GWに老母と姉と3人でイタリア9日間の旅へ行ってきました。
今朝帰国してさっき帰ってきたところ!
もちろん私の一番の目的はファルコの舞台を実際に歩いてみること。
事前に姉にも本を貸して予習させました。

…が、自分が読み返す時間がなかったもので、なんとなーくしか想像できず。
うう、クヤシイ…。

あ、ナポリは行きませんでしたー。>タイトル
イタリア旅行の帰りの飛行機で、「戦火の馬」(吹替)を見た。

1982年にイギリスで発表され、舞台化もされて成功を収めたマイケル・モーパーゴの小説を、スティーブン・スピルバーグ監督が映画化。第1次大戦下、農家の少年アルバートは毎日を共にしていた農耕馬のジョーイを軍馬として騎馬隊に売られてしまう。フランスの戦地に行くことになったジョーイを探すため、アルバートは徴兵年齢に満たないにもかかわらず入隊し、激戦下のフランスへと向かう。主人公アルバート役にイギリスの若手俳優ジェレミー・アーバイン。そのほかエミリー・ワトソン、デビッド・シューリス、ピーター・ミュランら名優が脇を固める。(映画.comより http://eiga.com/movie/55976/


戦争を背景に、一頭の馬を巡る様々な人の営みや善意を浮き彫りにする。
戦争自体は悲劇なのだけれど、人はそれぞれの立場で誠意を持って生きているところが救いになっている。それは同時に童話的ではあるのだけれど、素直に涙を流した。

それにしても、映画終盤になって「そういやこの映画、カンバーバッチが出てるんじゃなかったっけ?」と思い出したものの、どこに出てきたのかまったくわからなかった。
と、ついったーで呟いたら「あの人だよ」と教えて貰ったけれど、それでもピンとこなかった。
いやーカメレオン俳優さんですなぁ。

それと、「馬BL」と評している人がいたけれど、確かに。確かに。
リンクさせていただいているボースンさんの途中の感想にとても興味を引かれて読んでみた。

〈アメリカ探偵作家クラブ賞(エドガー賞)最優秀長篇賞/英国推理作家協会賞スティール・ダガー賞受賞〉プロ犯罪者として非情な世界を生きる少年の光と影を描き、世界を感動させた傑作ミステリ
けっして動かないよう考え抜かれた金属の部品の数々。でも、力加減さえ間違えなければ、すべてが正しい位置に並んだ瞬間に、ドアは開く。そのとき、ついにその錠が開いたとき、どんな気分か想像できるかい? 8歳の時に言葉を失ったマイク。だが彼には才能があった。絵を描くことと、どんな錠も開くことが出来る才能だ。やがて高校生となったマイクは、ひょんなことからプロの金庫破りの弟子となり芸術的な腕前を持つ解錠師になるが……MWA、CWAの両賞の他、バリー賞最優秀長篇賞、全米図書館協会アレックス賞をも受賞した話題作
(ハヤカワ・オンラインより http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/211854.html


いやー久々に最後一気読みでした!!
確かにミステリだしサスペンスだし、かなり死人も出るし生々しいところもあるんだけれど、これは基本、アメリカの由緒正しいヤング・アダルト小説です。
主人公の青年は、アメリカの貧困層の出で、子どもの頃に悲惨な出来事に遭遇して辛くも生還し、環境や、特殊技能や、若者らしい生硬さから、どんどん犯罪の世界に取り込まれていきます。それに、本人も金庫破りに喜びを見出している点では紛れもなく犯罪者だし、アンチ・ヒーローなのだけれど。
結局は恋人のアメリアを守るためであって、この2人の気持ちの結びつきの強さが、読み手には救いとなります。
冒頭で明らかにされるとおり、現在主人公は刑務所に収監されていて、刑期を過ごしていて10年になるのだけれど、近い将来、刑期を終えて2人が幸せになれることを祈らずにいられない。

全然違うけれど「ウォールフラワー」とか「夜中に犬に起こった奇妙な事件」とか、あんな感じを思い出しました。

……あ、10代の男の子の一人称単数小説だからか?

おもにボースンさんへ。

今年の世界フィギュア・アイスダンスで優勝したカナダの
テッサ・バーチュ&スコット・モイア組のフリーダンス。

http://www.youtube.com/watch?v=8DpC1rYFu3M

モイアくんはテッサより2歳しか年上じゃないんですが、がんばってすごく年上な雰囲気を
出そうとしてます。
(というのも、事前に映画を見ていたから分かった/笑)
いいさ、笑ってくれても!(笑)

……感想は後日、気が向いたら。


お、おわっちゃった……
秋林家別宅で昨年発行BL小説の1位だったのと、なんといってもアクアリウムに惹かれて読みました。

二人の気持ちの醸成される速度が違って、そのぎくしゃくが丁寧に濃やかに描かれていてよかったです。
ただ、受けの性格がちょっと幼い感じがして、今ひとつ感情移入しきれなかったのが非常に残念。
この人の別の話も読んでみたくなりました。ツボなカプの話があれば一気にキそうな予感(笑)。

肝心の(…肝心?)アクアリウム関係の描写がリアリティありました。
ツボを心得ていて、ご自分でも多少はやっているのかしら、と思うくらい。
もし、たまたまアクアリウムを使おうとして調べてここまで書けるならすごい。
でも、逆に言うと「アクアリウム」と言いながら、水草のことばかりでプレコやコリドラしか
熱帯魚に言及がないのがちょっと不思議。
ああ、この人は水景のほうの人なのかしら、と思ったり。

プチ警察小説マイブームなので、久しぶりにこの本を読んでみた。
自分としては改稿前の単行本バージョンが好きなのだけれど、通勤電車で読みやすい文庫版を。

確かに単行本版より整理されて分かりやすくなっているけれど、
高村薫の小説は、理屈で割り切れない人間の業みたいなものが蠢いているところが好きなので
ある程度分かりづらい方が登場人物の感情が生々しくて好きだ。

単行本のほうが、義兄との関係が秘めやかな感じだし。<そこ重要(笑)
たぶん秋林さんが薦めてらしたのではないかと記憶しているこの本。
ずいぶん前に買ってあったのだけれど、今日初めてこれを見てバターケーキを焼きました(笑)。

しばらく前にりんごケーキ(バターケーキ)を焼いたら、しっかり固ーくなってしまったので
リベンジしようとこの本を引っ張り出し、とりあえず無塩バターを買ってきて
さらに1か月くらい?放置していたのだけれど、ようやく今日重い腰を上げて
焼いてみました。

うわっふわふわでびっくりだ!

本当は3日くらい冷蔵庫で寝かせるらしいんですが、端っこを味見してみた感想↑(笑)。
上手くなったらベーキングパウダーを入れなくても大丈夫らしいんだけど
初めてだから念のため入れてみたものの、これまでのレシピと比べてもずいぶん少ないのに、
こんなにふわふわに出来たの初めてだ!
だってスポンジケーキみたいにふわふわしっとりなんですよ~。
生地が舌でとろけるようなんですよ~。

しあわせになりました。<安


私は、子どもの頃はゼンゼン本を読まない子どもで、読むとしても「ツバメ号とアマゾン号」や「ナルニア国ものがたり」から冒険小説のほうに行ってしまって、「赤毛のアン」や「あしながおじさん」「若草物語」など少女の必読書にはまったく手を出していませんでした。
(とはいえルパンもホームズもかじっただけだったな。)

が。先日ついったーで「最近出たヴィレッジブックス版のあしながおじさんはロマンス小説」というつぶやきを読んで、それならちょっと読んでみようか、と思って手を出しました。

いやーハマった。うっかり電車を一駅乗り越すくらい夢中で読みました(笑)。

いまさらあらすじを説明するまでもない超有名小説ですが、ざっくりまとめると
孤児院育ちのジェーンが、理事の1人から援助を得て大学に入り、
理事に大学生活について報告をする手紙で構成される。
後にジェーンはその理事と結婚する。

理事からは返事は来ないことになっているのでずっとジェーン視点で話が進むのですが、
ときどきジェーンの周りに現れる紳士が「あしながおじさん」であると読者は知っているわけで
ジェーンのことを好きでたまらないおじさんが手紙を読んでつい気になって、
なぜかジェーンの前に(友だちの叔父の紳士として)出没したり
ジェーンの別の友だちのお兄さんに嫉妬して、友だちの家にバケーションに行くのを
おじさんとして阻止したり
ジェーンには分からないそれらの事情を、読者はニヤニヤしながら読み進められるという
たいへんな萌え小説でございました(笑)。

こんなロマンス小説だったなんで知らなかったよ!

ひとと動物のかかわり研究会の第2回シンポジウム記録。
「ひとと動物のかかわり研究会」とは以下(サイトより転載)。
http://www.yourou.com/index.html

 今から6年前に、博物学や動物行動学、人と動物の関係学に興味を持つ者が集い、北里大学大学院医療系研究科人間科学原論の養老先生の研究室で、ひとと動物のかかわり研究会は誕生しました。
 学生が卒業したり先生方が退官なされたり、 また研究会の扱う課題が実践的であり啓蒙的な要素も含むため、 養老先生の発案により大学の外に研究会を出して現在の 「特定非営利活動法人 ひとと動物のかかわり」 となりました。
現代の都市社会のなかで「ひとと動物のかかわり」巡るさまざまな問題を背景に、研究会では動物活用プロジェクトを立ち上げ、医療、福祉、教育といった分野に動物を取り入れたさまざまな活動をとおして人と動物のよりよい環境づくりを目指しています。また、ひとと動物のかかわりに関する情報提供や普及啓発事業として、講演会やシンポジウムの開催を行い、その記録を出版という方法で広く皆様に提供しています。


養老猛司がこんな活動をしていたとは知らなかった。特に思い入れもないし。
私自身は動物を人間と同一視することには疑問を持っているのだけれど、
人間の生活と動物はもはや切ってもきれない関係にあるし、
ひとによってこれほど価値感や考え方が異なる対象も多くない。
そこら辺にちょっと興味があって読んでみた。

シンポジウムの記録なので、発表者一人一人の話す内容はそれほど深くなくて
概要を把握するのにはうってつけかも。
いろいろ考えさせられる内容だったけど、一番心に響いたのは図らずも(笑)養老先生のこのひと言。

「つまり人と動物の関係とは、実は人と人の関係の一種の実験的なシミュレーションになっている。」(p96)

だから、人と動物の関係を考えることが、人と人との関係を考えるためのよい材料?であるということ。
もうしばらく、人と動物の関係について、いろいろ考えてみたいと思う。
公式サイト>http://www.foxmovies.jp/time/information/about/about.html

科学技術が進歩したことにより老化現象を解決した近未来、25歳で生体の成長が止まると余命はあと1年という社会が構築されていた。富裕層は寿命を気にしなくていい一方、貧しい人々は寿命を延ばすためにあくせく働き続けなければならなかった。貧しい青年のウィル(ジャスティン・ティンバーレイク)は、時間と引き換えに裕福な男性を殺した容疑を掛けられ、追われる身となってしまい……。


「ガタカ」の監督の最新作と聞いて観に行きました。
ありそうでなさそうな、現代とは異なるものが価値とされる近未来、という設定はガタカと共通する魅力的なアイデアですが、
物語への昇華がちょっと甘かったかなぁと、少々消化不良気味。

たとえば開発途上国にお金を援助するだけじゃ、国は発展しないわけで、
そこにいかに産業を興して自立させられるかが問題になっていると思うのですが
この映画では、貧しいスラムに無尽蔵に(イリーガルな手段で)通貨としての「時間」を
ばらまくだけで、結局なんの問題も解決しないまま物語が閉じてしまうのがなぁ。

ガタカでは、劣性遺伝子を持った人間が差別されている社会体制自体は変わらないけれど
劣性遺伝子を持った主人公が、デザインド・チャイルドを差し置いて宇宙飛行士になる点が
カタルシスになってました。
(そのカタルシスが滅びと表裏一体だったところに物語のうつくしさがあるわけで)

むー。

とはいえ、ガタカ同様、「よくもこんな近未来的なロケ地を探してくるなぁ」と感心する
絵作りにはうっとりでした。
ガタカのユマも、TIMEのアマンダも、作り物めいた、デフォルメされたような美しさは共通。

でも、登場人物はみな外見25歳のはずなのに、警察に相当する「時間監視員(タイムキーパー)」はいい感じに煤けてて、25歳には見えないけれどいいオヤジだった。
……と思ったらキリアン・マーフィだったのか!

今年のGWに、老母と子育てが一段落した姉と3人でイタリアへ行くことになりました。

で、姉から「イタリアの観光とか世界遺産を紹介するDVDを買ってみんなでみよう!」と指示されて、主にBookOffから世界遺産だのイタリアの絶景だの世界ふれあい街歩きだのを取り寄せているんですが。

今週の水曜だったかのNHK「クローズアップ現代」で、アニメの舞台になった街を訪れる、いわゆる”聖地巡礼”が紹介されていたとき、NHKのアナウンサーが解説の先生に
「でも、昔から『ローマの休日』を見てスペイン階段に座る、なんてやってましたよね」
と尋ねているのを聞いて、
「そうだ! ローマの休日も見なきゃ!!」
と思いつきました。

ローマの休日と、同じオードリー・ヘップバーンの「パリの恋人」がセットで安くなっていたので、まあじゃあこれにしてみようか、と購入し、ローマの休日は母に渡してきて、とりあえずおまけのコレを見てみたわけです。

(長い前置き以上)

そんな訳で何の予備知識もなく再生を始めて、いきなり歌を歌い出されて驚き(笑)、慌ててパッケージをよく見たら「ミュージカル映画」とある。
なーんだ、そうだったのかー。
それなら、なんだかありえないような無理やり展開も納得。
とはいえ、こそばゆい台詞や気恥ずかしくなるようなキャラクタに時々目を逸らしながら見終えたのでした。

まあ要するに、パリ観光をしつつ「マイ・フェア・レディ」する話。
見所は、書店員オードリーがカメラマン・アステアに見初められてモデルデビューして身につけるジバンシィのおっしゃれーなドレス。
……などと書いたら、リンクを貼らせてもらっているボースンさんに怒られてしまいそうですね(大汗)。
でもこれは「マイ・フェア・レディ」より制作が先。

いちばん無理やりだなぁと思ったのが、書店員オードリーが傾倒しているフランスの哲学という触れ込みの「共感主義」なんですが、これって要するにヒッピー文化をあてこすってて、いやもうなんだか。
でも、共感主義を提唱しているフランスの哲学の教授はちょっとS.ジョブズっぽくて格好よかった。真っ黒い服を着ているところや、最後にインドに行っちゃうところもジョブズ意識していそう。



「警察小説」という切り口で本を選んで読んだことはなかったのだけれど
警察小説のツボを知りたいと、手っ取り早く短編アンソロジーを手に取った。
これは新潮文庫で「鼓動」(http://www.amazon.co.jp/dp/410120845X/)と一緒に出たもの。
作者は
逢坂剛、佐々木譲、柴田よしき、戸梶圭太、貫井徳郎、横山秀夫

集められた短編はほとんどが、それぞれの作家の持っている著名なシリーズの
短編作品なので、「元の話を知っていればもっと楽しめるだろうに」と
残念に思うところもあるものの、それぞれの作家の特徴をよく掴める作品集になっている。

柴田よしきのは、「所轄刑事 麻生龍太郎」からの1篇だったので、
既読の上にそりゃもう好きだろうよ、と評価対象外(?)なのは置くとして、
他の作品も読みたくなったのは佐々木譲と横山秀夫。
逢坂剛は元々好きだし、スペインものでないと食指が動きません(笑)。
貫井徳郎は、たしか1,2冊読んだことがあったはず。この本に収録されている作品は
短いのに二重三重にひっかけを仕掛けていて見事でした。
戸梶圭太も、たしか「バンザイラン」を読んだ。いま思い出した。
(感想はこちら。http://yogiribook.diarynote.jp/200409142334240000/
おもしろいんだけど、積極的に読みたい感じでないのは、たぶん、
男性向けのちょっとエッチで暴力満載のマンガ雑誌を読んでいる気になるからだと思う。
その点、巻末の解題は戸梶作品をよく理解していると思う。

取り急ぎ。感想は後日。
明智抄のマンガはすごく好きだ。
かならずしも絵は上手くない(失礼)けれど、物語力が圧倒的で
特に人間を酷く毒のある目で見ている(その実、その毒ごと人間を愛している)ところが
好きだ。

とはいえそれほど追いかけているわけではなかったので、
たまたま先日この作品(初出は1995年!)の存在を知って、当然絶版なので
BookOffで全2巻揃うのを待って購入。

……終わってないじゃーん!!

なんか、続編が本編らしいので、続編も読んでから感想書きます(涙)。

この本の底本となった「我が手に拳銃を」がとても好きだったので
「李欧」が出たときはやや心理的抵抗もあって、
ちゃんと読んだ記憶がないのだけれど、
なんとなく、ガツンと重いミステリ(でもないけど)が読みたくなって
久しぶりにこの本を手に取った。
(……それは、この前に読んだ「ビブリオ古書堂」の反動か?)

確かに、文庫化に当たってかなり手を入れて読みやすくなっているのだけれど
高村薫は、あの整理されていないごちゃごちゃの緻密な不条理なエピソードを
力尽くで繰り出してやがて大きなひとつの流れになっていく様が圧巻で好きなので
やっぱりもとの未整理な作品も好きだなぁと思う。
本屋大賞候補作だと聞いていて、書店の平積みを見てふらっと手に取った。

本の中身ではなく、物理的なモノとしての本から謎を解くところが上手い。
これなら、古典に素養のない私のようなラノベ読者にも楽しめる。
突飛な設定のない話なのだから、栞子さんをこんなキャラっぽくなく
普通に描いてもよかったような気がする。
ラノベレーベルなんだからキャラっぽいのは正解なのかもしれないけれど
本屋大賞にはそこがネックになるかもしれない。

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