「パピヨン」
2002年3月18日■(読了)「パピヨン」清水玲子、白泉社文庫、2002
隣国に滞在していた皇太子が、突然の宣戦布告によって少年受刑者を収容する人工衛星に送り込まれてしまうSF「パピヨン」ほか、SFと現代もの1編ずつの短編集。
どれも雑誌や単行本で読んでいたものなのに、文庫化されて再読したら、やっぱりおもしろい。予定調和に終わらないストーリーを、透明感のあるうつくしい絵で見せられたらもう溜まりませんわ。長編もいいけれど、こういう短編ももっと描いてほしいです。
隣国に滞在していた皇太子が、突然の宣戦布告によって少年受刑者を収容する人工衛星に送り込まれてしまうSF「パピヨン」ほか、SFと現代もの1編ずつの短編集。
どれも雑誌や単行本で読んでいたものなのに、文庫化されて再読したら、やっぱりおもしろい。予定調和に終わらないストーリーを、透明感のあるうつくしい絵で見せられたらもう溜まりませんわ。長編もいいけれど、こういう短編ももっと描いてほしいです。
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「荒野の天使ども」「時間をとめて待っていて」「永遠の7days」
2002年3月17日■(読了)「荒野の天使ども」全2巻、ひかわきょうこ、白泉社文庫
■(読了)「時間をとめて待っていて」1,2、ひかわきょうこ、白泉社文庫
本当は別の本を探していたのに、書棚でついうっかり「荒野の天使ども」を見つけて読んでしまい、そうしたら続編も読むでしょう、と思って探したのですが、どーうしても見つからない! 思い余ってBOOKOFFへ走ったのですが、全3巻のうち3巻だけ見つかりませんでした。クヤシイ。
これは、裏書に「おてんばウェスタン」とあるように、西部開拓時代を舞台に、おてんばで生意気で口が達者でかわいいミリアムが流れ者の3人の少年たちと列車強盗をやっつけるという、痛快なお話です。いつでも読むと元気になる。こまかいギャグも気が利いてるし。あああ、新刊で3巻を手に入れてしまいそうな勢いだ〜。うちのどこかに埋もれてそうな気がするのに……。
ところでこの方の連載「彼方から」って、まだ続いているんですよね?
■(読了)「永遠の7days」水無月さらら、Chara文庫(徳間書店)
上記の本を購入したとき、ついでに買ってしまった。どうしてBL小説・マンガを書いている人ってこういう不思議なPNをつけるんだろう。で、そういう人の書くものって、頭の古いワタシにゃしっくり来ないのが多いのでつい避けがちなのですが。
これは、掘り下げが甘い気がする部分もあるにせよ、文章がまともなので抵抗なく読むことが出来ました。軽い気分転換にはいい感じです。
△(図書館)「永遠の森 博物館惑星」菅浩江、
△(図書館)「星をなくした夜」サンドラ・ブラウン、ハーレクイン社、1999
△(図書館)「緑の妖婆 闇の戦い(2)」スーザン・クーパー、評論社
「ヤクザの文化人類学」は延長貸し出し。がんばって読まなきゃ(汗)。
■(読了)「時間をとめて待っていて」1,2、ひかわきょうこ、白泉社文庫
本当は別の本を探していたのに、書棚でついうっかり「荒野の天使ども」を見つけて読んでしまい、そうしたら続編も読むでしょう、と思って探したのですが、どーうしても見つからない! 思い余ってBOOKOFFへ走ったのですが、全3巻のうち3巻だけ見つかりませんでした。クヤシイ。
これは、裏書に「おてんばウェスタン」とあるように、西部開拓時代を舞台に、おてんばで生意気で口が達者でかわいいミリアムが流れ者の3人の少年たちと列車強盗をやっつけるという、痛快なお話です。いつでも読むと元気になる。こまかいギャグも気が利いてるし。あああ、新刊で3巻を手に入れてしまいそうな勢いだ〜。うちのどこかに埋もれてそうな気がするのに……。
ところでこの方の連載「彼方から」って、まだ続いているんですよね?
■(読了)「永遠の7days」水無月さらら、Chara文庫(徳間書店)
上記の本を購入したとき、ついでに買ってしまった。どうしてBL小説・マンガを書いている人ってこういう不思議なPNをつけるんだろう。で、そういう人の書くものって、頭の古いワタシにゃしっくり来ないのが多いのでつい避けがちなのですが。
これは、掘り下げが甘い気がする部分もあるにせよ、文章がまともなので抵抗なく読むことが出来ました。軽い気分転換にはいい感じです。
△(図書館)「永遠の森 博物館惑星」菅浩江、
△(図書館)「星をなくした夜」サンドラ・ブラウン、ハーレクイン社、1999
△(図書館)「緑の妖婆 闇の戦い(2)」スーザン・クーパー、評論社
「ヤクザの文化人類学」は延長貸し出し。がんばって読まなきゃ(汗)。
「鏡の中は日曜日」「聖なる黒夜」
2002年3月15日■(読了)「鏡の中は日曜日」殊能将之、講談社ノベルス、2001
おもしろかったです。新本格にありがちな奇妙な館とか、フランス語の暗号とか、新本格苦手なわたしにはちょっと引くものがあるのですが、この本の本当のトリックはそこにはない。とくに、登場人物の一人に、本格推理によく出てくる奇妙な家っていうのは実際に住んでいると不便だろうなあ,などと独白させるあたりは思わず胸中で同意。
実はメタ・フィクションも苦手なのですが、この著者の客観化の視線って、小説の次元をぶち壊すためのものではないので嫌味じゃありません。
……でも、今回もアントニオくんはほとんど出番なし。やっぱり彼は「黒い仏」のためだけのキャラクタなの?
■(読了)「聖なる黒夜」第20回、柴田よしき、KADOKAWAミステリ2002年4月号
ようやく結ばれた,主人公の刑事と容疑者のふたり。でも気持ちはすれちがったまま、事件は佳境を迎え……。と、誤解を承知で内容紹介(笑)。
謎解きフェーズのほうは、犯人のうち、最後のなぞの女の正体が謎のまま引っ張られてますが、消去法で行くとこの女ってあの人しか残っていないんじゃ?!
おもしろかったです。新本格にありがちな奇妙な館とか、フランス語の暗号とか、新本格苦手なわたしにはちょっと引くものがあるのですが、この本の本当のトリックはそこにはない。とくに、登場人物の一人に、本格推理によく出てくる奇妙な家っていうのは実際に住んでいると不便だろうなあ,などと独白させるあたりは思わず胸中で同意。
実はメタ・フィクションも苦手なのですが、この著者の客観化の視線って、小説の次元をぶち壊すためのものではないので嫌味じゃありません。
……でも、今回もアントニオくんはほとんど出番なし。やっぱり彼は「黒い仏」のためだけのキャラクタなの?
■(読了)「聖なる黒夜」第20回、柴田よしき、KADOKAWAミステリ2002年4月号
ようやく結ばれた,主人公の刑事と容疑者のふたり。でも気持ちはすれちがったまま、事件は佳境を迎え……。と、誤解を承知で内容紹介(笑)。
謎解きフェーズのほうは、犯人のうち、最後のなぞの女の正体が謎のまま引っ張られてますが、消去法で行くとこの女ってあの人しか残っていないんじゃ?!
「クイーンズ・ガード」「温室育ちの恋」
2002年3月14日■(読了)「クイーンズ・ガード」駒崎優、X文庫ホワイトハート(講談社)、2002
一流ホテルで起こった事件を極秘に調査する「処理課」に任命された4人が、セイフティ・ボックスからの盗難事件に挑む。
いやあ、おもしろかった! チャキチャキの女性課長と、27歳にして男ヤモメ、コンピュータの得意なクールな21歳、機械に強いやんちゃな19歳の課員という4人がいちいち個性的でねぇ。セイフティ・ボックスのトリックもなかなかスマートで巧く、ノベルスで出てもぜんぜんオッケーだったんでは?という仕上がりです。
■(読了)「温室育ちの恋」鷺沼やすな、アクアノベルス(オークラ出版)、2002
著者4年ぶりの新刊。あとがきには3年ぶりとか書いてありますが、最後の単行本は98年5月刊ですから、ほぼ4年でしょう。あああ、感無量。BL小説作家のなかで突出して好きなこの寡作な作家の新刊が読める日が来るとは思っておりませんでした。よよよ。
話はとってもシンプルで、親同士の再婚で義兄弟となった兄に懸想した弟が一発逆転押し倒される話と、事後、突然冷たくなった兄の態度に悶々とした弟が、ぐずぐずしながら結局仲直りする話の2編。が。BLにしてはとっても王道な、それこそいままで100万べんも読まされてきたような話が、この作者の、心の揺れ動きを丁寧に描き出す筆致にかかると、ノベルス1冊分の大変な佳作になるんです。すごい。大満足。
わたしがBLに求めているのはこういう話なんだよう。
◇(購入)「温室育ちの恋」鷺沼やすな、アクアノベルス(オークラ出版)、2002
一流ホテルで起こった事件を極秘に調査する「処理課」に任命された4人が、セイフティ・ボックスからの盗難事件に挑む。
いやあ、おもしろかった! チャキチャキの女性課長と、27歳にして男ヤモメ、コンピュータの得意なクールな21歳、機械に強いやんちゃな19歳の課員という4人がいちいち個性的でねぇ。セイフティ・ボックスのトリックもなかなかスマートで巧く、ノベルスで出てもぜんぜんオッケーだったんでは?という仕上がりです。
■(読了)「温室育ちの恋」鷺沼やすな、アクアノベルス(オークラ出版)、2002
著者4年ぶりの新刊。あとがきには3年ぶりとか書いてありますが、最後の単行本は98年5月刊ですから、ほぼ4年でしょう。あああ、感無量。BL小説作家のなかで突出して好きなこの寡作な作家の新刊が読める日が来るとは思っておりませんでした。よよよ。
話はとってもシンプルで、親同士の再婚で義兄弟となった兄に懸想した弟が一発逆転押し倒される話と、事後、突然冷たくなった兄の態度に悶々とした弟が、ぐずぐずしながら結局仲直りする話の2編。が。BLにしてはとっても王道な、それこそいままで100万べんも読まされてきたような話が、この作者の、心の揺れ動きを丁寧に描き出す筆致にかかると、ノベルス1冊分の大変な佳作になるんです。すごい。大満足。
わたしがBLに求めているのはこういう話なんだよう。
◇(購入)「温室育ちの恋」鷺沼やすな、アクアノベルス(オークラ出版)、2002
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「黒い仏」
2002年3月13日■(読了)「黒い仏」殊能将之、講談社ノベルス、
トンデモ・ミステリだということは事前情報で知っていたので、ある程度覚悟してはいたのですが、うーむ、これをどう判断してよいものか……。
いずれにせよ、従来のミステリ手法を根本からホラーによって覆すやり口は、一回こっきりしか使えない荒業。わかっていたので笑い飛ばせましたが、何も知らずにミステリだと思って読んでいたら、思わず部屋の隅へ本を投げ捨てていたでしょう。
それにしても、前作「美濃牛」で最後に何の脈絡もなく思わせぶりに現れた、名探偵の助手アントニオって、この話のために出てきた、ってわけじゃないですよね……。
◇(購入)「クイーンズ・ガード」駒崎優、X文庫ホワイトハート(講談社)、2002
トンデモ・ミステリだということは事前情報で知っていたので、ある程度覚悟してはいたのですが、うーむ、これをどう判断してよいものか……。
いずれにせよ、従来のミステリ手法を根本からホラーによって覆すやり口は、一回こっきりしか使えない荒業。わかっていたので笑い飛ばせましたが、何も知らずにミステリだと思って読んでいたら、思わず部屋の隅へ本を投げ捨てていたでしょう。
それにしても、前作「美濃牛」で最後に何の脈絡もなく思わせぶりに現れた、名探偵の助手アントニオって、この話のために出てきた、ってわけじゃないですよね……。
◇(購入)「クイーンズ・ガード」駒崎優、X文庫ホワイトハート(講談社)、2002
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「虚飾の果てに」(3/10追記)
2002年3月12日■(3/10追記)「虚飾の果てに」
主人公の大家さんモーリス(ゲイ)が、ハリウッドの住人らしく映画が好きで、そのビデオコレクションとしてゲイ映画が10タイトルほど上がっていまして、「これはチェックいれなきゃ」と思った次第(笑)。
【以下引用】
モーリスがテレビとビデオを指した。《エルネスト─美しき少年─》《モーリス》《犠牲》《アナザー・カントリー》《日曜日は別れの時》《ビクター/ビクトリア》《Mr.レディ Mr.マダム》《パーティング・グランス》《マイ・プライベート・アイダホ》《フィラデルフィア》《ロングタイム・コンパニオン》《ビューティフル・シング》──ゲイの男たちをヒューマンタッチで描いた映画がならんでいる。《ヴェニスに死す》《真夜中のカウボーイ》《パートナーズ》《ディファレント・ストーリー》等々、ゲイを固定観念で捉えているとモーリスが判断した映画やゲイに対する反感が感じられるものはコレクションに入っていない。
【引用以上】
見たことがあるのは2本しかありませんでした。ぬかったわ。
ところで、この話の中に、パーティなどでの「酒各自持ち寄り」に「BYOB」という振りガナが振ってあって、これって何の略なのかしらと思ったら「bring your own bottle」だそうです。自分メモとして。
□(読み始め)「黒い仏」殊能将之、講談社ノベルス、
主人公の大家さんモーリス(ゲイ)が、ハリウッドの住人らしく映画が好きで、そのビデオコレクションとしてゲイ映画が10タイトルほど上がっていまして、「これはチェックいれなきゃ」と思った次第(笑)。
【以下引用】
モーリスがテレビとビデオを指した。《エルネスト─美しき少年─》《モーリス》《犠牲》《アナザー・カントリー》《日曜日は別れの時》《ビクター/ビクトリア》《Mr.レディ Mr.マダム》《パーティング・グランス》《マイ・プライベート・アイダホ》《フィラデルフィア》《ロングタイム・コンパニオン》《ビューティフル・シング》──ゲイの男たちをヒューマンタッチで描いた映画がならんでいる。《ヴェニスに死す》《真夜中のカウボーイ》《パートナーズ》《ディファレント・ストーリー》等々、ゲイを固定観念で捉えているとモーリスが判断した映画やゲイに対する反感が感じられるものはコレクションに入っていない。
【引用以上】
見たことがあるのは2本しかありませんでした。ぬかったわ。
ところで、この話の中に、パーティなどでの「酒各自持ち寄り」に「BYOB」という振りガナが振ってあって、これって何の略なのかしらと思ったら「bring your own bottle」だそうです。自分メモとして。
□(読み始め)「黒い仏」殊能将之、講談社ノベルス、
「烏−CROW−硝子の街にて(10)」「1限目はやる気の民法(2)」
2002年3月11日■(読了)「烏−CROW−硝子の街にて(10)」柏枝真郷、X文庫ホワイトハート(講談社)2002
NYを舞台にして、一方でNY市警殺人課の刑事である幼馴染との恋愛もの、もう一方で事件の謎解きもの。
恋愛サイドは、10巻目にしてようやく二人ができあがってくれて一安心といったところ。でも、シドニー(さきに恋愛感情を自覚したほう)がノブに振り回されてジリジリするところが好きだったので、それがもう読めなくなると思うとチト寂しい。
事件の謎解きサイドについては、ちょっと今回強引だったかなあ、という気がしないでもない。トリック部分はなるほどな、と思ったんですが、犯行の動機がね。そこまで計画性のある犯行に走るほどの動機かな、と。もっと偶然性の高い突発的なもののほうが納得できたような。むー。
ところで、この主人公、「伸ばしっぱなしでぼさぼさの長髪をゴムで束ねただけ」という、少女小説にあるまじきちょっと汚い髪形をしてるのがずっと気になっていたのですが、今回、とある部分の挿絵を見て、「そうよ、本文じゃあんなこと書いているけど、本当はこの絵のようにきれいなさらさらの黒髪なのよ!」と自分を慰めたのでした。
■(読了)「1限目はやる気の民法(2)」よしながふみ、b-boy コミックス(青磁ビブロス)、2002
ずいぶん前に出ていた1巻の後日談を、同人誌で出していたものをまとめたもの+書き下ろし1編。
このマンガ家は同人誌になるとエロ満載でストーリーはちょっとしたエピソードだけになってしまうので、2巻を買う気はあまりなかったんですが、書下ろしがいいというウワサだったので購入。キャラクターの微妙な感情を、表情やしぐさで見せるのが巧い作者の本領発揮な短編でした。が。それよりも何よりも、「この高校生時代の陸上部の先輩と主人公って、昨秋公開の映画「同級生」(イギリスの恋愛青春ゲイ映画)のカップルに似てる……」とかそういうところに目が行ってしまいました。
◇(購入)「烏−CROW−硝子の街にて(10)」柏枝真郷、X文庫ホワイトハート(講談社)2002
◇(購入)「1限目はやる気の民法(2)」よしながふみ、b-boy コミックス(青磁ビブロス)、2002
NYを舞台にして、一方でNY市警殺人課の刑事である幼馴染との恋愛もの、もう一方で事件の謎解きもの。
恋愛サイドは、10巻目にしてようやく二人ができあがってくれて一安心といったところ。でも、シドニー(さきに恋愛感情を自覚したほう)がノブに振り回されてジリジリするところが好きだったので、それがもう読めなくなると思うとチト寂しい。
事件の謎解きサイドについては、ちょっと今回強引だったかなあ、という気がしないでもない。トリック部分はなるほどな、と思ったんですが、犯行の動機がね。そこまで計画性のある犯行に走るほどの動機かな、と。もっと偶然性の高い突発的なもののほうが納得できたような。むー。
ところで、この主人公、「伸ばしっぱなしでぼさぼさの長髪をゴムで束ねただけ」という、少女小説にあるまじきちょっと汚い髪形をしてるのがずっと気になっていたのですが、今回、とある部分の挿絵を見て、「そうよ、本文じゃあんなこと書いているけど、本当はこの絵のようにきれいなさらさらの黒髪なのよ!」と自分を慰めたのでした。
■(読了)「1限目はやる気の民法(2)」よしながふみ、b-boy コミックス(青磁ビブロス)、2002
ずいぶん前に出ていた1巻の後日談を、同人誌で出していたものをまとめたもの+書き下ろし1編。
このマンガ家は同人誌になるとエロ満載でストーリーはちょっとしたエピソードだけになってしまうので、2巻を買う気はあまりなかったんですが、書下ろしがいいというウワサだったので購入。キャラクターの微妙な感情を、表情やしぐさで見せるのが巧い作者の本領発揮な短編でした。が。それよりも何よりも、「この高校生時代の陸上部の先輩と主人公って、昨秋公開の映画「同級生」(イギリスの恋愛青春ゲイ映画)のカップルに似てる……」とかそういうところに目が行ってしまいました。
◇(購入)「烏−CROW−硝子の街にて(10)」柏枝真郷、X文庫ホワイトハート(講談社)2002
◇(購入)「1限目はやる気の民法(2)」よしながふみ、b-boy コミックス(青磁ビブロス)、2002
「虚飾の果てに」
2002年3月10日■(読了)「虚飾の果てに」J.M.ウィルスン、ハヤカワ・ミステリ、1999
3/8読了の「夜の片隅で」の続編。
金曜に図書館で借りてきて、うっかり休み中に読んでしまいました。あああ、通勤途中に何読もう〜。というのはさておき。
この人の作品が好きなわけは、きっと謎解きがあんまり難しくない(ていうか、そこに主題があるわけではない)からだろうと思う今日このごろ。だいたい読んでる途中で犯人の見当がついて、それがまず外れないんですが、主人公の犯人発見へ至る証拠の積み上げとかがわかりやすくていいです。(←新本格とかが好きな方にはチト物足りないかも)
そしてなにより。濃い〜(微苦笑)。ボーイズラブコミックスでいえば、BBCの黒ラベル(笑)。結構覚悟が必要です。
本国ではつづきが2冊刊行されているようなので、ぜひ邦訳していただきたいものです。主人公にハンサムな彼ができるの希望。
3/8読了の「夜の片隅で」の続編。
金曜に図書館で借りてきて、うっかり休み中に読んでしまいました。あああ、通勤途中に何読もう〜。というのはさておき。
この人の作品が好きなわけは、きっと謎解きがあんまり難しくない(ていうか、そこに主題があるわけではない)からだろうと思う今日このごろ。だいたい読んでる途中で犯人の見当がついて、それがまず外れないんですが、主人公の犯人発見へ至る証拠の積み上げとかがわかりやすくていいです。(←新本格とかが好きな方にはチト物足りないかも)
そしてなにより。濃い〜(微苦笑)。ボーイズラブコミックスでいえば、BBCの黒ラベル(笑)。結構覚悟が必要です。
本国ではつづきが2冊刊行されているようなので、ぜひ邦訳していただきたいものです。主人公にハンサムな彼ができるの希望。
「タイムスリップ森鴎外」「あさがお(1)」
2002年3月9日■(読了)「タイムスリップ森鴎外」鯨統一郎、講談社ノベルス、2002
これは、裏表紙の説明の冒頭を引用すればだれでも気になるんじゃないかしら。
「大正11年、何者かの手によって80年後の渋谷道玄坂に突然タイムスリップさせられた森鴎外こと森林太郎(モリリン)。(以下略)」
モリリン! いいよ、このセンス! というわけで、掃除の途中で思わず手にとってパラッとめくってしまったのが運の尽き。ついつい掃除もそっちのけで最後まで読みとおしてしまいました。
細部で笑わせくれます。犯人も、確かに予想外。ただ、デビュー作「邪馬台国はどこですか?」(創元推理文庫)に比べると、騙され度が低かったかも。あと、この時代の文学史ミステリというと、北村薫「六の宮の姫君」(円紫師匠シリーズ、創元推理文庫)の緻密度には負けるかも(まあ、こっちは緻密すぎてついていけないところはありますが/汗)。「邪馬台国〜」は本当に騙されてしまうので、歴史ミステリがお好きならぜひご一読を。
■(読了)「あさがお〜morning glory〜(1)」桜木知沙子、ディアプラス文庫(新書館)、2002
ディアプラ先月の新刊3本攻撃の最終弾。じつは挿絵がちょっと苦手で手に取りづらかったのですが、いやはや、3冊の中では一番まとまってて安心して読めたかも。
親の再婚で義兄弟になった中学3年生の主人公と、兄・予備校教師28歳。年の差14歳。いいのか?! でも、中学生の自意識過剰さも、大人たちそれぞれの言い分も、兄貴の説教も、納得いく言葉で書かれているので好感が持てます。
後半は、兄の元同級生たちのお話。超絶美形で性格がふらふらしていてどぎつく不幸な過去を背負っている受け、というある種の典型パターンでありながら、攻め視点で、恋する気持ちが成就したときのカタルシスがあってよかったです。
▽(いただきもの)「タイムスリップ森鴎外」鯨統一郎、講談社ノベルス、2002
◇(購入)「あさがお〜morning glory〜(1)」桜木知沙子、ディアプラス文庫(新書館)、2002
これは、裏表紙の説明の冒頭を引用すればだれでも気になるんじゃないかしら。
「大正11年、何者かの手によって80年後の渋谷道玄坂に突然タイムスリップさせられた森鴎外こと森林太郎(モリリン)。(以下略)」
モリリン! いいよ、このセンス! というわけで、掃除の途中で思わず手にとってパラッとめくってしまったのが運の尽き。ついつい掃除もそっちのけで最後まで読みとおしてしまいました。
細部で笑わせくれます。犯人も、確かに予想外。ただ、デビュー作「邪馬台国はどこですか?」(創元推理文庫)に比べると、騙され度が低かったかも。あと、この時代の文学史ミステリというと、北村薫「六の宮の姫君」(円紫師匠シリーズ、創元推理文庫)の緻密度には負けるかも(まあ、こっちは緻密すぎてついていけないところはありますが/汗)。「邪馬台国〜」は本当に騙されてしまうので、歴史ミステリがお好きならぜひご一読を。
■(読了)「あさがお〜morning glory〜(1)」桜木知沙子、ディアプラス文庫(新書館)、2002
ディアプラ先月の新刊3本攻撃の最終弾。じつは挿絵がちょっと苦手で手に取りづらかったのですが、いやはや、3冊の中では一番まとまってて安心して読めたかも。
親の再婚で義兄弟になった中学3年生の主人公と、兄・予備校教師28歳。年の差14歳。いいのか?! でも、中学生の自意識過剰さも、大人たちそれぞれの言い分も、兄貴の説教も、納得いく言葉で書かれているので好感が持てます。
後半は、兄の元同級生たちのお話。超絶美形で性格がふらふらしていてどぎつく不幸な過去を背負っている受け、というある種の典型パターンでありながら、攻め視点で、恋する気持ちが成就したときのカタルシスがあってよかったです。
▽(いただきもの)「タイムスリップ森鴎外」鯨統一郎、講談社ノベルス、2002
◇(購入)「あさがお〜morning glory〜(1)」桜木知沙子、ディアプラス文庫(新書館)、2002
「夜の片隅で」
2002年3月8日■(読了)「夜の片隅で」J.M.ウィルスン、ハヤカワ文庫HM、2002
前置きは前日の購入時の紹介を参照のこと。
ハードボイルドなので、謎解きのほうはそれほど複雑でなく(けれどもアッと思わせる手法で)解決するのですが、そこに至るまでの、主人公やその他の登場人物たちが抱える鬱屈や生き様が、読ませます。とくに、主人公が話の途中で出会って恋をする相手との関係が、いったいどうなるのか気になって気になって(笑)。
解説で池上冬樹が「〜本書には性描写が濃いところがあり、同性愛に関心のない男性読者が辟易する部分もあるのだが(しかし逆に関心のある人にはたまらないかもしれない)、〜」と書いていて、ニヤニヤしてしまいました。
△(図書館)「虚飾の果てに」J.M.ウィルスン、ハヤカワ・ミステリ、1999
上記の本の続編。
前置きは前日の購入時の紹介を参照のこと。
ハードボイルドなので、謎解きのほうはそれほど複雑でなく(けれどもアッと思わせる手法で)解決するのですが、そこに至るまでの、主人公やその他の登場人物たちが抱える鬱屈や生き様が、読ませます。とくに、主人公が話の途中で出会って恋をする相手との関係が、いったいどうなるのか気になって気になって(笑)。
解説で池上冬樹が「〜本書には性描写が濃いところがあり、同性愛に関心のない男性読者が辟易する部分もあるのだが(しかし逆に関心のある人にはたまらないかもしれない)、〜」と書いていて、ニヤニヤしてしまいました。
△(図書館)「虚飾の果てに」J.M.ウィルスン、ハヤカワ・ミステリ、1999
上記の本の続編。
固いのもダメ、やわらかいのもダメ。ダメダメなワタシ
2002年3月7日□(読み始め)「夜の片隅で」J.M.ウィルスン、ハヤカワ文庫、2002
以前からチェックの入っていた、アメリカ探偵クラブ作家賞受賞のゲイ・ミステリ。このたび文庫化されたので(積読のヤマを蹴散らして)購入・読み始め。
□(読んでる中)「ヤクザの文化人類学 ウラから見た日本」ヤコブ・ラズ、岩波書店、1996
軽いエンターテインメントばかり読みつけているので、こういう真面目な(真面目なんですよ、テーマが水物なだけで)学術書は頭が受け付けなくなってきてます。とくにしょっぱなに文化人類学の抽象的な概念を説明されているところで何度となく意識が遠のき(汗)、結局今はウワキ中。
◇(購入)「夜の片隅で」J.M.ウィルスン、ハヤカワ文庫、2002
以前からチェックの入っていた、アメリカ探偵クラブ作家賞受賞のゲイ・ミステリ。このたび文庫化されたので(積読のヤマを蹴散らして)購入・読み始め。
□(読んでる中)「ヤクザの文化人類学 ウラから見た日本」ヤコブ・ラズ、岩波書店、1996
軽いエンターテインメントばかり読みつけているので、こういう真面目な(真面目なんですよ、テーマが水物なだけで)学術書は頭が受け付けなくなってきてます。とくにしょっぱなに文化人類学の抽象的な概念を説明されているところで何度となく意識が遠のき(汗)、結局今はウワキ中。
◇(購入)「夜の片隅で」J.M.ウィルスン、ハヤカワ文庫、2002
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「エスキース」「ジェヴォーダンの獣」
2002年3月6日▼(挫折)「エスキース」水森しずく、エクリプス・ノベルス(桜桃書房)、2002
主人公の一人称によるこの手の小説に乗り切れない年齢になってしまいました……。
読書と違うのですが、昨日観にいった仏映画「ジェヴォーダンの獣」がとってもおもしろかったです。18世紀フランスの史実を元にした……と聞いて、重厚な歴史ものかと思っていたら、痛快なアクションものでした(笑)。しかもその決め決めなポーズが青年マンガのノリ。
とはいえ、ストーリーの伏線はそこかしこにちらりちらりと垣間見せてはっきり答えを出さず、特に、獣の正体をほのめかしておいて最後まではっきり見せないあたりはフランス映画だなあ(ハリウッド映画じゃないなあ)と思いましたです。もちろんわたしは、ほのめかしのほうが好き。
主人公の一人称によるこの手の小説に乗り切れない年齢になってしまいました……。
読書と違うのですが、昨日観にいった仏映画「ジェヴォーダンの獣」がとってもおもしろかったです。18世紀フランスの史実を元にした……と聞いて、重厚な歴史ものかと思っていたら、痛快なアクションものでした(笑)。しかもその決め決めなポーズが青年マンガのノリ。
とはいえ、ストーリーの伏線はそこかしこにちらりちらりと垣間見せてはっきり答えを出さず、特に、獣の正体をほのめかしておいて最後まではっきり見せないあたりはフランス映画だなあ(ハリウッド映画じゃないなあ)と思いましたです。もちろんわたしは、ほのめかしのほうが好き。
「光の六つのしるし」
2002年3月5日■(読了)「光の六つのしるし 闇の戦い1」スーザン・クーパー、評論社、1981
中学生のときにハマっていたイギリス児童文学。冷静に考えると、昨日さんざんハリポタに文句つけていた事項が、この話にもあてはまってしまう。
主人公ウィルは<光>を守護する<古老>として、11歳の誕生日に目覚める。<光>を打ち負かそうとする<闇>はまだ覚醒しきれていないウィルを打ち負かそうと攻撃を仕掛けてくる。が、ウィルは<古老>としての天与の才能で<闇>を押し返し、<光>の力である6つのしるしを集めて<闇>を退散させる。
それにしてもやっぱり、<古老>として目覚めたウィルが、特別な力をつかえるけれど、それは<光>の守護者としての責務をまっとうするためのものであって、自分が<古老>であること(=人とは違う次元で生きていかなければならないところ)を半分悲しんでいるところがちょっといいと思うんです。そうか。ハリポタは現実世界に未練がないところがひっかかるのかなあ。
それから、<古老>たちは<光>を守るためにときにあまりに厳格になりすぎて、けっして「善」ではないところもリアリティあると思います。とくに、「何世紀かまえの王様が、狩猟地として広大な森を手付かずに残してしまったから、そこに<闇>が巣くって温床になってしまった。」というような内容のセリフをさらっと言ってしまうあたり、いまだったら環境保護団体から抗議が来そうです(笑)。
あとは裏切り者の描き方ですかね。ハリポタで善を裏切る人は、たんに悪に惹かれたからという説明しかなされないのですが、こちらでは、心から信頼していた<古老>に、<光>を守るために知らない間に命をかけさせられていた人間が、愛憎あい半ばする感情につけこまれて裏切ってしまう。その辺の葛藤も、納得させられます。
そんなわけで。やっぱり「闇の戦い」シリーズはいいなあ。
中学生のときにハマっていたイギリス児童文学。冷静に考えると、昨日さんざんハリポタに文句つけていた事項が、この話にもあてはまってしまう。
主人公ウィルは<光>を守護する<古老>として、11歳の誕生日に目覚める。<光>を打ち負かそうとする<闇>はまだ覚醒しきれていないウィルを打ち負かそうと攻撃を仕掛けてくる。が、ウィルは<古老>としての天与の才能で<闇>を押し返し、<光>の力である6つのしるしを集めて<闇>を退散させる。
それにしてもやっぱり、<古老>として目覚めたウィルが、特別な力をつかえるけれど、それは<光>の守護者としての責務をまっとうするためのものであって、自分が<古老>であること(=人とは違う次元で生きていかなければならないところ)を半分悲しんでいるところがちょっといいと思うんです。そうか。ハリポタは現実世界に未練がないところがひっかかるのかなあ。
それから、<古老>たちは<光>を守るためにときにあまりに厳格になりすぎて、けっして「善」ではないところもリアリティあると思います。とくに、「何世紀かまえの王様が、狩猟地として広大な森を手付かずに残してしまったから、そこに<闇>が巣くって温床になってしまった。」というような内容のセリフをさらっと言ってしまうあたり、いまだったら環境保護団体から抗議が来そうです(笑)。
あとは裏切り者の描き方ですかね。ハリポタで善を裏切る人は、たんに悪に惹かれたからという説明しかなされないのですが、こちらでは、心から信頼していた<古老>に、<光>を守るために知らない間に命をかけさせられていた人間が、愛憎あい半ばする感情につけこまれて裏切ってしまう。その辺の葛藤も、納得させられます。
そんなわけで。やっぱり「闇の戦い」シリーズはいいなあ。
「ハリー・ポッターと賢者の石」
2002年3月4日■(読了)「ハリー・ポッターと賢者の石」J.K.ローリング、静山社、1999
じつはこの本を読む前に、いろいろな人から聞いた感想は大きく3つに分かれていました。
(1)たしかにおもしろいけど、これくらいの児童文学ならいままでもあった。ハリポタは騒がれすぎではないか。
(2)主人公が、辛い現実から逃避すると異世界では何の努力もなしに栄光と賞賛を得るストーリーは納得できない。こんな現実逃避礼賛の話を子どもに読ませたくない。
(3)2巻まではたいしておもしろくないけど、3巻から(とくに親世代が)おもしろくなる。
まだ(3)の意見についてはなんともいえませんが、1巻を読んだ時点で、(1)と(2)は正直納得しました。まあ、あまりに売れてるからちょっと厳しい目で見たことは否めませんが。
なんというか、読後感が少年ジャンプのマンガの雰囲気です。生来の才能によって、嫌な奴をとっちめてカタルシスを得る勧善懲悪ものって、嫌な奴のほうから見たら完全にいじめ。
とはいえ、細かい設定が魅力的なのは事実だし。大森望が「本の雑誌」で言っていたように、たしかにこれは、日本でいえばキャラクター小説だなあ。マンガの表紙と挿絵をつけてコバルト文庫の棚に並んでたら違和感ないような気がする。
結局、英語圏の文学は他国へ翻訳しやすいから余計に人気が出たんじゃないかなあ。とくに、世界中の売上1億1千万部のうち、一割を売り上げてる日本においてをや。
逆に、茅田砂胡「デルフィニア戦記」(C★NOVELS)あたりを英訳したらけっこう当たるんではないかと思うんですが。
じつはこの本を読む前に、いろいろな人から聞いた感想は大きく3つに分かれていました。
(1)たしかにおもしろいけど、これくらいの児童文学ならいままでもあった。ハリポタは騒がれすぎではないか。
(2)主人公が、辛い現実から逃避すると異世界では何の努力もなしに栄光と賞賛を得るストーリーは納得できない。こんな現実逃避礼賛の話を子どもに読ませたくない。
(3)2巻まではたいしておもしろくないけど、3巻から(とくに親世代が)おもしろくなる。
まだ(3)の意見についてはなんともいえませんが、1巻を読んだ時点で、(1)と(2)は正直納得しました。まあ、あまりに売れてるからちょっと厳しい目で見たことは否めませんが。
なんというか、読後感が少年ジャンプのマンガの雰囲気です。生来の才能によって、嫌な奴をとっちめてカタルシスを得る勧善懲悪ものって、嫌な奴のほうから見たら完全にいじめ。
とはいえ、細かい設定が魅力的なのは事実だし。大森望が「本の雑誌」で言っていたように、たしかにこれは、日本でいえばキャラクター小説だなあ。マンガの表紙と挿絵をつけてコバルト文庫の棚に並んでたら違和感ないような気がする。
結局、英語圏の文学は他国へ翻訳しやすいから余計に人気が出たんじゃないかなあ。とくに、世界中の売上1億1千万部のうち、一割を売り上げてる日本においてをや。
逆に、茅田砂胡「デルフィニア戦記」(C★NOVELS)あたりを英訳したらけっこう当たるんではないかと思うんですが。
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「ざ・とりぷる」(追記)、「PALMシリーズ」
2002年3月3日■(追記)「ざ・とりぷる」安達遥、祥伝社文庫、2002
これのなかで、米軍特殊部隊を除隊された変態兵隊さんが敵役で出て来るんですが、かれが主人公たちに向かって「アスタ・ラ・ビスタ」と言う台詞に「(地獄で会おうぜ)」という訳がついているのですが……。これ、スペイン語で直訳すれば「また会うときまで」くらいの意味なんじゃないかなあ。せめて「あばよ」とか?
もちろん、アメリカではスペイン語は低所得者層の言葉でしょうから、スペイン語を使うだけで凄みがでるのはわかるんですが。この言葉に「地獄で会おうぜ」というイキな名訳を当てたのは、たしか「ターミネーター2」で、スタローンの台詞に対してだったと思います。よその意訳をそのまま借用するのって、ちょっと恥ずかしい?
ちなみにテレビのミニ情報番組「あしたま!」の元になった「アスタ・マニャーナ」は「また明日」。NHKみんなのうたの名曲「アスタ・ルエゴ」は「またいつか」。
■「PALMシリーズ(1)〜(3)、(15)〜(21)」伸たまき、ウィングス・コミックス(新書館)
前半は、人に貸して紛失してしまったものを古本屋で再購入。後半は、エピソードが出そろったらまとめて買おうと思っていた「愛でなく」のI〜VII。
PALMシリーズは、高校生のときにであって自己形成に多大な影響を受けたマンガ。著者が環境問題に傾倒してしまっても、突然シリーズ途中から以前のものと似ても似つかないペンネームに変えてしまっても、やっぱりあの、アメリカンドラマっぽいしゃれた台詞と、黒白のはっきりしたトーンの独特な絵と、大きな物語がちゃんとマンガ家のなかに構築されていて、きちんとそれに従って話を見せていってくれているのだという安心感のおかげで、どこまでもついていく気にさせられます。
この話の紹介は、短い文章ではとてもまとめて説明できないので、省略。とにかく読んで。
これのなかで、米軍特殊部隊を除隊された変態兵隊さんが敵役で出て来るんですが、かれが主人公たちに向かって「アスタ・ラ・ビスタ」と言う台詞に「(地獄で会おうぜ)」という訳がついているのですが……。これ、スペイン語で直訳すれば「また会うときまで」くらいの意味なんじゃないかなあ。せめて「あばよ」とか?
もちろん、アメリカではスペイン語は低所得者層の言葉でしょうから、スペイン語を使うだけで凄みがでるのはわかるんですが。この言葉に「地獄で会おうぜ」というイキな名訳を当てたのは、たしか「ターミネーター2」で、スタローンの台詞に対してだったと思います。よその意訳をそのまま借用するのって、ちょっと恥ずかしい?
ちなみにテレビのミニ情報番組「あしたま!」の元になった「アスタ・マニャーナ」は「また明日」。NHKみんなのうたの名曲「アスタ・ルエゴ」は「またいつか」。
■「PALMシリーズ(1)〜(3)、(15)〜(21)」伸たまき、ウィングス・コミックス(新書館)
前半は、人に貸して紛失してしまったものを古本屋で再購入。後半は、エピソードが出そろったらまとめて買おうと思っていた「愛でなく」のI〜VII。
PALMシリーズは、高校生のときにであって自己形成に多大な影響を受けたマンガ。著者が環境問題に傾倒してしまっても、突然シリーズ途中から以前のものと似ても似つかないペンネームに変えてしまっても、やっぱりあの、アメリカンドラマっぽいしゃれた台詞と、黒白のはっきりしたトーンの独特な絵と、大きな物語がちゃんとマンガ家のなかに構築されていて、きちんとそれに従って話を見せていってくれているのだという安心感のおかげで、どこまでもついていく気にさせられます。
この話の紹介は、短い文章ではとてもまとめて説明できないので、省略。とにかく読んで。
未読が積み上がっているのに、図書館に行くと借りずにいられない
2002年3月2日△(図書館)「ヤクザの文化人類学 ウラから見た日本」ヤコブ・ラズ、岩波書店、1996
△(図書館)「続 私の中の流星群」草野心平、新潮社、1977
心平が生前知人・友人へ向けて書いた追悼文集。以前、草野心平が亡くなったときの追悼記事で、心平が生前、別の人への追悼文で書いた、という言葉の正式な出典を探しています。……もしかしたら、読んだ新聞の縮刷版を見たほうが早いかも、という気もしますが(汗)。
△(図書館)「光の六つのしるし 闇の戦い1」スーザン・クーパー、評論社、1981
ハリポタを読み終わった甥っ子を、この世界に引きずり込むべく貸し与えようと思って、昔好きだった児童文学のなかで、ハリポタと同じノリで読めそうなこの本を再読しようと借りました。
△(図書館)「続 私の中の流星群」草野心平、新潮社、1977
心平が生前知人・友人へ向けて書いた追悼文集。以前、草野心平が亡くなったときの追悼記事で、心平が生前、別の人への追悼文で書いた、という言葉の正式な出典を探しています。……もしかしたら、読んだ新聞の縮刷版を見たほうが早いかも、という気もしますが(汗)。
△(図書館)「光の六つのしるし 闇の戦い1」スーザン・クーパー、評論社、1981
ハリポタを読み終わった甥っ子を、この世界に引きずり込むべく貸し与えようと思って、昔好きだった児童文学のなかで、ハリポタと同じノリで読めそうなこの本を再読しようと借りました。
「明日はマのつく風が吹く」
2002年3月1日■(読了)「明日はマのつく風が吹く」喬林知、角川ビーンズ文庫、2002
お笑いファンタジー第四弾。普通の男子高校生が、突然水洗トイレから異世界へ流されてしまい、そこではなぜか突然魔王になってしまう。その常識のギャップから来るハチャメチャ(←って死語?)。
最初は腹を抱えて笑い転げていたこのシリーズも、さすがに4巻目となってちょっとパワーダウン気味。なんといっても魔王様のご印篭(各巻に1回だけ、とんでもない威力となりふりかまわなさの魔力で敵を玉砕させる)が、今回はあまりにふつう、というかおきれいにまとまってしまったのが残念。いままでも、登場人物たちのリアクションほど怖くはなかたんですが、予想の隙を突いてくる点ではおもしろかったのに。
というわけで、わたしは2巻目に出てきた魔剣・モルギフがかわいくって好きだー。
◇(購入)「明日はマのつく風が吹く」喬林知、角川ビーンズ文庫、2002
△(借り入れ)「黒い仏」殊能将之、講談社ノベルス
△(借り入れ)「」殊能将之、講談社ノベルス
お笑いファンタジー第四弾。普通の男子高校生が、突然水洗トイレから異世界へ流されてしまい、そこではなぜか突然魔王になってしまう。その常識のギャップから来るハチャメチャ(←って死語?)。
最初は腹を抱えて笑い転げていたこのシリーズも、さすがに4巻目となってちょっとパワーダウン気味。なんといっても魔王様のご印篭(各巻に1回だけ、とんでもない威力となりふりかまわなさの魔力で敵を玉砕させる)が、今回はあまりにふつう、というかおきれいにまとまってしまったのが残念。いままでも、登場人物たちのリアクションほど怖くはなかたんですが、予想の隙を突いてくる点ではおもしろかったのに。
というわけで、わたしは2巻目に出てきた魔剣・モルギフがかわいくって好きだー。
◇(購入)「明日はマのつく風が吹く」喬林知、角川ビーンズ文庫、2002
△(借り入れ)「黒い仏」殊能将之、講談社ノベルス
△(借り入れ)「」殊能将之、講談社ノベルス
「藤沢周平 負を生きる物語」「ざ・とりぷる」
2002年2月28日▼(挫折)「藤沢周平 負を生きる物語」高橋敏夫 集英社新書、2002
ひさびさの「金返せ!」本。10ページ読み通せませんでした。でも、マンガな表紙の子供向けエンタテインメントならまだしも、よもや新書で(絶句)。
しょっぱなからポエム入ってます。著者が藤沢周平の短編作品のいくつかの部分を引用して、ここを読むと、「これでしばらく、生きていける」と思うらしいんですけど、前後の脈絡もなく、とつぜん一部分を引用されて、なんで著者がそこでそう思うのか、『これでしばらく、生きていける』っていうのがどういう心の動きなのか、まったく説明はない。しかも、読点で改行しちゃうし。
さらに、項が改まったらいきなり、「重い病から生還して数年たち、業界紙(「日本加工食品新聞」)の勤めにも慣れ、ようやく小説を書き始めたころ」と来るので、また著者の自分エッセイか?と思ったら「……藤沢周平は、」とか続いて、肩すかし。周平が業界紙の仕事をしていたことは、当然のごとくに押さえておかなければいけないようなこの書きっぷり。そのうえ、いきなり周平の旅の随筆の一節を引いて、「このとき、藤沢周平は、これでしばらく生きていける、という気持ちをいだいていなかっただろうか」。
勝手なこと抜かすな〜ッ!!! あんたのその『これでしばらく、生きていける』がどういう感覚なのか、まだまったくわからないのにわたしの愛する藤沢周平を勝手に自分の仲間に引き込むな!!!
いや、著者もね、勝手な思い込みかも、と注釈は入れてるんですけど、なんというかこう、自意識過剰ナルシスティックな書き様に虫酸が走るのよぅ(怒髪)。
というわけで、あまりに怒り狂ってここで挫折。こんなに下手な文章書くのはどこの素人だ、と思ったら。これがまた。●大の学生さんにご同情申し上げます。
あ、この感想文中の引用は、原本を見ずに書いてますので用語の使い方など正確ではありませんのであしからず。気持ちが落ち着くまで、もう一度ページを開く気にもなれなくて。
【引用を正し、文章に一部手を入れました(2002.3.3)】
■(読了)「ざ・とりぷる」安達遥、祥伝社文庫、2002
上記の本を朝の通勤電車で読もうと思ったのに、10ページもよめずに挫折したので、途中の乗換駅の書店で急遽購入。昨日読了した「ざ・だぶる」の続編です。
今回もエロス・サスペンスですが、前作よりもサスペンスの比重がやや高くなってるかな。それ以外のスタンスはほぼ前作を踏襲。今回は政治の世界なども絡んできて、いまの国際状況などにも触れ、また前回の山場は黒部第四ダムでホワイト・アウトなみのアクションを見せた主人公が、今回は都内の地下を通る、神田川地下分水道のトンネルの中での闘いで、身近な場所でのサバイバルが意外で、おもしろかったです。
今回も主人公が女の子にモテモテなんですが、ただひとり、彼に惹かれながらも一線を画している女医・葉子先生がとっても好み。葉子先生には、ぜひぜひ最後まで貞操を守っていただきたい。
そういえば。ここにもホモが。っていうか、主人公が幼少時に成人男性から性的虐待を受けた過去が明らかになります。しかも、そのワルい大人が、23歳になった主人公にまだ未練タラタラなのがなかなかそそります。いっそのこと、竜二に比べて女にもてない大介くんには、オヤジキラーとしてがんばってくれるとやおい読みにはとってもおいしいかも。
◇(購入)「ざ・とりぷる」安達遥、祥伝社文庫、2002
そういえば、ハリポタを貸してくれた甥っ子(10歳)が「ぼく、ハリポタの1巻は映画観ただけで本読んでなかったから、おばちゃんはやく読み終わって返してね」と言うので、次こそはあの性格の悪いハリポタを読まねば。
ひさびさの「金返せ!」本。10ページ読み通せませんでした。でも、マンガな表紙の子供向けエンタテインメントならまだしも、よもや新書で(絶句)。
しょっぱなからポエム入ってます。著者が藤沢周平の短編作品のいくつかの部分を引用して、ここを読むと、「これでしばらく、生きていける」と思うらしいんですけど、前後の脈絡もなく、とつぜん一部分を引用されて、なんで著者がそこでそう思うのか、『これでしばらく、生きていける』っていうのがどういう心の動きなのか、まったく説明はない。しかも、読点で改行しちゃうし。
さらに、項が改まったらいきなり、「重い病から生還して数年たち、業界紙(「日本加工食品新聞」)の勤めにも慣れ、ようやく小説を書き始めたころ」と来るので、また著者の自分エッセイか?と思ったら「……藤沢周平は、」とか続いて、肩すかし。周平が業界紙の仕事をしていたことは、当然のごとくに押さえておかなければいけないようなこの書きっぷり。そのうえ、いきなり周平の旅の随筆の一節を引いて、「このとき、藤沢周平は、これでしばらく生きていける、という気持ちをいだいていなかっただろうか」。
勝手なこと抜かすな〜ッ!!! あんたのその『これでしばらく、生きていける』がどういう感覚なのか、まだまったくわからないのにわたしの愛する藤沢周平を勝手に自分の仲間に引き込むな!!!
いや、著者もね、勝手な思い込みかも、と注釈は入れてるんですけど、なんというかこう、自意識過剰ナルシスティックな書き様に虫酸が走るのよぅ(怒髪)。
というわけで、あまりに怒り狂ってここで挫折。こんなに下手な文章書くのはどこの素人だ、と思ったら。これがまた。●大の学生さんにご同情申し上げます。
あ、この感想文中の引用は、原本を見ずに書いてますので用語の使い方など正確ではありませんのであしからず。気持ちが落ち着くまで、もう一度ページを開く気にもなれなくて。
【引用を正し、文章に一部手を入れました(2002.3.3)】
■(読了)「ざ・とりぷる」安達遥、祥伝社文庫、2002
上記の本を朝の通勤電車で読もうと思ったのに、10ページもよめずに挫折したので、途中の乗換駅の書店で急遽購入。昨日読了した「ざ・だぶる」の続編です。
今回もエロス・サスペンスですが、前作よりもサスペンスの比重がやや高くなってるかな。それ以外のスタンスはほぼ前作を踏襲。今回は政治の世界なども絡んできて、いまの国際状況などにも触れ、また前回の山場は黒部第四ダムでホワイト・アウトなみのアクションを見せた主人公が、今回は都内の地下を通る、神田川地下分水道のトンネルの中での闘いで、身近な場所でのサバイバルが意外で、おもしろかったです。
今回も主人公が女の子にモテモテなんですが、ただひとり、彼に惹かれながらも一線を画している女医・葉子先生がとっても好み。葉子先生には、ぜひぜひ最後まで貞操を守っていただきたい。
そういえば。ここにもホモが。っていうか、主人公が幼少時に成人男性から性的虐待を受けた過去が明らかになります。しかも、そのワルい大人が、23歳になった主人公にまだ未練タラタラなのがなかなかそそります。いっそのこと、竜二に比べて女にもてない大介くんには、オヤジキラーとしてがんばってくれるとやおい読みにはとってもおいしいかも。
◇(購入)「ざ・とりぷる」安達遥、祥伝社文庫、2002
そういえば、ハリポタを貸してくれた甥っ子(10歳)が「ぼく、ハリポタの1巻は映画観ただけで本読んでなかったから、おばちゃんはやく読み終わって返してね」と言うので、次こそはあの性格の悪いハリポタを読まねば。
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「書物愛 蔵書票の世界」「ざ・だぶる」「ピース(2)」
2002年2月27日■(読了)「書物愛 蔵書票の世界」日本書票協会編、平凡社新書、2002
半分流し読み。日本書票協会のいろいろな人が書票に関する短文や、版画手法の紹介、作家紹介を分担して書いているので、気に入ったところを拾い読みするのでもいいかと。とくに版画の手法のところは、コンパクトにわかりやすくまとめられていて、おもしろかったです。
■(読了)「ざ・だぶる」安達遥、祥伝社文庫、
ポルノ・サスペンス。ポルノ部分はまあ、そんなもの? 男性向けポルノは描写が即物的なので紋切り型なのはいたしかたないでしょう。サスペンス部分は、ポルノ部分同様、主人公にやたらと都合よく展開するとはいえ、アクションシーンに勢いがあってよかったです。じつは、読み始めるまえに、主人公の竜二と大介の関係を先にネタばれされてしまっていたのですが、知らずに読んでたらもっとわくわくできたかも。
■(読了)「ピース(2)」館野とお子、ダリアコミックス(ムービック)、2002
普通な大学生・湊がアパートの住人で大学の先輩に強気で迫られて流されるままに付き合い始め、日々の生活のなかでふらふらする気持ちを切り取って描いた前作が、たぶん人気が出たので続きを出したのでしょう第2弾。
無理に続けるとすれば横恋慕する新キャラ登場は常套手段、ということで、同じアパートに住む大学の後輩で大家の息子さんがからんできます。
が、パターンを踏襲しつつも、無理に話を盛り上げるような強引なエピソードはなく、地味な展開ながらも、登場人物たちの気持ちが淡々と、きめ濃やかに描かれていて好感が持てます。
これが売れたらまた続くのかなあ。どうやって……。
◇(購入)「ピース(2)」館野とお子、ダリアコミックス(ムービック)、2002
半分流し読み。日本書票協会のいろいろな人が書票に関する短文や、版画手法の紹介、作家紹介を分担して書いているので、気に入ったところを拾い読みするのでもいいかと。とくに版画の手法のところは、コンパクトにわかりやすくまとめられていて、おもしろかったです。
■(読了)「ざ・だぶる」安達遥、祥伝社文庫、
ポルノ・サスペンス。ポルノ部分はまあ、そんなもの? 男性向けポルノは描写が即物的なので紋切り型なのはいたしかたないでしょう。サスペンス部分は、ポルノ部分同様、主人公にやたらと都合よく展開するとはいえ、アクションシーンに勢いがあってよかったです。じつは、読み始めるまえに、主人公の竜二と大介の関係を先にネタばれされてしまっていたのですが、知らずに読んでたらもっとわくわくできたかも。
■(読了)「ピース(2)」館野とお子、ダリアコミックス(ムービック)、2002
普通な大学生・湊がアパートの住人で大学の先輩に強気で迫られて流されるままに付き合い始め、日々の生活のなかでふらふらする気持ちを切り取って描いた前作が、たぶん人気が出たので続きを出したのでしょう第2弾。
無理に続けるとすれば横恋慕する新キャラ登場は常套手段、ということで、同じアパートに住む大学の後輩で大家の息子さんがからんできます。
が、パターンを踏襲しつつも、無理に話を盛り上げるような強引なエピソードはなく、地味な展開ながらも、登場人物たちの気持ちが淡々と、きめ濃やかに描かれていて好感が持てます。
これが売れたらまた続くのかなあ。どうやって……。
◇(購入)「ピース(2)」館野とお子、ダリアコミックス(ムービック)、2002
「動物化するポストモダン」「花屋の店先で」
2002年2月26日今日から、日記タイトルは読了本の題をつけることにしました。更新リストにはこのタイトルが載るみたいなので。
■(読了)「動物化するポストモダン オタクからみる日本社会」東浩紀、講談社現代新書、2001
いろいろと思うところはあるので、感想は後日あらためて。
ただ、女性のオタクな方でこの本を読まれる方は、まず本文最後の注を読むことをお薦めします。この本の中で、著者がおもに男性オタクを対象に論じていて、女性のオタク系社会はまた違うようだと言っているのは、この注でしかないからです。
読んでる最中、論旨に納得できるとはいえずっと感じていた違和感はこのせいだったようです。
■(読了)「花屋の店先で 毎日晴天!(8)」菅野彰、Chara文庫(新書館)、2002
ホモホモホームコメディ・シリーズ。ってそんな身もフタもない……。でも、長女が失踪して男ばかり四兄弟の家に長男の元同級生とその養子が居候して、長男と元同級生、四男と養子、そして次男が同じ町内のお兄さんとできちゃう、あふれんばかりのホモだらけなシリーズです。
煮え切らないカップルたちが、相手を思いやるあまりドツボにはまりどたばたするこのシリーズ、毎回悩みのパターンが似てきていて、過去のエピソードの順番とかだれのエピソードだったかなどの記憶が混乱しつつある今日このごろ。
ここまでこき下ろしておきながら、買ったその日に読了しちゃうあたり、けっきょく好きなんじゃん。と自分突っ込みはお約束。
ところでこの作者のHARD LUCKシリーズって、もう終わってたんですか?
◇(購入)「花屋の店先で 毎日晴天!(8)」菅野彰、Chara文庫(新書館)、2002
◇(購入)「藤沢周平 負を生きる物語」高橋敏夫 集英社新書、2002
◇(購入)「ざ・だぶる」安達遥、祥伝社文庫、
■(読了)「動物化するポストモダン オタクからみる日本社会」東浩紀、講談社現代新書、2001
いろいろと思うところはあるので、感想は後日あらためて。
ただ、女性のオタクな方でこの本を読まれる方は、まず本文最後の注を読むことをお薦めします。この本の中で、著者がおもに男性オタクを対象に論じていて、女性のオタク系社会はまた違うようだと言っているのは、この注でしかないからです。
読んでる最中、論旨に納得できるとはいえずっと感じていた違和感はこのせいだったようです。
■(読了)「花屋の店先で 毎日晴天!(8)」菅野彰、Chara文庫(新書館)、2002
ホモホモホームコメディ・シリーズ。ってそんな身もフタもない……。でも、長女が失踪して男ばかり四兄弟の家に長男の元同級生とその養子が居候して、長男と元同級生、四男と養子、そして次男が同じ町内のお兄さんとできちゃう、あふれんばかりのホモだらけなシリーズです。
煮え切らないカップルたちが、相手を思いやるあまりドツボにはまりどたばたするこのシリーズ、毎回悩みのパターンが似てきていて、過去のエピソードの順番とかだれのエピソードだったかなどの記憶が混乱しつつある今日このごろ。
ここまでこき下ろしておきながら、買ったその日に読了しちゃうあたり、けっきょく好きなんじゃん。と自分突っ込みはお約束。
ところでこの作者のHARD LUCKシリーズって、もう終わってたんですか?
◇(購入)「花屋の店先で 毎日晴天!(8)」菅野彰、Chara文庫(新書館)、2002
◇(購入)「藤沢周平 負を生きる物語」高橋敏夫 集英社新書、2002
◇(購入)「ざ・だぶる」安達遥、祥伝社文庫、