人」の感想
http://yogiribook.diarynote.jp/201108222110345994/
第11巻「『老いぼれ腰抜け』亭の純情」の感想
http://yogiribook.diarynote.jp/201102250109474169/
パブ<化かされた古狐>亭の看板が風に揺れている。スープのように濃い海霧の向こうで霧笛がむせび泣く。渺々たる荒地の彼方、北海に面した小漁村ラックムアで、十二日節の前夜、若い美女が殺された。真冬のヨークシャーか……ロンドン警視庁のジュリー警部は重い腰を上げた。アメリカ産の英国ミステリーで評判のシリーズ第二作(文庫あとがきより)
村と一体に影響力を持つ准男爵家にまつわる殺人事件を、なかなか一筋縄ではいかない人々からジュリー警部が捜査するのですが、彼の”相棒”とも言える爵位を返上した元貴族のメルローズがたまたま准男爵に招待されていたことから、またまた捜査のお手伝いをします。
ジュリー警部は、彼の能力や実績を嫉妬して昇進を邪魔している上司や呼ばれて来たのに迷惑顔の地元警察に、またメルローズは彼の叔父と結婚してメルローズが捨てた爵位を拾った(デリカシーのない)アメリカ人女性である叔母に、とても迷惑していて、お互いに
「あの人がいればいいなぁ」と思ったり、
”<オールド・ペキュリア>を飲みながらフランス文学を読んでいた”と聞いただけで「あの人だ」と分かったり、
さりげなく相手のやることを真似したり、
お互いに再会できたことを心から喜んだり、
とまあ、らぶらぶっぷりがエスカレートしつつあって非常に楽しめました。<そこか!
(でも、なぜか先に読んでしまった11巻でも、この微妙な距離感は縮まっていなかったのが残念。)
それはさておいても、毎回繰り返しますが、この作家は子どもと老人を書かせると一級品。
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BBCドラマSHERLOCKのトレーラー
2011年9月13日 本・映画にまつわるよしなし事 コメント (2)カンバーバッチ本人の台詞回しがちょっぴり分かります♪>秋林さま
http://www.youtube.com/watch?v=iJzuVCw78Ek&feature=player_embedded
かなり地声が低い。
http://www.youtube.com/watch?v=iJzuVCw78Ek&feature=player_embedded
かなり地声が低い。
運がいいとか悪いとか (Dariaコミックス)
2011年9月10日 読書記録(まんが)
上司が気になる主人公の気持ちに気づいた別部署の男が粉かけてきて、という話。
1巻まるまるひとつの話で、なかなかよいリーマンもの(ちゃんと仕事してる感じがする)である上に、自分もノンケなのにノンケの上司を好きになってしまった主人公の逡巡とか、気持ちがバレちゃいけない緊張感とかが、とても濃やかに描写されていて、また主要登場人物3人の心の揺れがリアルに感じられて、とてもよかった。
終わり方も、予想を覆してなお納得できる締め方でさすが。
私はBLではこういう話が読みたいんだよな。
1巻まるまるひとつの話で、なかなかよいリーマンもの(ちゃんと仕事してる感じがする)である上に、自分もノンケなのにノンケの上司を好きになってしまった主人公の逡巡とか、気持ちがバレちゃいけない緊張感とかが、とても濃やかに描写されていて、また主要登場人物3人の心の揺れがリアルに感じられて、とてもよかった。
終わり方も、予想を覆してなお納得できる締め方でさすが。
私はBLではこういう話が読みたいんだよな。
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リンクさせていただいている秋林さんがおもしろいとおっしゃってたので読んでみた。
ちなみにこのマンガ家さんは初めて読む。
お互いに相手を好きな者同士が、何かのきっかけで想いを通じ合う、というほのぼのな話が3編(それぞれ1~複数の話から構成)。
どうしても1編ずつが短いので感情を書き込みきれないのが惜しいなぁ。
一緒に買った紺野けい子館野とお子がまたすごくイイ話だったので余計に印象が薄くなってしまった感じ。申し訳ない。
ちなみにこのマンガ家さんは初めて読む。
お互いに相手を好きな者同士が、何かのきっかけで想いを通じ合う、というほのぼのな話が3編(それぞれ1~複数の話から構成)。
どうしても1編ずつが短いので感情を書き込みきれないのが惜しいなぁ。
一緒に買った
夜中に犬に起こった奇妙な事件
2011年9月8日 読書記録第5紀(10.12~)
アスペルガー症候群の少年が、近所の犬が殺された事件を調べて小説に書いた、という設定の本。
出たときにすごく話題になっていて気になっていたものの、今ごろになってようやく読みました。
こういう設定の本というと「アルジャーノンに花束を」が引き合いに出されがちですが、あちらがSFであり、タイトルに込められた意味が最後にわかるという意味でミステリーでもある一方、
こちらは「犬を殺した犯人探し」というミステリーをモチーフにしているものの、犯人は物語の半ばで自分から自白し、そこから日常が大きく崩れてしまった主人公が、大きな一歩を踏み出す冒険をするという、成長の物語である点で大きく異なると思う。
私は個人的に興味があってアスペルガー症候群について少し本を読んだりしているのでどういう症例の人かは何となく分かるけれど、まったく知らない人が、”本人の視線で語られる”症例を読んでどういうものか理解できるのかは不明。もしくは、理解できなくても面白いかは不明。
でも、きっと半分も読んで彼の考え方・価値観などを理解してくると、後半の、普通の人にはなんでもない大冒険が、本当にスリリングになってくる。
最後は納まるところへ納まって、なんとなくほっとして読了。
よい小説でした。
出たときにすごく話題になっていて気になっていたものの、今ごろになってようやく読みました。
こういう設定の本というと「アルジャーノンに花束を」が引き合いに出されがちですが、あちらがSFであり、タイトルに込められた意味が最後にわかるという意味でミステリーでもある一方、
こちらは「犬を殺した犯人探し」というミステリーをモチーフにしているものの、犯人は物語の半ばで自分から自白し、そこから日常が大きく崩れてしまった主人公が、大きな一歩を踏み出す冒険をするという、成長の物語である点で大きく異なると思う。
私は個人的に興味があってアスペルガー症候群について少し本を読んだりしているのでどういう症例の人かは何となく分かるけれど、まったく知らない人が、”本人の視線で語られる”症例を読んでどういうものか理解できるのかは不明。もしくは、理解できなくても面白いかは不明。
でも、きっと半分も読んで彼の考え方・価値観などを理解してくると、後半の、普通の人にはなんでもない大冒険が、本当にスリリングになってくる。
最後は納まるところへ納まって、なんとなくほっとして読了。
よい小説でした。
フットボールネーション 2
2011年9月5日 読書記録(まんが)
待ってました! サッカーうんちくマンガの第2巻。
たまたま密林から発売前にお薦めされたので予約購読で発売とほぼ同時に読みました。
ウンチク具合は1巻よりさらに濃度を増し、本筋がなかなか進まないのですが(というかどっちが本筋だか/汗)、結構勉強になるし、私もインナーマッスル鍛えなきゃ!という気になるお得感満載(笑)。
続きも楽しみにしてます。
たまたま密林から発売前にお薦めされたので予約購読で発売とほぼ同時に読みました。
ウンチク具合は1巻よりさらに濃度を増し、本筋がなかなか進まないのですが(というかどっちが本筋だか/汗)、結構勉強になるし、私もインナーマッスル鍛えなきゃ!という気になるお得感満載(笑)。
続きも楽しみにしてます。
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私の目は節穴か?!
2011年9月5日 本・映画にまつわるよしなし事つい3日前に書いた、アルモドバル監督の新作の話題。
http://yogiribook.diarynote.jp/201109020026587726/
……今年のラテンビート映画祭で上映されることに今気づいた!
第8回ラテンビート映画祭
http://www.hispanicbeatfilmfestival.com/lbff2011/top.html
思いっきり観たおすつもりで回数券も買ってるのに、なぜ気づかない自分?!
http://yogiribook.diarynote.jp/201109020026587726/
……今年のラテンビート映画祭で上映されることに今気づいた!
第8回ラテンビート映画祭
http://www.hispanicbeatfilmfestival.com/lbff2011/top.html
思いっきり観たおすつもりで回数券も買ってるのに、なぜ気づかない自分?!
緊急解説! 福島第一原発事故と放射線
2011年9月3日 読書記録第5紀(10.12~)
今さらながら、原発事故についての解説書を読んでみた。
大震災直後、NHKでの露出が跳ね上がって人気の出た解説員・記者の3人によるそれぞれの担当分野の解説+山崎・水野氏の対談。
なぜ藤原氏がいないかというと、多分藤原記者は名古屋支局の人だからだろう。
「はじめに」で、本書のサブテーマが「正しく怖れる」ことだと掲げられていて、まず山崎記者が「事故によって何が起こった/起こっているのか」(現在)を、水野解説員が原発政策の背景(過去)を、そして藤原記者が放射能と健康被害について(未来)を短いながらも丁寧に説明している。(過去・現在・未来の区別は私が勝手につけました)
自分がきちんと・正しく理解できたかはわからないけれど、ようするに
「放射能は蓄積するのが怖いので、今後、どれだけ速やかに福島原発からの放射性物質排出が収束するかで健康被害への怖れ方も変わってくる」
「でも、放射性物質は少しでも浴びないことがBetter」
「放射能の健康への影響がはっきり説明されないのは、検出しきれないほどの微量の放射性物質の影響をどう考えるか、と、長期間にわたってどのような健康被害が現れるかの調査の数が少ないから」
ということかと理解した。
で、一番心に響いたのは以下の文章。忘れないようにメモメモ。
「アメリカの原子力規制委員会の委員にインタビューしたとき、日本では(原発事故の想定)訓練でシナリオが公開されていると話したら、驚いていたことを覚えています。(略)日本では訓練でも失敗は許されない。」(第2章(p97)。カッコ内は引用者の補足)
「いずれにせよ、原子力の世界の人はできるだけ情報を出さない、知らせないということで、出来上がっている推進体制を守ろうとしていましたし、その世界の外部にいる者を信じないというところがあるように感じます。」(第2章(p100))
「我々は、誰もが経験していないことを、今後もやっていかないといけないわけです。それはつまり「想像力」が問われている局面だと思うんですよ。」(第4章(p182)
特にこの最後の「想像力」ってのは、今の自分の仕事の業界でも、CSとかホスピタリティとかを考えるときによく出てくるキーワード。
相手の気持ちを想像したり、未来の自分や社会を想像したり、ってのが、自分も苦手だし政治家も苦手だし日本人全体が苦手なように思う。
「正解」どおりに仕事をすることは大得意なのに、いったんその「正解」がなくなるとパニクるし思考停止に陥るし、存在しない「正解」を出せと政府や大企業を責め立てる。
「想像力」って大事。うん。(とりとめもなく終わる)
大震災直後、NHKでの露出が跳ね上がって人気の出た解説員・記者の3人によるそれぞれの担当分野の解説+山崎・水野氏の対談。
なぜ藤原氏がいないかというと、多分藤原記者は名古屋支局の人だからだろう。
「はじめに」で、本書のサブテーマが「正しく怖れる」ことだと掲げられていて、まず山崎記者が「事故によって何が起こった/起こっているのか」(現在)を、水野解説員が原発政策の背景(過去)を、そして藤原記者が放射能と健康被害について(未来)を短いながらも丁寧に説明している。(過去・現在・未来の区別は私が勝手につけました)
自分がきちんと・正しく理解できたかはわからないけれど、ようするに
「放射能は蓄積するのが怖いので、今後、どれだけ速やかに福島原発からの放射性物質排出が収束するかで健康被害への怖れ方も変わってくる」
「でも、放射性物質は少しでも浴びないことがBetter」
「放射能の健康への影響がはっきり説明されないのは、検出しきれないほどの微量の放射性物質の影響をどう考えるか、と、長期間にわたってどのような健康被害が現れるかの調査の数が少ないから」
ということかと理解した。
で、一番心に響いたのは以下の文章。忘れないようにメモメモ。
「アメリカの原子力規制委員会の委員にインタビューしたとき、日本では(原発事故の想定)訓練でシナリオが公開されていると話したら、驚いていたことを覚えています。(略)日本では訓練でも失敗は許されない。」(第2章(p97)。カッコ内は引用者の補足)
「いずれにせよ、原子力の世界の人はできるだけ情報を出さない、知らせないということで、出来上がっている推進体制を守ろうとしていましたし、その世界の外部にいる者を信じないというところがあるように感じます。」(第2章(p100))
「我々は、誰もが経験していないことを、今後もやっていかないといけないわけです。それはつまり「想像力」が問われている局面だと思うんですよ。」(第4章(p182)
特にこの最後の「想像力」ってのは、今の自分の仕事の業界でも、CSとかホスピタリティとかを考えるときによく出てくるキーワード。
相手の気持ちを想像したり、未来の自分や社会を想像したり、ってのが、自分も苦手だし政治家も苦手だし日本人全体が苦手なように思う。
「正解」どおりに仕事をすることは大得意なのに、いったんその「正解」がなくなるとパニクるし思考停止に陥るし、存在しない「正解」を出せと政府や大企業を責め立てる。
「想像力」って大事。うん。(とりとめもなく終わる)
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がっかりだよ!!
2011年9月2日 本・映画にまつわるよしなし事
私のすきなアメリカのYA作家ロバート・コーミアの「心やさしく」が、R.クロウ出演で映画化されるという話が5年ほど前にありました。
http://yogiribook.diarynote.jp/200605011255030000/
そう言えばあの話はどうなったんだっけ……?と久しぶりに思い出してぐぐってみたら、3年も前にできあがっていた上に日本ではDVDスルーで最近発売された事実が判明。
そしてネット上の評判はあまりよろしくない(涙)。
コーミアファンとしては自爆覚悟で買って観るべきだろうか。
それにしても、あの話をどうしたらつまらなくできるんだよ! アカデミー賞俳優まで引っ張り出してきておきながら!!
そして、原作にそれなりに忠実に作ったとすれば絶対にこうはなりようがないという邦題と日本のDVDジャケにはさらにげんなりだ!
さらに言えば、昨日読了した「蜘蛛の微笑」をアルモドバル監督が映画化して、カンヌ映画祭に出品されていたことも判明。
アルモドバルが映画化、と知ったときには「あの人好きそうな話だわ」と思った原作だけれど、予告映像を見たら、なにか違う話になっていないか???
http://www.youtube.com/v/3QmQAXDOGyc
(映画「The Skin I live in」トレーラー。アドレスを開くと最初に全裸で横たわった女性の体が出てくるのでご注意ください。)
http://yogiribook.diarynote.jp/200605011255030000/
そう言えばあの話はどうなったんだっけ……?と久しぶりに思い出してぐぐってみたら、3年も前にできあがっていた上に日本ではDVDスルーで最近発売された事実が判明。
そしてネット上の評判はあまりよろしくない(涙)。
コーミアファンとしては自爆覚悟で買って観るべきだろうか。
それにしても、あの話をどうしたらつまらなくできるんだよ! アカデミー賞俳優まで引っ張り出してきておきながら!!
そして、原作にそれなりに忠実に作ったとすれば絶対にこうはなりようがないという邦題と日本のDVDジャケにはさらにげんなりだ!
さらに言えば、昨日読了した「蜘蛛の微笑」をアルモドバル監督が映画化して、カンヌ映画祭に出品されていたことも判明。
アルモドバルが映画化、と知ったときには「あの人好きそうな話だわ」と思った原作だけれど、予告映像を見たら、なにか違う話になっていないか???
http://www.youtube.com/v/3QmQAXDOGyc
(映画「The Skin I live in」トレーラー。アドレスを開くと最初に全裸で横たわった女性の体が出てくるのでご注意ください。)
ペーパーバード 幸せは翼にのって
2011年9月1日 映画鑑賞記録第3紀(09.02~)(公式)http://www.alcine-terran.com/paperbird/
書こう書こうと思いながらついつい書き損ねていた映画。
先週15日~昨日(19日)まで新宿で開催されていた第8回ラテンビート映画祭で、いくつか見た映画の感想を書こうとして、昨年の映画祭で上映後、この夏に公開されていたこちらの映画の感想をまだ書いていなかったことに気づきました。
スペイン内戦というと第二次大戦当時のことなのに、その後のフランコ軍事政権は75年まで続き、その間左派や文化人は弾圧に苦しめられていたそうです。もちろん、密告や処刑もあっただろうし、いわれない罪で投獄されれば地獄のような日々が待っている。
75年って、つい35年前。いま40代以上のスペイン人なら、当時のことを覚えているわけです。そういうところ、日本人には計り知れない想いがあるのだろうなぁ。
この映画でも、ホルヘは当局に目をつけられて、劇団にはスパイもいる。威張り散らす軍人に、笑いで反骨精神を示す芸人の生き様と、彼に芸を学んでいく子ども。映画の最後に、現代の場面で年老いた舞台芸人が当時を振り返る言葉は涙なくして見られません。
ベタな展開でずるいとは思いつつ、やっぱり堪えきれないんですよね……。
という真面目な感想の裏で、ホルヘの舞台での相棒エンリケはゲイでホルヘに想いを寄せており、ホルヘもエンリケの気持ちに気づきながら友人であり相方としての立場を固持するところが萌えたり。この2人と孤児ミゲルの3人が擬似家族のような関係になるところも萌えたり。
(以下ネタバレ)
↓
ラストに出てくる年取った芸人はミゲルなのですが、彼が謝辞を述べるにあたって「僕の両親、ホルヘとエンリケへ」と言われておおっと!と思ったり。
劇団のスパイである青年が、ホルヘとの交流を経て親しみを感じて、最後に逃亡するホルヘに向ける銃を撃てなかったり。
なんてあたりも萌え満載(笑)。
↓
(ネタバレ終わり)
そんな訳で大変面白おかしく感動する話でした。
ひとつ難を言えば、ホルヘとエンリケの芸は漫才の歌なのですが、この歌詞を、笑いどころが分かるように訳して字幕にするのは不可能だろう、ということ。
曲だけでも陽気で楽しいのですが、スペイン人が聞くようには笑えないのが寂しい。
フランコ独裁政権下のスペイン・マドリード。内戦で妻子を失った喜劇役者のホルヘは、相方のエンリケと、エンリケが引き取った孤児ミゲルと3人で生活を始める。ホルヘは軍部に反体制派の容疑をかけられるが、それでも仲間たちと舞台に立ち、観客に笑いを届けようとしていた。やがて自分を父親のように慕い、必死で芸を覚えようとするミゲルとも打ち解け、生きる希望を失っていたエンリケの心は癒されていくが……。2010年モントリオール世界映画祭で観客賞を受賞したヒューマンドラマ。(映画.comより)
書こう書こうと思いながらついつい書き損ねていた映画。
先週15日~昨日(19日)まで新宿で開催されていた第8回ラテンビート映画祭で、いくつか見た映画の感想を書こうとして、昨年の映画祭で上映後、この夏に公開されていたこちらの映画の感想をまだ書いていなかったことに気づきました。
スペイン内戦というと第二次大戦当時のことなのに、その後のフランコ軍事政権は75年まで続き、その間左派や文化人は弾圧に苦しめられていたそうです。もちろん、密告や処刑もあっただろうし、いわれない罪で投獄されれば地獄のような日々が待っている。
75年って、つい35年前。いま40代以上のスペイン人なら、当時のことを覚えているわけです。そういうところ、日本人には計り知れない想いがあるのだろうなぁ。
この映画でも、ホルヘは当局に目をつけられて、劇団にはスパイもいる。威張り散らす軍人に、笑いで反骨精神を示す芸人の生き様と、彼に芸を学んでいく子ども。映画の最後に、現代の場面で年老いた舞台芸人が当時を振り返る言葉は涙なくして見られません。
ベタな展開でずるいとは思いつつ、やっぱり堪えきれないんですよね……。
という真面目な感想の裏で、ホルヘの舞台での相棒エンリケはゲイでホルヘに想いを寄せており、ホルヘもエンリケの気持ちに気づきながら友人であり相方としての立場を固持するところが萌えたり。この2人と孤児ミゲルの3人が擬似家族のような関係になるところも萌えたり。
(以下ネタバレ)
↓
ラストに出てくる年取った芸人はミゲルなのですが、彼が謝辞を述べるにあたって「僕の両親、ホルヘとエンリケへ」と言われておおっと!と思ったり。
劇団のスパイである青年が、ホルヘとの交流を経て親しみを感じて、最後に逃亡するホルヘに向ける銃を撃てなかったり。
なんてあたりも萌え満載(笑)。
↓
(ネタバレ終わり)
そんな訳で大変面白おかしく感動する話でした。
ひとつ難を言えば、ホルヘとエンリケの芸は漫才の歌なのですが、この歌詞を、笑いどころが分かるように訳して字幕にするのは不可能だろう、ということ。
曲だけでも陽気で楽しいのですが、スペイン人が聞くようには笑えないのが寂しい。
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Sherlockシーズン1
2011年8月28日 映画鑑賞記録第3紀(09.02~) コメント (4)
先週月~水までNHK BSプレミアで放映していた、英BBC制作のドラマ。
NHK公式 http://www9.nhk.or.jp/kaigai/sherlock/
現代を舞台にしたシャーロック、と聞き、写真の二人を見る限り、初めは全然期待していませんでした。
シャーロキアンでもないし原作もまともに読んでいないし、ジェレミー・ブレット版のドラマも見てませんでした。
ただ昨年公開されたリッチー版ホームズが楽しかったので、その流れでいちおう押さえておこう、程度の気持ちで見ました。
で、なんかはまっちゃった?って感じです(笑)。
ホームズについては一般教養程度にしか知らないのですが、上手く現代に置き換えているなぁと。
まさに19世紀のホームズは現代で言えばソシオパスみたいなものだったんでしょうし、ワトソンはアフガンでの戦争帰りの軍医なんて、現代でもそのまま使える設定ですし。
ホームシェアリングする独身男性二人はやっぱりカップルかと思われるし(笑)。
携帯電話が普及したことでそれまでのミステリが成立しなくなった部分もありますが、逆にこのシャーロックは携帯電話駆使してるし。
ワトソンはホームズの事件を本ではなくブログに書いているし、シャーロックも自分でサイトを持ってるし。そこにモリアーティが偽名でコメント書き込むし(笑)。
なんというか。制作者たちもシャーロキアンらしく、その原作への愛を思う存分細部に至るまで注ぎ込んでいるあたり、ジャクソン版指輪物語に通じる通好みな造りになっていて、その溢れる愛は原作を知らない人にも伝わるんだなぁと思います。
正直、シャーロックを演じているベネディクト・カンバーバッチって、変な顔ですよね。長いし。(←身も蓋も……)爬虫類っぽいし。
でも、しばらく見ているといつの間にか目が離せなくなってるんです。
で、録画したのを(シーズン1は90分×3回)×3回くらい見返していると、いつの間にかシャーロックが艶っぽく感じてくるんです。
変だ……おかしい。
ちなみにワトソン役のマーティン・フリーマンは、ジャクソン監督が撮影中の「ホビットの冒険」でビルボを演じていますが、カンバーバッチはラスボスのドラゴンの声を当てるらしいです。
ドラゴン、と聞いて心底納得します。(爬虫類顔だから)
シーズン2は先日撮影を終えたらしく、来年早々にイギリスで放映予定。
日本に来るのはその後か……。
待ち遠しいです。
NHK公式 http://www9.nhk.or.jp/kaigai/sherlock/
いつの間にか古典的な探偵の代名詞となってしまった「シャーロック・ホームズ」。しかし、元来、彼は非常に現代的な男だった。
シャープで気難しく、ちょっとアブナイ男。今、シャーロックがその本来の姿で戻ってくる。
自称「コンサルタント探偵」のシャーロック・ホームズと、元軍医ジョン・ワトソン。シャーロックの頭脳とジョンの現実主義が融合し、複雑な迷路のような謎をひもといていく。
コナン・ドイルの原作を大胆にアレンジした「21世紀版シャーロック・ホームズ」。2010年、イギリスBBCで放送され大反響を呼んだ話題作。
現代を舞台にしたシャーロック、と聞き、写真の二人を見る限り、初めは全然期待していませんでした。
シャーロキアンでもないし原作もまともに読んでいないし、ジェレミー・ブレット版のドラマも見てませんでした。
ただ昨年公開されたリッチー版ホームズが楽しかったので、その流れでいちおう押さえておこう、程度の気持ちで見ました。
で、なんかはまっちゃった?って感じです(笑)。
ホームズについては一般教養程度にしか知らないのですが、上手く現代に置き換えているなぁと。
まさに19世紀のホームズは現代で言えばソシオパスみたいなものだったんでしょうし、ワトソンはアフガンでの戦争帰りの軍医なんて、現代でもそのまま使える設定ですし。
ホームシェアリングする独身男性二人はやっぱりカップルかと思われるし(笑)。
携帯電話が普及したことでそれまでのミステリが成立しなくなった部分もありますが、逆にこのシャーロックは携帯電話駆使してるし。
ワトソンはホームズの事件を本ではなくブログに書いているし、シャーロックも自分でサイトを持ってるし。そこにモリアーティが偽名でコメント書き込むし(笑)。
なんというか。制作者たちもシャーロキアンらしく、その原作への愛を思う存分細部に至るまで注ぎ込んでいるあたり、ジャクソン版指輪物語に通じる通好みな造りになっていて、その溢れる愛は原作を知らない人にも伝わるんだなぁと思います。
正直、シャーロックを演じているベネディクト・カンバーバッチって、変な顔ですよね。長いし。(←身も蓋も……)爬虫類っぽいし。
でも、しばらく見ているといつの間にか目が離せなくなってるんです。
で、録画したのを(シーズン1は90分×3回)×3回くらい見返していると、いつの間にかシャーロックが艶っぽく感じてくるんです。
変だ……おかしい。
ちなみにワトソン役のマーティン・フリーマンは、ジャクソン監督が撮影中の「ホビットの冒険」でビルボを演じていますが、カンバーバッチはラスボスのドラゴンの声を当てるらしいです。
ドラゴン、と聞いて心底納得します。(爬虫類顔だから)
シーズン2は先日撮影を終えたらしく、来年早々にイギリスで放映予定。
日本に来るのはその後か……。
待ち遠しいです。
そんな訳で突然懐かしく思い出した泉屋のクッキー。
私が一番好きだったのは、焼カステラ……という名だと思っていたのに、
ちょっと検索してみたら、あれには「サボイ」という横書きの名前がちゃんと付いていたことが判明。
いや、でも、カステラの薄切りをオーブンで焼いたようなクッキーなのです(焦)。
写真で言うと、右下の四角い長方形がサボイ(多分)。
でも、子どものころはそれほどおいしいと思ったことはなかったな……。
「また来たよ」って感じで。<超失礼
でも、この空き缶に母がいろいろとボタンやリボンやあまり布なんかを入れていて
そこから自分の手芸用に材料を物色したのがいい思い出。
ほかに子どものころにお土産で多かったのは、花唐草の金色の長方形の缶で、蓋と側面にロココな感じの女性たちの絵画が印刷されていたもの。
中味がどんなお菓子だったかは覚えていないけれど、缶はずっと使っていたのでよく覚えている。
風月堂のゴーフルもよく来たなぁ。しばらく見なくなったと思ったら、各地のご当地缶入りのゴーフレットとして復活していました。あの企画は上手いですね~。東大・京大・早大版も見ました。
今はおもたせに選べるお菓子の数も格段に増えたし、同じお菓子でもパッケージがめまぐるしく変わるし、お菓子の缶をずーっと取っておいて整理に使う、なんてこともないだろうから、
今時の子どもたちはオトナになってもこういう懐かしさを感じるものってなくなってしまうのかしら。
私が一番好きだったのは、焼カステラ……という名だと思っていたのに、
ちょっと検索してみたら、あれには「サボイ」という横書きの名前がちゃんと付いていたことが判明。
いや、でも、カステラの薄切りをオーブンで焼いたようなクッキーなのです(焦)。
写真で言うと、右下の四角い長方形がサボイ(多分)。
でも、子どものころはそれほどおいしいと思ったことはなかったな……。
「また来たよ」って感じで。<超失礼
でも、この空き缶に母がいろいろとボタンやリボンやあまり布なんかを入れていて
そこから自分の手芸用に材料を物色したのがいい思い出。
ほかに子どものころにお土産で多かったのは、花唐草の金色の長方形の缶で、蓋と側面にロココな感じの女性たちの絵画が印刷されていたもの。
中味がどんなお菓子だったかは覚えていないけれど、缶はずっと使っていたのでよく覚えている。
風月堂のゴーフルもよく来たなぁ。しばらく見なくなったと思ったら、各地のご当地缶入りのゴーフレットとして復活していました。あの企画は上手いですね~。東大・京大・早大版も見ました。
今はおもたせに選べるお菓子の数も格段に増えたし、同じお菓子でもパッケージがめまぐるしく変わるし、お菓子の缶をずーっと取っておいて整理に使う、なんてこともないだろうから、
今時の子どもたちはオトナになってもこういう懐かしさを感じるものってなくなってしまうのかしら。
「禍いの荷を負う男」亭の殺人
2011年8月20日 読書記録第5紀(10.12~)
以前、いきなりシリーズの11作目から読み出した、パブシリーズの第1作をようやく入手。
11作目の感想はこちら。
http://yogiribook.diarynote.jp/201102250109474169/
謎解き自体はさほど新味はないものの、前の感想にも書いたとおりキャラクターの造型が上手く(特に子ども)、また”アメリカ人が憧れるイギリス”が、イギリスに憧れる日本人にも心地よい。
以前、個人旅行でイギリスの田舎の旅籠(イン)に泊まってみたことがあり、この作品でもそういう宿泊施設を備えたパブが舞台になっているので懐かしく読んだ。
そして、著者にもう少し腐女子心があれば、ジュリー警部と有閑(元)貴族がなんとかなりそうなのに!と残念でならない(笑)。
11作目の感想はこちら。
http://yogiribook.diarynote.jp/201102250109474169/
イギリス小村のパブが舞台の奇怪な連続殺人事件。ロンドン警視庁派遣のジュリー警部が地元の有閑貴族やお節介やきの老婦人とからみつつ解決する、興趣満点の佳品 (amazonより)
謎解き自体はさほど新味はないものの、前の感想にも書いたとおりキャラクターの造型が上手く(特に子ども)、また”アメリカ人が憧れるイギリス”が、イギリスに憧れる日本人にも心地よい。
以前、個人旅行でイギリスの田舎の旅籠(イン)に泊まってみたことがあり、この作品でもそういう宿泊施設を備えたパブが舞台になっているので懐かしく読んだ。
そして、著者にもう少し腐女子心があれば、ジュリー警部と有閑(元)貴族がなんとかなりそうなのに!と残念でならない(笑)。
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