相変わらず密林が使えないので、日記仕様にて。

密林のサイトはこちら>http://www.amazon.co.jp/dp/4344403770/

償い (幻冬舎文庫) (文庫),矢口 敦子,2003/06

高橋克彦を読んでから、普通の(普通、って……)日本のミステリを読みたくなって書店に行ったら、これを始め矢口敦子作品が平積みされていたので、試しに読んでみた。

とある出来事をきっかけに医師からホームレスになった36歳の男が、流れ着いた東京のベッドタウンで、連続殺人に縁を持ち、警察から事件を探るように頼まれる。

複数起こる事件とその容疑者が、最初に思っていたのといろいろと組み替えられる真相は面白い。
とはいえ、ミステリと言うよりも、人はなぜ生きるか、いかに生きるか、といったテーマを追究しているところに重きがある。
これって、医師がホームレスになる絶望をどこまで読者に共感できるかがポイントにあると思うけれど、これは確かにもっともだ、と思える。
公式>http://www.sw-movie.jp/

森に囲まれた、大きなスパイダーウィック家の屋敷。双子の少年、ジャレッドとサイモン(フレディ・ハイモア)、そしてマロリー(サラ・ボルジャー)の3人姉弟は、両親が別れて、母親と新生活を送るため、大叔母さんが所有するこの屋敷にやって来た。ある日、ジャレッドは屋根裏の隠し部屋から一冊の謎の書を発見する。“決して見てはならない”と書かれたその書には、なんと様々な妖精の秘密が全て記されていた。そして、次々に起こる不思議な体験。見えないはずの妖精の世界がすぐそこに広がっていた…。『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズのILMと『スター・ウォーズ』のティペット・スタジオが贈るファンタジー。


いやーん、すごい面白かった!
妖精、というとファンタジー=もう食傷気味……という感じで特にアンテナも張ってなかったのですが、最近見かけたいくつかの映画評でなかなか評判がよかったし、リンクを張らせていただいているふるやとしみさんのところでもおもしろいと書かれていたので、俄然見る気に。
今日は、この1週間の懸案事項が片付いたので、急きょ思い立って、ウチから徒歩10分のシネコンへ見に行きました。

これ、ファンタジーじゃないよ、サスペンスだよ! いや、ホラーといってもいいかも知れない。
妖精といっても出てくるのはゴブリン、ホブゴブリン、ブラウニー等々、人間に迷惑をかける系の醜い奴等ばっかりだし(笑)、ゴブリンに傷つけられたケガはホントに痛そうだし、そのゴブリンやトロールに命を狙われて、マジで恐い(涙目)。
しかも、巨大なラスボスを倒すおまじないも呪文もなく、最後の最後まで「どうやって終わらせるつもりなの???」と、手に汗握って見てました。
そして、確かに伏線を張ってあったのに「そうくるか!」という解決方法はお見事。<気がつかなかったのはわたしだけ……?
シンプルだし、主人公も敵も不死身でもなければ万能でもないけど、そこがとてもよいストーリーでした。
ひとつ難を言えば、「チャーリーとチョコレート工場」のフレディ・ハイモアが主人公の双子をダブルキャストで演じていたのですが、そのせいか、一方ばかりが目立ってもう一方の見せ場がなかったのが残念。
それと、ニック・ノルティ……。こんなところでこんな着ぐるみを着るような役を演じるとは(涙)。

いや、でも変に複雑な話にしないだけ、とても素直に話にのめりこめておもしろかった。オススメです。
いつまで経っても密林の書影を持って来れないので、前回の近況報告以降読んだ本をメモメモ。

■高橋克彦「歌麿殺贋事件」講談社文庫
再読。浮世絵に纏わる贋作や詐欺の連作短編集。よくもここまで、人の心理の裏をかく話をいくつも思いつくよなぁ……。

■高橋克彦「写楽殺人事件」講談社文庫
こちらも再読。これは著者のデビュー作にして江戸川乱歩賞受賞作であり、浮世絵三部作の第1作目。
この本を読んで浮世絵や版画に興味を持ったのでした。

■角田光代ほか「コイノカオリ」角川文庫
先日、上司がいきなりやってきて、「間違って2冊買っちゃったんだけど、読むならあげるわ」と言うので、ちょうど読む本がなかったこともあり、ありがたく頂戴する。
たいてい、恋が破れる話やら別れる話やらなので、最近の若い女性ってのは、こういうちょっとセンチメンタル〜な話が好きなんだろうな、と感心する。いやほら、BLはハッピーエンドしかありえないから(笑)。
そして、最後の話を読んでいて、豆のスープが食べたくなった。が。じゃがいもが残っていたので、ジャガイモのスープを大量に作った。

■別冊ザ・テレビジョン「男子フィギュアスケート 2007-2008メモリアルブック」
去年まで出ていたシーズン総括本がなくなったらしく、その後を負う形で出た。が。さすがのカドカワ。すごく充実している。何が充実って、選手の長めのインタビューがこれでもかとばかりに載っている。フィギュアの技術的なことはよく分からないけれど、選手萌えな人たち(含むワタシ)には大変ありがたい。
女子のツボをよくわかってるよな〜。

そして映画。

□「ヴェルヴィル・ランデヴー」
公開時から見たかった、フランス製アニメ。ヨーロッパらしいデフォルメで、洒落た脚本で、でもアニメ技術は最先端、みたいな、すんばらしい映画でした。

せっかくシネコンマで徒歩8分のところに越してきたのに、まだ映画を見に行っていない……。
気がついたらどれだけ本or映画の感想を書いてないんだ!

一人暮らしを始めて、

・慣れない家事をこなしているとDVDを見るヒマがない
・通勤で電車に乗っている時間が短くなったのでなかなか本を読み進められない
・しかも、始発駅に住んでいて、座れてしまうと寝てしまう(汗)
・でなければ、昼間の仕事用の原稿を読んでいるので感想が書けない

などの要因が重なり、しばらく書いていなかったところへ、

・書こうと思って密林データを呼び出そうと思ったら、何か仕様変更中とやらで画像が出てこない

さらに、

・世界フィギュアでわたしの王子☆(←自棄)ジェフリー・バトルがまかり間違って優勝しちゃったりしたものだから、試合の放送番組録画はヘビーローテーションで再生しまくり、海外のインタビュー記事を読みまくり、YouTubeでカナダのインタビュー映像等を見まくり……

なんて状況に陥っています。

でも、「青春♂ソバット」を読んだり、文庫版「マークスの山」を読んでハードカバー版との違いにひっくり返ったりしていたので(←今まで読んでなかったのか!)、密林画像が出てくるようになったらまとめて感想書きます。

今しばらくお待ちを。>秋林さま
古い話で恐縮です。1年前のエリック・バナ主演の映画の情報を見つけました。

エリック・バナ、ブラッド・ピット製作映画でレイチェル・マクアダムスと共演2007/04/25
http://cinematoday.jp/page/N0010400

なんでいまさら、というと、競演のヒロイン役の女優さんのインタビューが出てたから。

突然姿を消した美少女『きみに読む物語』のヒロインはサイト運営に忙しかった!2008/03/15
http://cinematoday.jp/page/N0011716

あー、この原作「タイムトラベラーズ・ワイフ」って、どこかで読んだことある、と思ったら、この話だな。
http://diarynote.jp/d/20675/20060520.html

上記感想にも書いてあるけれど、これだけ時間軸の入り組んだ複雑な話を1本の映画にまとめるのは ム リ だ ろ う

注)標題でタイトルを間違っていたことに気づいたのでこっそり修正しました(汗)。
ISBN:4063726622 コミック 中村 光 講談社 2008/01/23 ¥580
あちこちでよい評判を聞くし、密林にもオススメされて気になっていたマンガ家さんの本を書店で見つけたので買ってみた。

表紙の絵柄はお嘆美系?と思いきや、中身は、なんといったらいいんだろう、デフォルメに独特の世界観を持った不思議な絵で、恋愛の入り口のドキドキを描いていて可愛かったです。

年末に引っ越した町の書店開発にいそしんでいるのですが、駅前のちょっと寂れたショッピングビルの5階にひっそりと1フロア入っている書店のマンガコーナーがあまりにコアというかマニアというか、おたくコンシャスな品揃えでオドロいた。
実家にいたときによく使っていた、乗換駅にあるSF・ミステリおたくに優しい書店と同系列らしい。
いい書店のある街はいい街だ。

ISBN:4871829685 コミック 中村 明日美子 茜新社 2008/02/15 ¥650
ISBN:4062739542 文庫 アンドリュー・テイラー 講談社 2004/02 ¥820
人気女優の姉グウェン(キャサリン・ゼタ=ジョーンズ)の付き人を務めるキキ(ジュリア・ロバーツ)は、グウェンと別居中の夫エディ(ジョン・キューザック)をひそかに想っていた。しかしエディはキキを妹以上の存在としてしかみてくれない…。 ハリウッドの内幕を次々と暴露しながら繰り広げられる、ジョー・ロス監督の業界内ラブ…


DVD ポニーキャニオン 2005/03/02 ¥2,625
1936年のシカゴの下町。親友を殺されたチンピラたちが、その報復のために、ギャングの大親分ロネガンから大きくカモろうとする。そして、下町にインチキのみ屋を構えることにした。さて、その首尾はいかに? 73年のアカデミー作品賞ほか、全7部門で受賞したコミカルなドラマだ。ギャングの大親分に一泡ふかせるという、大胆な物語を奇…


DVD ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン 2006/09/21 ¥1,800
ISBN:4151200436 文庫 佐藤耕士 早川書房 2007/12/19 ¥693
こんな記事見出しを国会図書館のサイトで見つけて思わず吹いた(笑)。

「愛」を図書館で見つけよう(BL)
http://www.dap.ndl.go.jp/ca/modules/car/index.php?p=4942
ISBN:4091855318 コミック 浦沢 直樹 小学館 2000/01 ¥530
一緒に住んでいるゲイのカップルのうちの1人が、日々の食事を作りながら、日常が進んでいく話。

この話がモーニングに連載されているということがまずオドロキだけれど、このカップルが40代ってのもある意味オドロキ。
カップルが男同士というだけで、普通のほのぼのカップルの日常話ではあるのだけれど、そこに「日々のおいしそうな食事を作って食べる」(食べるだけじゃなく、食材調達して作るところも描写)という要素が入ると俄然面白い話に。
そう、日々のごはんなんだよなぁ。

よしながふみのマンガは食べ物がおいしそう。
作り方までわかるから、なんだか自分もがんばっておいしいごはんを作ろう、というやる気がでます(笑)。
ちなみにこのマンガを読んだ日の晩ご飯は、

1.白菜と豚こまの蒸し煮
2.タラとトマトのスープ
3.さといものオクラそぼろあんかけ
4.雑穀ごはん

手かかってません(笑)。

ISBN:4063726487 コミック よしなが ふみ 講談社 2007/11/22 ¥590
訳者あとがきのなかに紹介されていた、精神科医でもある著者の言葉がよかったので引用。

われわれおとなは、子どもを恐怖からできるかぎり守ってやらなくてはならない、とわたしは考えています。しかし、子どもといえども、世の中には「恐るべきもの」の数々が存在することを知らなくてはならないとも考えるのです。なぜなら人間は、人間存在の状況につきものの不安とともに生きることを学ばねばならないからであり、これは子どもたちといえども、同様に学ばねばならぬことだからです。


どこかの少年が残酷な犯罪を犯して、彼が残酷なマンガやゲームにのめりこんでいたからといって、他の子どもたちからそれらを取り上げるのはナンセンスだと思うのです。

ISBN:4001140950 単行本 キャサリン・ストー(猪熊 葉子訳) 岩波書店 2001/11 ¥756
こちらのニュース
医学論文:急減 処分恐れ医師ら萎縮?
http://mainichi.jp/photo/news/20080127k0000m040123000c.html

元ネタはおそらくこちらのようだ、とのこと。

医療への刑事介入が臨床研究を萎縮させている
http://expres.umin.jp/files/genba/ishuku071211.pdf

で、調査に使ったデータベースのヘルプ。
http://www.jamas.or.jp/web_help4/db_pre.html
「【Pre医中誌データと完成データ 】
通常のデータでは、現在、原本の発行からWEB版で検索可能になるまでのタイムラグが約3〜4ヵ月ありますが、Pre医中誌データは、最短で発行から1ヶ月程度の雑誌を検索できるようになります。」

上記内容は、カイシャの同僚さんたちの話の横流しで、自分で調べた訳じゃないんですが(大汗)。
ISBN:4759811311 単行本 山本 秀策 化学同人 2007/03 ¥2,100
史上初!?男子フィギュア・ペア結成!
氷が溶けるほど暑苦しい男同士のスケーティング!

2人の世界チャンピオンスケート選手がスケート界を追放され、不遇の生活を送りながらも、史上初の男子フィギュア・ペアを組むという奇想天外な発想から、再び栄光を取り戻すべくリンクの上へ帰ってくるまでをコミカルに描いた作品だが、最大の見所はなんと言ってもやはり数ヶ月にも及ぶ特訓を行ったというスケーティングである。スムーズなスケーティングからステップ、そして華麗なジャンプを見て彼らの努力に驚嘆する一方、苦々しい顔をしながら、マッケルロイの股間を持ち上げ、そのままお互いの股間に顔をうずめるリフトアップなど暑苦しいその演技に爆笑必死である。


たまたま試写会で見た「ドッヂボール」が意外におもしろかったので、アメリカンお下品バカコメディに対する敷居は低くなっていました。さらにフィギュアスケートという現在自分的に旬なスポーツを題材にしていることもあって、大変期待しておりました。

結果。……ビミョー(苦笑)。

「ドッヂボール」のように大爆笑するというより、ニヤリと笑う感じ。しばしば登場する過去の有名スケーターの顔が分かればまた面白かったんでしょうけれど、私に分かったのはナンシー・ケリガン、ボイタノ、サーシャ・コーエンくらいでした。

また、もっと試合シーンにCG使えばいいのに、とういか使ってるんですがあまり資金がなかったのか、試合シーンに迫力がないのが仮にもスポーツ映画としてなんともはや。
「ドッヂボール」でも「少林サッカー」でも、バカバカしいくらいに派手な試合シーンがあるからギャグもノリノリなわけで。

うーむ、不完全燃焼〜。

あ、でも爆笑したシーンがなかったわけではなく。もっとも笑ったのは、某竹のカーテンの向こうの国で編み出された必殺技(笑・文字通り)。
トリノ五輪前に出版された関連本。フィギュアスケートの歴史をヨーロッパ中世よりひも解き、アメリカと日本の、フィギュアスケートの頂点を目指す子どもたちの生活、そして有名選手について短い紹介、いろいろなフィギュアのテクニックの紹介など、盛りだくさんでした。
確かに、五輪前にこれだけの基礎知識を押さえておくと、試合もより楽しんで観戦できたでしょうね。
ちなみに著者は、国際大会にも何度か出場したことがあり、しばらくプロでも活躍したことのある方。スポーツライターと組んでの執筆だからか、文章も分かりやすくて面白かったです。

ISBN:4166604139 新書 今川 知子 文藝春秋 2004/11 ¥788
ちょうど一昨日、久しぶりにこの映画を引っ張り出してきて観て「やっぱオーリはかっこいいなぁ」などと思っていたところにオドロキの訃報が。

◆自殺か?28歳アカデミー賞ノミネート俳優ヒース・レジャー死去!遺体のそばに睡眠薬
1月23日10時45分配信 シネマトゥデイ
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080123-00000005-flix-movi

まだまだこれからじゃない! ショックです……。

DVD Universal Pictures Japan =dvd= 2008/03/13 ¥1,500

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