今週のBL
2008年10月19日 読書記録第4紀(07.10~)いやあ、そろそろおしまいかと思ったら、思わぬ祭り状態に。
石田育絵「御縁」 ミリオンコミックス(大洋図書)
……い、石田育絵でハズすとは。表紙を見てハードな職業ものかと思ったら実はラブコメを狙っていたらしく、それなのに企業不正ネタが絡んだりして、どこにギアを入れて読めばいいのか混乱した、ってのが主原因かと思います……。正直ショックだ。
石原理「テッペンカケタカ」 ミリオンコミックス(大洋図書)
気を取り直して、ちょっと前に出ていたらしい石原理を購入。
うおっ。これはわたしの好きな石原理だ! あふP後期にやりかけてうやむやになった感のあるテーマ?を仕切りなおし、という感じかしら。主人公二人の、甘くならない関係はむしろ「カリスマ」に近いものがあるかもしれない。
すごくうれしい。続きが楽しみ!
松前侑里「パラダイスより不思議」 (ディプラス文庫)
5年くらい前まではとても好きな作家だったけれど、いつの間にかBLを読まなくなって忘れていた。今回新刊が出ていたので久々に読んで、なんかすごくよかった。
何がよかったんだろうなぁ……。相変わらず受けはトラウマを背負って重い感じなのだけれど、周りを固めるキャラが明るいから救われてるのかな。
攻が「動物の声が理解できる」というファンタジー設定なのですが、そういうものかと受け入れれば別に引っかかることもない。
松前侑里「リンゴが落ちても恋は始まらない」 (ディプラス文庫)
と、いうわけで松前侑里祭り開催(笑)。離れている間にずいぶん既刊作品が増えていて、しばらくは何を読もうか悩まずに済む。それよりも、古い作品はどこで手に入れたらいいのか悩む……。
これは、いろいろあって同居することになってしまった英語教師と物理教師の話。ホントにもう、リンゴが落ちようが何をしようがなかなか両想いにならないまま残り30ページを切ったときにはどうなることかと(笑)。あとがきにあるように、この作者にはめずらしく同じ歳のカップル。
松前侑里「プールいっぱいのブルー」 (ディプラス文庫)
一人暮らしを始めた高校生が、個性的な住人の集まるアパートで、隣りの部屋に住むイラストレーターに恋をする話。
裏表紙の解説を誤読して、手に取るのをずいぶん躊躇っていました……。隣りのイラストレーターは、同居人とは別にただの友達でした。うっかり「隣りのカップルから彼を奪う」系の話かと思ってしまった。実際読んでみたら、可愛い話でした。受がつまらないことで嫉妬してうじうじ悩むけど、まあ高校生っていったらこんなものかしら。
石田育絵「御縁」 ミリオンコミックス(大洋図書)
……い、石田育絵でハズすとは。表紙を見てハードな職業ものかと思ったら実はラブコメを狙っていたらしく、それなのに企業不正ネタが絡んだりして、どこにギアを入れて読めばいいのか混乱した、ってのが主原因かと思います……。正直ショックだ。
石原理「テッペンカケタカ」 ミリオンコミックス(大洋図書)
気を取り直して、ちょっと前に出ていたらしい石原理を購入。
うおっ。これはわたしの好きな石原理だ! あふP後期にやりかけてうやむやになった感のあるテーマ?を仕切りなおし、という感じかしら。主人公二人の、甘くならない関係はむしろ「カリスマ」に近いものがあるかもしれない。
すごくうれしい。続きが楽しみ!
松前侑里「パラダイスより不思議」 (ディプラス文庫)
5年くらい前まではとても好きな作家だったけれど、いつの間にかBLを読まなくなって忘れていた。今回新刊が出ていたので久々に読んで、なんかすごくよかった。
何がよかったんだろうなぁ……。相変わらず受けはトラウマを背負って重い感じなのだけれど、周りを固めるキャラが明るいから救われてるのかな。
攻が「動物の声が理解できる」というファンタジー設定なのですが、そういうものかと受け入れれば別に引っかかることもない。
松前侑里「リンゴが落ちても恋は始まらない」 (ディプラス文庫)
と、いうわけで松前侑里祭り開催(笑)。離れている間にずいぶん既刊作品が増えていて、しばらくは何を読もうか悩まずに済む。それよりも、古い作品はどこで手に入れたらいいのか悩む……。
これは、いろいろあって同居することになってしまった英語教師と物理教師の話。ホントにもう、リンゴが落ちようが何をしようがなかなか両想いにならないまま残り30ページを切ったときにはどうなることかと(笑)。あとがきにあるように、この作者にはめずらしく同じ歳のカップル。
松前侑里「プールいっぱいのブルー」 (ディプラス文庫)
一人暮らしを始めた高校生が、個性的な住人の集まるアパートで、隣りの部屋に住むイラストレーターに恋をする話。
裏表紙の解説を誤読して、手に取るのをずいぶん躊躇っていました……。隣りのイラストレーターは、同居人とは別にただの友達でした。うっかり「隣りのカップルから彼を奪う」系の話かと思ってしまった。実際読んでみたら、可愛い話でした。受がつまらないことで嫉妬してうじうじ悩むけど、まあ高校生っていったらこんなものかしら。
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銀河鉄道の夜
2008年10月13日 映画鑑賞記録第2紀(05.12〜)
高校生のころに初めて映画館で見て(歳ばればれ……)、深く感動、というよりも半ばトラウマ化した傑作。
あまりにうつくしく心揺さぶられる世界なので、あまり頻繁には見られない。高校のころに発売されたビデオを、親に頼んで誕生日プレゼントとして買ってもらったけれど、持っているだけで満足してしまってあんまり回数見なかったな……。
先日、たまたま読んだエッセイにこの映画の話が出ていて、無性に見返したくなってDVDを購入。連休中日に満を持して見ました。
細野晴臣の音楽からしてもう切ない。
セリフはほぼ原作に忠実なので、ときどき不思議な日本語なのだけれど、それがまた「現実ではない異世界」の雰囲気をかもし出している。脚本は別役実。
そして猫。猫だから表情は人間ほど変わらないし、セリフも少ないのだけれど、それでもちょっとした仕草からそれぞれの感情がありありと伝わってくる。キャラデザインのますむらひろしは素晴らしい。演出も素晴らしい。
背景の美術もすごくうつくしいんだよな……。
もちろん、アニメーション技術の発達した今から見ると、処理のつたない部分は多々あるのだけれど、それも、まるで古い外国の絵本を読み返しているような、そんな気分になる。
やっぱり大好きな、大切な映画です。
あまりにうつくしく心揺さぶられる世界なので、あまり頻繁には見られない。高校のころに発売されたビデオを、親に頼んで誕生日プレゼントとして買ってもらったけれど、持っているだけで満足してしまってあんまり回数見なかったな……。
先日、たまたま読んだエッセイにこの映画の話が出ていて、無性に見返したくなってDVDを購入。連休中日に満を持して見ました。
細野晴臣の音楽からしてもう切ない。
セリフはほぼ原作に忠実なので、ときどき不思議な日本語なのだけれど、それがまた「現実ではない異世界」の雰囲気をかもし出している。脚本は別役実。
そして猫。猫だから表情は人間ほど変わらないし、セリフも少ないのだけれど、それでもちょっとした仕草からそれぞれの感情がありありと伝わってくる。キャラデザインのますむらひろしは素晴らしい。演出も素晴らしい。
背景の美術もすごくうつくしいんだよな……。
もちろん、アニメーション技術の発達した今から見ると、処理のつたない部分は多々あるのだけれど、それも、まるで古い外国の絵本を読み返しているような、そんな気分になる。
やっぱり大好きな、大切な映画です。
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坂道のアポロン 2 (2) (フラワーコミックス)
2008年10月12日 読書記録(まんが)
60年代の長崎の高校生3人の青春ものの第2巻。1巻で、薫くん→律ちゃん→千太郎の一方通行片思いだったのに、2巻になったらその先に→百合香さん→(ネタばれ回避)、と二人もくっついてしまってもうタイヘン。
でも、何のかんの言って薫くんと千太郎くんがジャズでつながっているので、腐は抜きにしても楽しい。
そうそう、百合香さんの帽子ファッションと、百合香さんが律ちゃんに巻きなおしてあげたスカーフがとってもレトロで可愛い。
どの端々をとっても可愛いお話だなぁ。
でも、何のかんの言って薫くんと千太郎くんがジャズでつながっているので、腐は抜きにしても楽しい。
そうそう、百合香さんの帽子ファッションと、百合香さんが律ちゃんに巻きなおしてあげたスカーフがとってもレトロで可愛い。
どの端々をとっても可愛いお話だなぁ。
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flat 1 (1) (BLADE COMICS)
2008年10月12日 読書記録(まんが)
ちまたでウワサのこのマンガを読んでみたいと思っていたのに、気づいたら密林でも近所のおたくフレンドリーな書店でもそのたの書店でも売ってやがらねぇ。どうやら速攻初版売り切れ絶賛増刷中らしい、ということで待つこと1ヶ月。
今日、書店のマンガ売り場平台に並んでいたのを発見。さっそく購入。
苦労症な幼児に懐かれた菓子作りの得意なマイペース男子高校生の話。
子どもってとりあえず可愛い。しかも「けなげな子ども」となるともうツボ直球。
楽しゅうございました。
今日、書店のマンガ売り場平台に並んでいたのを発見。さっそく購入。
苦労症な幼児に懐かれた菓子作りの得意なマイペース男子高校生の話。
子どもってとりあえず可愛い。しかも「けなげな子ども」となるともうツボ直球。
楽しゅうございました。
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今週のBL
2008年10月11日 読書記録第4紀(07.10~)
今週読んだBL3冊。
BL読みたい熱最盛期に密林で注文した本が先日届いた。
スローリズム 杉原理生(ルチル文庫,2008)
中学からの同級生・現サラリーマン。ゲイ×ノンケ。
攻があまりに禁欲的に、12年に渡って気長に親友の位置をキープし続けてようやく落とすという、作者の焦らしに読者も楽しく翻弄される。
二人の会話が、ナチュラルな若いお兄さん同士、という感じで好感が持てます。
青空(そら)の下で抱きしめたい 神江真凪(シャレード文庫,2006)
ホスト(+5歳の娘)×リストラされたサラリーマン。
先日来、気になっている作者のデビュー作。この作品でも、濃やかな(ややブンガク寄り?な)描写はそれなりに好み。だけれど、話はいまいち心に来なかったかな。
と、言うのも、わたしはホストのおにいちゃんよりも、当て馬の、ずっと受に想いを寄せていた大学時代の先輩の方が好みだからだ!(笑)。
自分の想いを押し殺して受に尽くすあたり、上記「スローリズム」の攻に通じるところがあるにもかかわらず、彼方はハッピーになり此方はあっさり捨てられる……(涙)。
ホント、私的な判断ですみません。
犬ほど素敵な商売はない 榎田尤利(シャイ・ノベルス、2006)
会社社長×ホスト。調教もの。
調教ものの傑作。
攻は、出張ホストを犬に見立てて、ホントに犬用のトレーニングをつけるので、話の前3分の2くらいまで、えちシーンはまったくない。にもかかわらずそこはかとなく漂うエロス……。
たとえばS×文学は、×Mというプレイにおいてしか表現されえない愛を描くとすれば、この話は、調教として表現される愛を昇華し表現した調教文学といえましょう。(<何この上から目線)
というか、前半はまったくの、犬がトレーニングを経て飼い主と信頼関係を築いていく過程を描いていて、こっからどうやってBLのお約束に移行するのか、ハラハラして読み進めましたが、実にスムーズにシフトチェンジして最後はらぶらぶバカップルで終わるという、お見事としか言いようがない。
攻と受双方の心の傷が、調教という世間様には受け入れられない関係性によってのみ補われるという解釈(といっていいのかな)は、まさしく初期のジュネ小説の体裁とも言えるけれど、それをうまくBL風味にしているところが職人技。
いい話を読みました。
ただ、この作品を読んでしまうと、先に読んでいた、この作品に出てくる出張ホスト業つながりの第2弾の小説は、この作品の特徴やいいところを継承していないことが非常に残念。
この作品を受けて第2弾を企画するなら、たとえば緊縛趣味とか、うーんいい例えが思いつかないけれどコスプレとか? そういうプレイの1種でありあまり世間様に受け入れられないものをテーマにするとよいのではないか、と素人考えながらに思うのです。
とはいえ、緊縛趣味は、文学的に解釈して映像化した映画があったよな……。
今日の日記はNGワードが多すぎて、検索で来る人がどっと増えたらイヤだなぁ(嘆息)。
BL読みたい熱最盛期に密林で注文した本が先日届いた。
スローリズム 杉原理生(ルチル文庫,2008)
中学からの同級生・現サラリーマン。ゲイ×ノンケ。
攻があまりに禁欲的に、12年に渡って気長に親友の位置をキープし続けてようやく落とすという、作者の焦らしに読者も楽しく翻弄される。
二人の会話が、ナチュラルな若いお兄さん同士、という感じで好感が持てます。
青空(そら)の下で抱きしめたい 神江真凪(シャレード文庫,2006)
ホスト(+5歳の娘)×リストラされたサラリーマン。
先日来、気になっている作者のデビュー作。この作品でも、濃やかな(ややブンガク寄り?な)描写はそれなりに好み。だけれど、話はいまいち心に来なかったかな。
と、言うのも、わたしはホストのおにいちゃんよりも、当て馬の、ずっと受に想いを寄せていた大学時代の先輩の方が好みだからだ!(笑)。
自分の想いを押し殺して受に尽くすあたり、上記「スローリズム」の攻に通じるところがあるにもかかわらず、彼方はハッピーになり此方はあっさり捨てられる……(涙)。
ホント、私的な判断ですみません。
犬ほど素敵な商売はない 榎田尤利(シャイ・ノベルス、2006)
会社社長×ホスト。調教もの。
調教ものの傑作。
攻は、出張ホストを犬に見立てて、ホントに犬用のトレーニングをつけるので、話の前3分の2くらいまで、えちシーンはまったくない。にもかかわらずそこはかとなく漂うエロス……。
たとえばS×文学は、×Mというプレイにおいてしか表現されえない愛を描くとすれば、この話は、調教として表現される愛を昇華し表現した調教文学といえましょう。(<何この上から目線)
というか、前半はまったくの、犬がトレーニングを経て飼い主と信頼関係を築いていく過程を描いていて、こっからどうやってBLのお約束に移行するのか、ハラハラして読み進めましたが、実にスムーズにシフトチェンジして最後はらぶらぶバカップルで終わるという、お見事としか言いようがない。
攻と受双方の心の傷が、調教という世間様には受け入れられない関係性によってのみ補われるという解釈(といっていいのかな)は、まさしく初期のジュネ小説の体裁とも言えるけれど、それをうまくBL風味にしているところが職人技。
いい話を読みました。
ただ、この作品を読んでしまうと、先に読んでいた、この作品に出てくる出張ホスト業つながりの第2弾の小説は、この作品の特徴やいいところを継承していないことが非常に残念。
この作品を受けて第2弾を企画するなら、たとえば緊縛趣味とか、うーんいい例えが思いつかないけれどコスプレとか? そういうプレイの1種でありあまり世間様に受け入れられないものをテーマにするとよいのではないか、と素人考えながらに思うのです。
とはいえ、緊縛趣味は、文学的に解釈して映像化した映画があったよな……。
今日の日記はNGワードが多すぎて、検索で来る人がどっと増えたらイヤだなぁ(嘆息)。
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ブーリン家の姉妹
2008年10月8日 映画鑑賞記録第2紀(05.12〜)
久々に試写会があたったので、この映画を見てきました。
原作が本国(イギリス)ではロングセラーだそうなのだけれど、文庫で上下巻ものを2時間弱にまとめるので話自体はスピーディに進む。
けれど、そのはしょり方が非常に上手い。
たとえば、ベッドの上で女性がする表情ひとつで「流産したんだな」とわかったと思うと、その近親者たちを映すカットひとつで彼らの感情を表し、さらに別の女性の表情のカットひとつで感情の変化を知らしめる、という調子。(上手くいえません……)
なので、短時間だけれどものすごく中身の詰まった映画でした。
勝気で頭の回転の速い姉のナタリー・ポートマンも、おっとりと天然で姉の影に隠れてきた妹のスカーレット・ヨハンソンもそれぞれの役柄を人目で現す外見で、しかも演技力もあるベスト・キャスティング。
ついでに言えば、ヘンリー8世役のエリック・バナもよかった。最初は飛ぶ鳥を落とす勢いのプライドの高い王だったのが、一人の女に入れあげてどんどん思わぬ立場に追い込まれて疲弊していく様子が表情だけでよくわかる。
この映画は、役者さんがみないい演技をしてたんだな。
ヘンリー8世がエリザベス1世のお父さんで、生涯で6人も后をとっかえひっかえして、挙句に奥さんを離婚するためにローマ・カトリック教会と決別した、というような歴史を漠然としっていると、スピーディな展開においてかれずに済むかも。
華麗なコスチューム・プレイ(コスプレじゃなくってよ)が好きな方にもおすすめです。
原作が本国(イギリス)ではロングセラーだそうなのだけれど、文庫で上下巻ものを2時間弱にまとめるので話自体はスピーディに進む。
けれど、そのはしょり方が非常に上手い。
たとえば、ベッドの上で女性がする表情ひとつで「流産したんだな」とわかったと思うと、その近親者たちを映すカットひとつで彼らの感情を表し、さらに別の女性の表情のカットひとつで感情の変化を知らしめる、という調子。(上手くいえません……)
なので、短時間だけれどものすごく中身の詰まった映画でした。
勝気で頭の回転の速い姉のナタリー・ポートマンも、おっとりと天然で姉の影に隠れてきた妹のスカーレット・ヨハンソンもそれぞれの役柄を人目で現す外見で、しかも演技力もあるベスト・キャスティング。
ついでに言えば、ヘンリー8世役のエリック・バナもよかった。最初は飛ぶ鳥を落とす勢いのプライドの高い王だったのが、一人の女に入れあげてどんどん思わぬ立場に追い込まれて疲弊していく様子が表情だけでよくわかる。
この映画は、役者さんがみないい演技をしてたんだな。
ヘンリー8世がエリザベス1世のお父さんで、生涯で6人も后をとっかえひっかえして、挙句に奥さんを離婚するためにローマ・カトリック教会と決別した、というような歴史を漠然としっていると、スピーディな展開においてかれずに済むかも。
華麗なコスチューム・プレイ(コスプレじゃなくってよ)が好きな方にもおすすめです。
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シーセッド・ヒーセッド
2008年10月8日 読書記録第4紀(07.10~)
柴田よしきによる、保育園園長兼探偵の花ちゃんシリーズ。今回は3つの事件が順に語られる短編集。
あー、やっぱりおもしろい。もちろんヤクサの錬ちゃんの別の面が垣間見られるところがステキなんだけど(そっか、もう40代前半か……)、ハナちゃんの口を借りて語られる著者の、女性の気持ちがものすごくリアリティ感じてすごい。ステレオタイプな女性でなくて、生々しく生きている女性の言葉なんだよな。
と、いうわけでリコシリーズも待ってます。
あー、やっぱりおもしろい。もちろんヤクサの錬ちゃんの別の面が垣間見られるところがステキなんだけど(そっか、もう40代前半か……)、ハナちゃんの口を借りて語られる著者の、女性の気持ちがものすごくリアリティ感じてすごい。ステレオタイプな女性でなくて、生々しく生きている女性の言葉なんだよな。
と、いうわけでリコシリーズも待ってます。
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エンデュミオンと叡智の書
2008年10月4日 読書記録第4紀(07.10~)『最後の書』を手にした者は全世界を支配できる。もし悪人の手に渡ったら、世界は破滅への道をたどるのだ。ただし、その本のページは空白で、選ばれし者しか読むことができない。―1450年代ドイツの章は、グーテンベルクなど歴史上の人物が登場、印刷術秘話も織り込まれる。現代のオックスフォードが舞台の章は、主人公ブレークが追跡者の影に怯えながらも、本の謎を解明していく。果たしてその謎とは―。
図書館を舞台にした、本を巡るファンタジーということで期待しつつ、ハードカバーの文庫落ちとはいえハードカバーの時点で噂を聞いていない、というのはいかがなものか……とやや疑いつつ読んでみました。
うーん……。
本好きには魅力的なガジェットはたくさん出てくるのだけれど、キャラ(と敢えて言わせてもらいます)に魅力が感じられない。主人公は勉強ができなくて自分に自信のない少年なのだけれど、その彼だけが、魔力を持つ本に「選ばれる」理由が伝わらないし、彼を取り囲む女性キャラはみんな嫌なヤツだし。誰が「敵」なのかわからないのはストーリー上必要とはいえ、それ故に、主人公が何と戦っているのか(もしくは、何が最終目標なのか)がすごく見えにくい。
あとがきを読むと、この本は著者のデビュー作らしい。オクスフォードで博士を取ったのに仕事がなくて貧しい生活を送りながら書いた小説--ってまったくどこかのハリーとかポッターとかで見たようなバックボーンだけれど、そのハリーの第1作を読んだときにも感じた、著者の”こんなわたしを認めない世間”に対する恨みつらみみたいなものがジンワリにじみ出てくるようなところがどうにもこうにも。
それでもどこかのポッターのように面白ければまだいいが。
ハリウッドで映画化が決まっているそうだけれど、そこまでコンテンツ不足しているのか、彼の国の映画産業は。
でも、この話、原作に忠実にしようなんて思わないで、魅力的なガジェットを使って映画のよさを活かした脚本に組み立てなおすと、意外と化けるかもしれない。
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リンクを張っている秋林さんから泣いて縋られていますが(いません/笑)、なかば現実逃避というか、なかばヤケのやんぱち(死語、というより古語)というか、なのでこの勢いは止まりません。
草間さかえ「肉食獣のテーブルマナー」(ドラコミックス)
新刊古書店で購入。短編集。
この人の描く男性の全身が色っぽいなぁ。
夜光花「シャンパーニュの吐息」(キャラ文庫)
十年前に死んだ弟そっくりの青年が現れた、というと、その後の展開としてまず思いつくのは
(1)死んだ弟の魂が……というホラー系
(2)実は、弟には兄が知らぬ間に里子に出された双子の兄弟がいた!という複雑家族系
(3)ホントにただの他人の空似なんだけれど、弟へのこだわりと本人への感情の割り切れなさを描く人情系
かと思ったら、上記以外の展開で意表を突かれて新鮮でした。意表をついただけあって、展開にやや強引なところはあったけれど。
この作家さんは2冊読んだだけですが、どちらも「兄にとことん貢がれる弟」の話でした(笑)。
草間さかえ「肉食獣のテーブルマナー」(ドラコミックス)
新刊古書店で購入。短編集。
この人の描く男性の全身が色っぽいなぁ。
夜光花「シャンパーニュの吐息」(キャラ文庫)
十年前に死んだ弟そっくりの青年が現れた、というと、その後の展開としてまず思いつくのは
(1)死んだ弟の魂が……というホラー系
(2)実は、弟には兄が知らぬ間に里子に出された双子の兄弟がいた!という複雑家族系
(3)ホントにただの他人の空似なんだけれど、弟へのこだわりと本人への感情の割り切れなさを描く人情系
かと思ったら、上記以外の展開で意表を突かれて新鮮でした。意表をついただけあって、展開にやや強引なところはあったけれど。
この作家さんは2冊読んだだけですが、どちらも「兄にとことん貢がれる弟」の話でした(笑)。
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僕のやさしいお兄さん 2
2008年9月29日 読書記録(まんが)
待ってたんですよ~この話の続きを!
1巻の感想はこちら。
http://yogiribook.diarynote.jp/200709280036010000/
予想に反して(笑)1年後に出た第2巻も、購入してからもう5回くらい読み返してる……。やっぱり面白い。
お互いに相手が大好きなのに、義理の家族になってしまったために想いが遂げられない主人公(15歳・高校生)と母親の再婚相手の連れ子(26歳・小学校教師休職中)。その上、弟の半分血のつながった兄がはた迷惑この上ない性格で二人を引っ掻き回す。
この巻では、引っ掻き回した挙句に舞台は北海道へ。家族ものなのに舞台が広くてうまいなぁ。
そして、またまた「この先どうなっちゃうの!!!」というトンでも展開で次巻につづく。
ああ~また1年間生殺しの日々が続くんですね(涙)。
1巻の感想はこちら。
http://yogiribook.diarynote.jp/200709280036010000/
予想に反して(笑)1年後に出た第2巻も、購入してからもう5回くらい読み返してる……。やっぱり面白い。
お互いに相手が大好きなのに、義理の家族になってしまったために想いが遂げられない主人公(15歳・高校生)と母親の再婚相手の連れ子(26歳・小学校教師休職中)。その上、弟の半分血のつながった兄がはた迷惑この上ない性格で二人を引っ掻き回す。
この巻では、引っ掻き回した挙句に舞台は北海道へ。家族ものなのに舞台が広くてうまいなぁ。
そして、またまた「この先どうなっちゃうの!!!」というトンでも展開で次巻につづく。
ああ~また1年間生殺しの日々が続くんですね(涙)。
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First Love
2008年9月28日 読書記録第4紀(07.10~)
先に読んだ「満天星」がとても好みだったので、同じ著者の1冊前に出たこの本を読んでみた。
モデルをやっていて誰とでも仲良くできる攻×日本史と本が好きで人間関係を築くのが苦手な受(高校教師)
高校時代に一瞬付き合っていたものの、別れた二人が6年後に再会する。現在の話を語りながら、ところどころ回想で過去の二人が断片的に描かれ、二人が別れた理由はずいぶん後になって明かされる。
前半の「First Love」は受視点で再会してから想いが通じ合うまで。後半の「Last Love」は、攻視点で想いが通じ合ってから以降。
いやー。タイヘン久しぶりに胸がズキズキするほど切ないBLを読みました。
やっぱりこの作家の作品、好きだわ。
攻の受に対する執着がもうタマリマセン。古い本だけれど、榊花月「抱きしめたい」シリーズを思い出させる組み合わせです。あちらの攻のほうがダメダメで受は流されて、読者はジェットコースター並みに振り回された挙句に、とうとう二人が別れてしまってから最終巻が出るまで数年放置、というサドっぷりですが、あれ(ノベルス全5巻)をぎゅっと凝縮してあんまり辛くない風に薄めた(とはいえエッセンスは残ってます)、という感じ。
あんまり気に入ったので、他の人はどう思っているんだろう、とブログ検索で感想を探したのですが……あれれ。そもそもあまり数がヒットしない上、7割の人はあまりピンと来ないらしい……。
これは、買い支え+売り込みしないと新しい作品が読めなくなる恐れがあるということ?
それは困る~。
と、いうわけで、どちらかといえば古いBL読みの方、騙されて(<騙してるのか?!)読んでくださいませ。
モデルをやっていて誰とでも仲良くできる攻×日本史と本が好きで人間関係を築くのが苦手な受(高校教師)
高校時代に一瞬付き合っていたものの、別れた二人が6年後に再会する。現在の話を語りながら、ところどころ回想で過去の二人が断片的に描かれ、二人が別れた理由はずいぶん後になって明かされる。
前半の「First Love」は受視点で再会してから想いが通じ合うまで。後半の「Last Love」は、攻視点で想いが通じ合ってから以降。
いやー。タイヘン久しぶりに胸がズキズキするほど切ないBLを読みました。
やっぱりこの作家の作品、好きだわ。
攻の受に対する執着がもうタマリマセン。古い本だけれど、榊花月「抱きしめたい」シリーズを思い出させる組み合わせです。あちらの攻のほうがダメダメで受は流されて、読者はジェットコースター並みに振り回された挙句に、とうとう二人が別れてしまってから最終巻が出るまで数年放置、というサドっぷりですが、あれ(ノベルス全5巻)をぎゅっと凝縮してあんまり辛くない風に薄めた(とはいえエッセンスは残ってます)、という感じ。
あんまり気に入ったので、他の人はどう思っているんだろう、とブログ検索で感想を探したのですが……あれれ。そもそもあまり数がヒットしない上、7割の人はあまりピンと来ないらしい……。
これは、買い支え+売り込みしないと新しい作品が読めなくなる恐れがあるということ?
それは困る~。
と、いうわけで、どちらかといえば古いBL読みの方、騙されて(<騙してるのか?!)読んでくださいませ。
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老舗旅館に嫁に来い!
2008年9月27日 読書記録第4紀(07.10~)
すみません……。わたしはこの表紙を見ても、受が外国人だとはつゆ思いませんでした。
老舗旅館の出来のいい跡取り息子攻×日本に留学中のアメリカ人で押し掛け女将志願受。
と、いうよりも、この本は攻を追って老舗旅館で女将修行を始めた受と、それを追い出そうとする攻の父の、立て板に水の如くの舌戦バトルを楽しむのが主眼。
正直、ラブは薄いというか付け足しでしかない……。
先に読んだ「美男の達人」もそうだけど、ホントにラブで読ませる作家じゃないよな。でも、いずれも怒涛のように話し続ける会話のテンポはとても面白いので、ぜひ書き続けてほしいものです。
老舗旅館の出来のいい跡取り息子攻×日本に留学中のアメリカ人で押し掛け女将志願受。
と、いうよりも、この本は攻を追って老舗旅館で女将修行を始めた受と、それを追い出そうとする攻の父の、立て板に水の如くの舌戦バトルを楽しむのが主眼。
正直、ラブは薄いというか付け足しでしかない……。
先に読んだ「美男の達人」もそうだけど、ホントにラブで読ませる作家じゃないよな。でも、いずれも怒涛のように話し続ける会話のテンポはとても面白いので、ぜひ書き続けてほしいものです。
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教師を目指す杉浦秀は、講師として小学校に赴任する。そこで、秀が小学校の時担任だった深田龍二と再会する。秀にとって、深田は憧れの人であり心の支えだった。再び会えたことに驚く秀だったが、昔の印象とは違う深田に戸惑いを感じる。
しかし、次第に深田への想いは形を変えていき……
リンクを張らせていただいているかつらぎさんのところで紹介されているのを読んで、気になって密林のレビューを見たらみんな褒めててさらに気になったので読んでみました。
うわー好物のらぶらぶ年の差カップル! しかも、真っ直ぐな青少年に当てられほだされる中年!!(というほど年の差があるわけじゃないけど……)
しかも二人それぞれの気持ちが変わっていく様子を丹念に書いているので、じれったい感じがさらによい。
いいもの読んだ~。こんなところでナンですが、かつらぎさんアリガトウ。
……ところで、密林でこのマンガ家さんの過去作品を見てみたら、「ラ・サタニカ」の表紙にすごく見覚えが……。ってか、なんか実家に帰ったらロフトの本の山の中に埋もれていそうな気が……。それなのに、内容をまったく、これっぽっちも思い出せないっていうのは(汗)。
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満天星
2008年9月25日 読書記録第4紀(07.10~)図書室司書として働く天涯孤独な江上喬には、ずっと心の支えにしてきた小説があった。その著者である君塚映司を、そうとは知らずに年上の友人として慕っていた喬は、ある夜、酔ったはずみで彼に抱かれてしまう。「初めて会ったときから、どんなことをしてもほしいと思った」――戸惑う喬に、これまでにない強引さで脅すように付き合うことを強要してくる君塚。やがて彼の真摯な優しさに身も心も惹かれるようになる喬だが、君塚の執着の秘密を知り――。
受が司書だというので読みました。
初めての作家さんでしたが、大当たりでした。
出だしの文章が、すでになにか光ってる。少々ブンガクっぽい、やや華美な表現ではあるものの、引き寄せられる印象的な始まりでした。
筋は、少し読み進めるとだいたい予想の付く王道パターンなのですが、王道ゆえに、王道な展開の部分は下手に引きずらずさらっと種明かしをして、それよりもそういう状況に陥ったときの気持ちを丁寧に書き込んでいるので、下手に書けばクサイだけのシーンにじーんとしてしまう。実力のある作家さんなのでしょう。
さらに、作者は図書館現場を知っている人じゃないかと思うくらい、ツボを心得た設定で感激。PFIで建てた図書館です(という表現ではないけれど)、なんてよほど勉強したか現場の人じゃないと書けないんじゃないか。図書館業務の中でレファレンスを重視してくれているので好感度大。図書館員募集情報サイトに至っては、いっとき自分もよくそこを覗いていたので爆笑してしまいました。
BLでなければ図書館好きの上司に読ませたい(笑)。
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今宵、雲の上のキッチンで
2008年9月23日 読書記録第4紀(07.10~)
舌の根も乾かないうちからBL。どこが飽きてきたというのか。>自分
やり手の会社社長だけど少年のように恋に不器用攻×毒舌だけど心根は親切だとみんなにバレバレ仕事のできるカフェのマネジャー受。
こんな二人なので、二人とも自覚のあるゲイだし出会ったその日から一目ぼれしているくせに、不器用で誤解を招きやすい言葉と毒舌との応酬で、出来上がるまでにノベルス1冊かかってるよ!(褒めてる)
しかも、先代の時代から続いている美老年秘書が社長に付いていなかったら、この二人まったく進展しなかっただろうよ!!
や、この秘書がとてもいい味を出していて、発表された時期的にも映画「バットマン・ビギンズ」とは無関係のはずなのに(最初にノベルスが発行されたのは2005年4月。映画は2005年6月公開)、彼を想定して読むとぴったりはまります。
まあでも、いくら「顔の見えない夜のキッチン」だってキスできるくらいに顔を近寄せれば知ってる顔にはピンとくるだろうし、声を出すと自分の正体がばれるからといって、手のひらに文字を書いてコミュニケーションをとるのに、あの長台詞はないだろうと思ったり、ご都合な部分が無きにしも非ずなのですが、そのBLファンタジーがいいスパイスになっているので、無問題。
そこに目をつぶれば、ベテランの著者らしく二人がなかなか一筋縄では出来上がらないイベントを次から次へと繰り出して、長さを感じさせません。
とても満足のいく1冊でした。
小さなカフェ「ルフージュ」で働く新(あらた)は、オトコ殺しの笑顔の持ち主だが、中身はハバネロ級の毒舌家。近くに建つ高層ビルの最上階に住む実業家・眞宮は、精悍な男前なのに好きな人には心と逆の態度を取ってしまう天の邪鬼。
そんな二人が偶然出会い、新は眞宮に正体を隠して、毎日食事を届けることに!
会えば喧嘩の意地っ張り同士だけど、顔も見えない夜のキッチンの暗闇では、なぜか素直になれて…。(ノベルス裏書きより)
やり手の会社社長だけど少年のように恋に不器用攻×毒舌だけど心根は親切だとみんなにバレバレ仕事のできるカフェのマネジャー受。
こんな二人なので、二人とも自覚のあるゲイだし出会ったその日から一目ぼれしているくせに、不器用で誤解を招きやすい言葉と毒舌との応酬で、出来上がるまでにノベルス1冊かかってるよ!(褒めてる)
しかも、先代の時代から続いている美老年秘書が社長に付いていなかったら、この二人まったく進展しなかっただろうよ!!
や、この秘書がとてもいい味を出していて、発表された時期的にも映画「バットマン・ビギンズ」とは無関係のはずなのに(最初にノベルスが発行されたのは2005年4月。映画は2005年6月公開)、彼を想定して読むとぴったりはまります。
まあでも、いくら「顔の見えない夜のキッチン」だってキスできるくらいに顔を近寄せれば知ってる顔にはピンとくるだろうし、声を出すと自分の正体がばれるからといって、手のひらに文字を書いてコミュニケーションをとるのに、あの長台詞はないだろうと思ったり、ご都合な部分が無きにしも非ずなのですが、そのBLファンタジーがいいスパイスになっているので、無問題。
そこに目をつぶれば、ベテランの著者らしく二人がなかなか一筋縄では出来上がらないイベントを次から次へと繰り出して、長さを感じさせません。
とても満足のいく1冊でした。
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今週読んだBL
2008年9月21日 読書記録第4紀(07.10~) コメント (2)
ようやくBL熱も落ち着いてきました。
今週読んだのは以下の2点。
岩本薫「月夜ばかりじゃないぜ」ルチル文庫
榊花月「奇跡のラブストーリー」ディアプラス文庫
「月夜~」は、ヤクザの若頭×組長の息子。無謀な行動に出て窮地に陥ると攻めの助けを期待してしまう受はいかがなものかと思わなくもなかったものの、息子がなかなか男らしくてよかった。
「奇跡の~」は変わり者の作家×もともと作品のファンだった編集者。作家の変人っぷりとか、作家と編集者の作品に対する想いの応酬とか、らぶ以外の部分が意外と面白く、というかそちらの面白さに比較するとラブ部分があっさり納まってしまって物足りない。
この作者なら、もっとどろどろの怨念じみた(褒めてます)ラブが書けるはずなのに!
それと、以前は抱腹絶倒だったあとがきが、すっかり普通になってしまっていてチト寂しい……。
見たい映画はたくさんあるのに、まとまった時間が取れないので見に行けません。
DMCとおくりびとは必見?……おっと、気が付くと邦画ばかりではないか。
今週読んだのは以下の2点。
岩本薫「月夜ばかりじゃないぜ」ルチル文庫
榊花月「奇跡のラブストーリー」ディアプラス文庫
「月夜~」は、ヤクザの若頭×組長の息子。無謀な行動に出て窮地に陥ると攻めの助けを期待してしまう受はいかがなものかと思わなくもなかったものの、息子がなかなか男らしくてよかった。
「奇跡の~」は変わり者の作家×もともと作品のファンだった編集者。作家の変人っぷりとか、作家と編集者の作品に対する想いの応酬とか、らぶ以外の部分が意外と面白く、というかそちらの面白さに比較するとラブ部分があっさり納まってしまって物足りない。
この作者なら、もっとどろどろの怨念じみた(褒めてます)ラブが書けるはずなのに!
それと、以前は抱腹絶倒だったあとがきが、すっかり普通になってしまっていてチト寂しい……。
見たい映画はたくさんあるのに、まとまった時間が取れないので見に行けません。
DMCとおくりびとは必見?……おっと、気が付くと邦画ばかりではないか。
相変わらずすごい勢いで
2008年9月15日 読書記録第4紀(07.10~)
相変わらずすごい勢いでBL小説もしくは本を読み漁っている自分に嫌気が差しました。
なので、休みの間に読んだ本を名前だけ。
夜光花「堕ちる花」大洋図書SHYノベルス
杉原理生「37℃」大洋図書SHYノベルス
図らずもどちらもSHYノベルス。どちらもおもしろかったです。
夜光花さんの本は初めて手に取ったのですが、エピローグの落ちがなかなか効いてます。因習もの、と思わせておいて……というサスペンス要素はなかなか読ませます。ただ、たくさん人が死んでしまうのと、半分血のつながった兄×弟なので、兄弟もの苦手な方には地雷かも。兄弟ものにしては、兄ばかりが禁忌に悩んでいて弟はあっさりしたものなので萌え半減?
杉原理生さんは、ずいぶん昔に1冊だけ読んで「合わないなぁ」と思ったのですが、これはよかったです。最後がすっきり問題解決しないままなので、爽快感には欠けますが、そもそも受けのあまりの煮え切らない態度に爽快感など初めからないし(笑<誉めてます)。
なので、休みの間に読んだ本を名前だけ。
夜光花「堕ちる花」大洋図書SHYノベルス
杉原理生「37℃」大洋図書SHYノベルス
図らずもどちらもSHYノベルス。どちらもおもしろかったです。
夜光花さんの本は初めて手に取ったのですが、エピローグの落ちがなかなか効いてます。因習もの、と思わせておいて……というサスペンス要素はなかなか読ませます。ただ、たくさん人が死んでしまうのと、半分血のつながった兄×弟なので、兄弟もの苦手な方には地雷かも。兄弟ものにしては、兄ばかりが禁忌に悩んでいて弟はあっさりしたものなので萌え半減?
杉原理生さんは、ずいぶん昔に1冊だけ読んで「合わないなぁ」と思ったのですが、これはよかったです。最後がすっきり問題解決しないままなので、爽快感には欠けますが、そもそも受けのあまりの煮え切らない態度に爽快感など初めからないし(笑<誉めてます)。
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命いただきます!
2008年9月13日 読書記録第4紀(07.10~)
元ヤクザの居酒屋板前×元フレンチのシェフで居酒屋に住み込み修行中。
またまたおいしいBL。飲兵衛にはたまらない感じのおつまみが出てきます。
ラブのほうは、えーと、ツンデレ攻?(笑) デレ具合もわかりにくいところがくどくなくてよいです。
それにしても、そういうシーンの入れ方が上手いなぁ。
最初に風呂場で背中を流すシーンを入れておいて、中盤で1回、二人の雰囲気が変わったところで1回、アクションシーンを経て最後にお約束で1回。
読者を飽きさせず、それぞれ意味を持たせてタイミングよくシーンを挿入するのが不自然でなく。職人技です。
またまたおいしいBL。飲兵衛にはたまらない感じのおつまみが出てきます。
ラブのほうは、えーと、ツンデレ攻?(笑) デレ具合もわかりにくいところがくどくなくてよいです。
それにしても、そういうシーンの入れ方が上手いなぁ。
最初に風呂場で背中を流すシーンを入れておいて、中盤で1回、二人の雰囲気が変わったところで1回、アクションシーンを経て最後にお約束で1回。
読者を飽きさせず、それぞれ意味を持たせてタイミングよくシーンを挿入するのが不自然でなく。職人技です。
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