しりあがり寿の異色コミックを原作に、『木更津キャッツアイ 日本シリーズ』などの人気脚本家・宮藤官九郎が初メガホンを取った劇場用長編作品。愛し合う恋人同士である弥次さんと喜多さんは、“現実(リヤル)”を探して、東海道をたどるお伊勢参りの旅に出る。行く先々で遭遇する、夢とも現実ともつかない出来事の果てに、二人を待って…


3連チャンの最後、「真夜中の〜」を見てきました。
結論から言いますと、普段ほとんどテレビを見ない、バラエティ番組は大キライ・安いドラマは見てらんないわたしには、大変ハードルの高い映画でした。がっくり。
大変著名な芸能人を惜しみなくチョイ役で投入していて、そこが笑えるようなのですが、まったく顔がわからない人たちばかりで、ほかの人の笑いどころの半分以下しか楽しめなかった気がする。(レディスデイで見たので、まあ値段分は楽しめたかもしれませんが)
いえ、妻夫木の顔さえわからない(!)わたしが悪いんです……。

まあ、弥次さん喜多さんが濃いぃ恋人同士だったのでそこはおもしろかったです。それと、不条理モノなのでそこを楽しむか、と。

前回は、3連チャンに加えてオーランド来日騒動が加わったため、最後のミッションに多大なミスを犯して完遂できませんでしたが、今回は、自分の体力の限界が見えていたので、最初から体力を温存しつつ臨んだので、無事に3連チャンのミッションを終えることが出来ました。でも、社会人としてなにかを犠牲にしているような気がするので、もうこんなバカなことは計画しません(苦笑)。
でも、考えてみたら今週3本の映画を見るのに実費で1800円しか払ってないのか。ちょっとウレシイ。
3連チャンの第2弾は、キングダム・オブ・ヘブンの試写会2回目。
2回目はだいぶ落ち着いて全体を見ることが出来たし、いくつかの伏線にも気が付いて、初回の疑問点のいくつかが腑に落ちたりして、初回よりもずいぶん楽しめました。途中でだれるところがないので飽きないし。

お友達を誘っていたのですが、発熱により急きょ一人で行くことになりました。今回は男性もけっこうきていたし、女の子も、別にオーランドファンというわけでもない人たちだったので、なにか、一人で見ていると気恥ずかしい……。
本日より3連チャンでアフター5に映画です……。自分でもどうかしてると思います。仕事のことはとりあえず忘れた!

(以下、シリーズ1および2のネタばれを含みますので未見の方は要注意)

警察に潜入したマフィアと、マフィアに潜入した警察官の攻防を描いたシリーズ1で、生き残ったマフィア(警察官)のその後を描く。
潜入警察官と接触したことで自分の良心に従って生きたいと思うようになったものの、自分の出自は変えようがなく、泥沼に落ち込んでいく、彼の人生こそが中文タイトルである「無間道」である、という話。
でも、過去と現在がしばしば入れ替わり、しかも1の謎解きのようなかたちで話が進むものの半年前に見た1の内容をうっかり忘れていたりして、わかりにくい内容ではありました。
現在の筋のほうを、たとえば「マフィアの警察官の身元を知るのは●人。彼らを順に消すことで、自分の過去を清算し、警察官として生きていけるのだ」というようなカウントダウン的な筋にしたりするともっとわかりやすかったかなぁ。
それと、過去へのフラッシュバックが多すぎる気がします〜。まるで、もったいないからもっとトニー・レオンを出しましょう、と圧力がかかったかのような不自然さ(笑)。

まあ、それはそれとして、今回も出てきたクールな警察官僚withめがね。ヨ×様サイコー(韓国のさる方と間違って検索されると申し訳ないので伏せます)。最後の最後でやられました。そうか、アナタが主人公を追い詰める動機は、●●への想いがあったからなのね〜!!
とここで、シェンって結局ナニモノだったのか、一緒に見たおむすびウーマンさんと首をひねりました。

そんな感じで、ハウ兄さんの出てくる2には届かないものの、大変妄想力を奮起させる楽しい映画でした♪
アメコミ「ヘルブレイザー」を原作に、キアヌ・リーブスが、『マトリックス』に続いて救世主的なヒーローを演じる、ホラーテイストのアクション。この世には、悪魔や天使が宿った人間が生息しており、私立探偵のジョン・コンスタンティンは、彼らを見分けることができる。死後、自分が地獄へ送られる運命にあると知った彼は、悪魔を倒すこ…


レディスデイなので、リスト消化を目指して観てきました。
秋林さんのレビューにそそのかされた(笑)だけでなく、普段参考にしている映画評サイトでも何げに誉められているんですよね。だから楽しみにしていったのですが、期待通り、っていうかシリーズ化希望!な1本でした。

天使だ悪魔だ、っていうキリスト教をネタにしたオカルトものって、考えてみればマンガやライトノベルではよくあるネタなので、ロンギヌスの槍も天使が人間に嫉妬ネタも、どこかで見たような気がしてまったく抵抗なく楽しめました。

ガブリエルがコンスタンティンを踏みつけているのを見て、そういえば宗教画ではガブリエルって竜だか悪魔だかを踏みつけているよな、と思いだし、うれしくなりました。でも一方で、そういう知識が多ければもっとこの映画の隠されたシンボルを読み解けたのでは?と残念な気分。

【訂正】05-4-24
しまった! 竜退治はガブリエルじゃなくてミカエルでした!! ガブリエルは受胎告知でした……。お恥ずかしい。

コンスタンティンの設定が秀逸(これは原作の力でしょうけど)。地獄行きが決定していて、それを逃れるためにエクソシストとして働くけれど、だからといって天国行きが約束されているわけではない、というアイデアから、どれだけでも話が膨らませられる。

というか、それよりも、ジョン・コンスタンティンってようするにハードボイルドの私立探偵だよなぁ。タバコを手放さず、よれよれのコートをはためかせ、ニヒルを装っているけど根は親切、とか。

それにしてもキアヌって細い〜。っていうか薄い〜。それで手足が長いから、SFとかアメコミ原作とかの、ちょっと現実離れした映画にはとてもよく似合う。

駅からちょっと離れたシネコンに見に行ったのですが、終業時間に会社を飛び出してなんとか間に合うか?という時間だったのに、駅からシネコンのあるショッピングセンターまでのシャトルバスが渋滞に巻き込まれて15分の遅刻。本編も始まって5分経っていたのですが、なんとか入れてもらえました。とはいえ最初のロンギヌスの槍を拾う場面を見逃して残念。

そんなんで家に帰ってみれば、来週の火曜にあるキングダム・オブ・ヘブンの試写会招待状が届いていた……。
もう一回くらい自分で見に行くかな?(すでに苦笑)
連日タダで映画!第2弾。
事前情報では、人生ダメダメな人たちが集まってドッジボールで一念発起して悪辣な敵方チームをやっつける話だと思っていたのですが。
そういうベタなスポーツものをパロディにした下ネタとブラックなネタ満載の爆笑映画でした♪
見ている人たちみんな、声を上げてゲラゲラ笑っていてすごくいい雰囲気。
でも、どうしても日本人には分からないネタもあって、ちょっと残念……。
あ、でも、日本人ドッジボールチームが超バカバカしいので、そういうおちょくられ方に耐えられない方は見ないほうがいいと思います。あと、ゲイネタ含むお下品ギャグを笑えない当事者な方も要注意。
一緒に見に行ったお友達と話していたのですが、敵方チームに一人いる女性がフリーダ・カーロにそっくりなんですが、あれには何か意味があるのかしら?

それと、日本のいわゆるドッジボールとはルールが違います。外野ないし!いろいろびっくりでした。
昨晩、舞台挨拶つきプレミア試写会に行ってきました!
生オーリは落ち着きがなくって、とってもいつも通りでした。人が話をしているときに、後ろを振り返ってスクリーンに触ってみたり、客席から小さく呼ばれたからといってこっそり手を振っても、舞台中央に立っているアナタはこっそりすることは出来ません(笑)。
そういう幼稚園児みたいなところが可愛いんですけどね。(<そこか!)

映画についてはネタばれはしませんが、周辺情報だけでも目に入れたくない方は下の感想はスルーしてください。








一言で言えば、おもしろかったです。
でも、上映時間の都合かかなり刈り込んであって、次々エピソードが起こってくるので登場人物に感情移入している暇がない、という感じです。現在2時間20分程度ですが、話的には3時間あっても十分。後半の、肝心のエルサレム攻防のシーンはさすがに力入ってましたが。
いまからディレクターズカット版DVDを楽しみにしてしまいます(笑)。
生まれ変わりネタ、というのは子どものころにソソられてまして、その懐かしさに駆られて、初めて韓流映画(ドラマ含めても初めて)を見てきました。

はじめ新宿だけで上映されてましたが、そこの映画館サイトに「大変混雑しています」と注意書きがあったので、少し遅れて銀座でも公開されてから、銀座のほうへ行ってみました。整理券制で、毎週水曜は(男女とも)1000円の映画館ということもあって、開始時刻の1時間前に映画館へ着くようにしたのですが、それでも150席中整理番号は137番。そしていざ劇場に入ると、周りはほとんど女性。男性は一人ふたりしか見かけませんでした。
さすがイ様でありました。

映画自体は、70年代の少女マンガのノリ。懐かしくも照れくさく、何度シートの中で身もだえしたか。思わず逃げ出したくなるようなストーリーでした。
まさしく王道。ただし演出は日本の少女マンガのほうが繊細かな。
(以下ネタばれ)



あれはどう考えても生徒×教師(=イ様)にしか見えません。
どうして生まれ変わりの生徒役をもっと前の恋人に似ている役者さん使わなかったんだろう。
感想は後ほど。

DVD ジェネオン エンタテインメント 2005/03/04 ¥3,990
感想は後ほど。

DVD ジェネオン エンタテインメント 2005/03/11 ¥3,990
第71回アカデミー賞の作品賞、脚本賞、主演女優賞ほか7部門を獲得したロマンティックラブストーリーの傑作。 1593年のロンドン。まだ芝居小屋の座付作家だった若き日のシェイクスピアは、ある日夜会で、裕福な商家の娘ヴァイオラと出会い、一目で恋に落ちる。しかし、実はヴァイオラは芝居好きが高じて、男装してシェイクスピアのお…


先日BSで放送していたのをビデオに録って、今日アイロンがけをしたり先週買ったズボンの裾上げをしながら見た。ながら見なのでエラそうなことは言えませんが、とても面白かったです。
シェークスピアの作品をうまく盛り込んでいて、脚本がまずよかった。グウィネスの四角張った顔は、男装するレディにぴったりだったし。
で、すみません、エンドロールを見るまで、G.ラッシュが出ているのを忘れていました。そして、見ている間はまったく気づきませんでした。

DVD ソニー・ピクチャーズエンタテインメント 2003/11/21 ¥2,625
コリン・ファレル主演、オリバー・ストーン監督の(いろんな意味で)話題作を見てきました。

感想は……微妙?
監督がアレクサンダー大好きなのはわかった。それでアレクサンダーのことならなんでもかんでも詰め込みたかったのもわかった。さらには壮大な戦闘シーンも嬉々としてあっちで血を噴出させ、こっちで肉を飛ばさせたのもわかった。
でも、それ故に一貫したテーマが分かりづらく、それぞれの場面はスペクタクルで面白かったのですが、それで3時間持ちこたえるのは、アレクサンダーのことはよく知らない者にはちょっと辛かったです。

いろいろ、絞り込んだら面白いテーマはいくつも盛り込まれていたと思うんですよね〜。

(1)アレクサンダーの突然の死の原因に迫る(市民ケーンっぽく)
(2)アレクサンダーの東征の原動力。(=両親との確執)
(3)ヘファイスティオンとの篤い信義と、パゴアス・ロクサネらとの関係

それぞれで1本ずつ映画を作れそうなテーマだと思うんですが、さすがにアレクサンダーで3本映画を作るわけにはいかないでしょうし。
もちろん、両親との確執によって東征に固執し、それ故に古参の側近たちに見放されて死に至ったのでしょうし、それを唯一留めていたのはフェファイスティオンの存在だった、という一連のストーリーではあるんですが、やはりとっちらかっている印象は免れないです。
歴史的事実を淡々と綴って面白くすることもできなくはないでしょうけれど。正直、東征の最中はヒンドゥークシ山脈あたりで「もう帰ろうよ〜」と兵士たちに感情移入してしまいました(笑)。

オタク的眼目だった大王とヘファとの関係も、あれだけ信頼し愛し合う必然的なエピソードがなく、最初っから最後までヘファが盲従しているようでいまいち萌えはなく。
いえ、もちろん監督はそんなものを描こうと意図してはいなかったでしょうが。
ギャングのなわばり争いが激化する53年のロサンゼルスで、免職されたばかりの刑事を含む6人が殺された。被害者の相棒だった刑事バドは、別の事件の担当刑事ジャックとともに真相を追う。すると事件は意外な展開を見せた。 98年のアカデミー賞で、助演女優賞(キム・ベイシンガー)と脚色賞を獲得したクライム・サスペンスである。ダニ…


というわけでツタヤ半額セール第2弾。
(以下、ネタバレあります)
ハードボイルド、というか、ノワールなのかな。三人のタイプの違った刑事がそれぞれ追っていた事件が最後にひとつに収束するところが上手いなぁと感心。
そして、キム・ベイジンガーがうつくしい……!
実は、公開当時にCMを繰り返し見ていて勝手に抱いていた印象と全然違っていたのですが(絶対に、キム・ベイジンガーは悪女だと思っていた)、でも面白かったです。

というか、萌えました(大汗)。

最初反目し合っていた、無骨な突っ走り乱暴系刑事(R.クロウ)と、出世のためには仲間も売るエリート警部補メガネ付き(G.ピアース)の確執と和解がイイ感じです。当然、二人の確執はお互いに対する関心と、それを認めたがらない自尊心からくるものと脳内解釈。当然、エリート警部補が乱暴刑事の恋人を抱くのは嫉妬のせい。和解してからの息の合った捜査は見ていてドキドキもんでした。
いまさら同人誌なんて探せないだろうけれど、ネットでや●い小説やスラッシュを探す旅に出てきます(笑)。

DVD ポニーキャニオン 1999/01/20 ¥4,935
アメリカの物質文明を嫌うアリー(ハリソン・フォード)は家族を連れて中米のジャングル奥地の聖なる大地“モスキート・コースト”に入り、理想の生活を築こうとするのだが…。 ピーター・ウィアー監督が『刑事ジョン・ブック 目撃者』に続いてH・フォードと組んで描いた辛らつな文明批判映画。主人公が頑固を通り越してエゴ丸出しの…


ツタヤで旧作半額レンタルをやっていたので、友だちからお薦めされた「L.A.コンフィデンシャル」と、P.ウィアー監督作をなにか借りたいな〜と思ってこれにした。
主人公のエゴ丸出しというか、キッツイ自己中な性格がイタくてツラくてまともに見ていられませんでした……。
この世で一番強いのは、自分が正しいと信じて疑わない人間で、周囲の人間はその人のエゴにコテンパンに自己の尊厳を叩き潰されるのは世の常、というか。ハイテンションにしゃべりまくる主人公が最初から共感を拒否しているキャラクターで、ある意味すごいです、監督。いまでいう「境界例」なんだろうな……。
自分の一番センシティブな部分を刺激されて超ブルーです。

さらに。今はなきリバー・フェニックスがすばらしく。少年らしさは往年のディカプリオに通じるものがありますが、それよりもっと顔立ちが端正で、もちろん演技力もあって、うっとりです。本当に、なんて惜しい人をなくしたんだ……。
というわけでさらにブルーに。

絵はきれいだし、台詞も研ぎ澄まされていて素晴らしいんだけれど、わたしには個人的に辛すぎました。

DVD ワーナー・ホーム・ビデオ 2003/10/03 ¥1,575
少年の名は光一、12歳。母に連れられてカルト教団《ニルヴァーナ》の施設で妹とともに数年を過ごしたが、カルト崩壊後、関西の児童相談所に預けられた。だが祖父は、光一より4つ年下の妹、朝子だけを引き取っていく。母の行方はわからないままだ。光一は偶然助けた少女・由希とともに、引き離された妹と母を取り戻すため、東京にいる祖父の元へと向かう。

ワゴン車で旅をする謎めいた二人の女性・咲樹と梢、《ニルヴァーナ》で子どもたちの教育係だった伊沢…、さまざまな形で「家族」を作ろうとしている大人たちに助けられながら、光一と由希は旅をつづける。互いに反発し合いながらも、次第に心を開き、絆を結んでいく二人。だがその先には、自分たちの運命を大きく揺さぶる出来事が待ち受けていた…。
(公式サイトより引用)


公式サイト:http://www.shirous.com/canary/

試写会に当たったので見てきました。
カルト教団の事件を下敷きにしていますが、上のあらすじにもあるとおり、これは家族のあり方を描く、普遍的な物語だと思いました。
他にもサリン事件を題材にした映画は劇映画もドキュメンタリも何本か作られていますが、わたしはそれらを見ていません。ただ映画紹介だけ目にしていただけですが、その上で、この映画はそれらよりもむしろ「誰も知らない」に似ているのではないかと思いました(「誰も知らない」も見てません/汗)。一緒に見に行った友だち(是枝作品はすべて見ている)も、「『誰も知らない』を思い出した」と言っていました。

若いときに感じていた「生きづらさ」や親との相容れなさを思い出し、かなり痛みを感じました。昔の感情を生々しく思い出させられる、力のある映画だと思います。
そんな意味で、いま生きづらさを感じている若い人たちに見て欲しいような気がしました。

ただ、一方で、主人公の12歳の子ども二人と親との関係の希薄さと、ただならぬ自立心の強さを見ると、親との関係を意識的にオミットしているライトノベルに近い感覚も見ていて抱きました。
もしくは、流行りに乗らなかった外側から見た、「エヴァンゲリオン」的な印象とも言えます。
地下鉄サリン事件のリアルタイムな記憶を持たない若い世代には関心を持たれない映画かと思いますが、やっぱりそういう世代に見て欲しいなぁ。

関係ないけれど、一緒に行った女オタク友だちと試写会後に居酒屋に呑みに行って、萌え映画についてしゃべり倒した挙げ句、いま期待の映画は「バッド・エデュケーション」だということで意見は一致しました(笑)。
スティーブン・スピルバーグ監督、トム・ハンクス主演というゴールデン・コンビによる3本目の作品。東欧のクラコウジア(本作のために設定された架空の国)からニューヨークを訪れた旅行者ビクターが、母国の突然のクーデターにより“無国籍”状態になってしまう。アメリカへの入国許可が下りないまま、彼は空港のターミナルで9ヶ月間も過…


これもいうなれば「着想した時点で半分勝ったも同然」な話。
児童書に「クローディアの秘密」という、子どもが家出してメトロポリタン美術館で暮らすという名作がありますが、それと発想は同じ。それ+空港という、既存の要素の組み合わせによる新しい発想の好例でしょう。さらに、「空港に暮らす」というあり得ないシチュエーションを生みだす、納得できる状況がつくれればもう鬼に金棒。
とても面白い話でした。
映画館でも、あちこちで笑いが起こっていて、いい雰囲気でした。(わたしも笑いました。ハイ)
そのなかで粗を見つけるとすれば、(以下ネタバレ)

 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓

主人公がどうしてもニューヨークへ行かなければいけない理由がちょっと弱いかな。
もう少し、父子の愛を初めから匂わせておけば唐突に感じなかったかも。

あと、主人公に対する「悪役=入国を拒否する法律」の権化である保安局長代理氏も、ちょっと強引すぎるというか。

 ↑ ↑ ↑ ↑ ↑

わたしはこの映画で初めてキャサリン・ゼタ=ジョーンズを見たのですが、彼女の顔立ちはキルスティン・ダンストと系統が似ている気がする。頬骨が高くて、やや平ための顔で、口が大きめ。なのに前者はそれなりに美人に見えるのに(中略)のはなぜだろう。
本当は、見逃していた「誰も知らない」がリバイバル(というのかな)上映しているというので見に行くつもりだったのだけれど、可及的速やかに押さえておく必要がなくなったので、いまの自分の気分としてもう少し重くない映画を見たいと思う。
最近TOHO CINEMAにご無沙汰していたが、そういやメンバーズカードをそろそろ更新しないと溜まっているポイントが消えてしまうので、ここでやっている映画の中から、どうせ見に行くだろうと思っていた1本を選ぶ。

劇作家ジェームズ・バリが、未亡人シルヴィアとの出会いをきっかけに、名作「ピーター・パン」を書き上げるまでを描く感動作。1903年のロンドン。新作の芳しくない劇評や、妻とのぎくしゃくした関係に悩むバリは、シルヴィアと4人の息子たちとの交流に安らぎや生きる喜びを覚えていた。父の死を心の傷としている三男のピーターに書くこと…


(以下、ややネタバレぎみ)
最後に起こる悲劇を事前情報で察せられていたからか、それともハリウッドばりの「やれ泣け、そら泣け」的派手な演出でなく、抑制の効いた演出だったからか、泣きはしなかったしさほどしみじみすることもなかった。
とはいえ、100年前の美しいイギリス田園風景はそれだけで大満足だが、さらにジョニデがすばらしくて、大変満足でした。
「最近のジョニデ映画の中では普通の人の役」と言われていましたがこれだけ見たらゼンゼン普通の人ではありません(笑)。話のあらすじでは、父を亡くしてかたくなになった少年ピーターの心の傷を癒して新たな悲劇をも受け入れられるようになるまでなんですが、映画が描いているのは、そんなエピソードを通して照射されるバリの人となりであって、なんというか……バリは形(なり)は大人でも中味は子ども。そして彼の中の子ども性が映画の中で変化することはないので、泣いたりしみじみしたり、ということがなかったのか、とも思う。
いやだって。どう考えてもバリは4兄弟と一緒に遊びたい第5の少年です。大人が子どもに帰って一緒に遊んでいるんでなく、子どもが、少年たちといないときだけ大人の振りをしている感じ。で、そんなバリを演じるのに、ジョニデ以上の適役はちょっと思いつきません。
役者といえば、4兄弟の母親を演じたケイト・ウィンスレット。初めて見ましたが、コスプレの似合う顔立ちでまったく不自然でありませんでした。

そうそう。バリが子どもたちと遊ぶエピソードの中に、ピーター・パンの着想になったと思われるものがいくつもちりばめられているので、ある程度どんな話か押さえてから見たほうが楽しめそう。わたしは去年公開された「ピーター・パン」を見ていたので、演出の違いともあわせて楽しめました。
ボブとフィルは戦友。戦後はラジオに舞台にと活躍する芸人コンビ。あるホテルのショーに出演していた姉妹の芸人に好意を持った2人は、ホテルの経営者が戦時中の部隊長で経営困難に陥ってると知り、自分達の興行で援助しようと心に決める。しかし、姉妹の姉は彼らが私利私欲からショウを企画していると誤解し…。


クリスマスソングの代表格「ホワイト・クリスマス」が世に出たきっかけの、古ーいミュージカル映画。1954年というから、第二次大戦が終わってから10年も経ってないころの作品。
古い映画で、しかもミュージカル仕立てだから、ストーリーはそれほど複雑でなく、二組の善男善女がちょっとした誤解の末に結ばれるというお話。セットもチャチで、屋外ロケはなし。なので逆に、舞台を見ているような気分になれる。
女優さんたちの衣装もレトロで可愛かったな〜。
たまたま、年賀状に一言書き添えるのに流し見ようとつけたテレビでやっていたので見ました。

DVD パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン 2002/12/06 ¥4,179
シリーズ3部作の完結編は、見どころに次ぐ見どころ。3時間23分という長さは、まったく苦にならず、結末では「旅の仲間」とともに、観客もシリーズとの別れを惜しむことになるだろう。邪悪な指輪を捨てに行くフロドとサムの過酷な旅がついにクライマックスを迎える一方、人間の国ゴンドールの都ミナス・ティリスを陥落させるべく、指輪の創…


友だちが、イギリスから取寄せたSEE英語版を「手元に置いておいたらエンドレスで見てしまって他のことが手につかないから」という理由で友だち間へ貸出してくれたものが、わたしのところへやってきた。
なんといっても見どころは、ただでさえ3時間20分あった劇場版に、50分も付け加わった追加シーンでしょう。もちろん字幕は(英語のものも)ないので、貧弱な英語能力では聞き取りきれませんでしたが、映像だけでもうれしい。
ただ、とくにペレンノール野の戦いのシーンで、いくつか追加シーンが加わったために、全体の流れが細切れになってしまったかな、と思うところがありました。これはもう、どっちがいいとも言えないところですね。
特典映像はまたぼちぼち見ます。

DVD ポニーキャニオン 2005/02/02 ¥10,290
70年代?の、アイラ・レビン原作のSF映画のリメーク。N.キッドマン主演。試写会に当たったので見てきました。
アイラ・レビンは「ローズマリーの赤ちゃん」の著者でもあり、この話もああいうサスペンス・ホラーチックな話でありオリジナルだったそうですが、今回のリメークは完全にコメディ。雰囲気は、「奥様は魔女」とかああいう感じ。キュートでキッチュで笑えてちょっぴりしみじみできる、可愛い作品です。海外での評判はあまりよろしくなかったのですが、いやいや、オリジナルのイメージに引っ張られなければ楽しめると思います。

とはいえ、わたしがこの映画を見たかったのは、とある1シーンでわたしの好きなオーランド・ブルームとヴィゴ・モーテンセンの写真がチラッと映る、という話だったため。その一瞬を見るためだけに行きました(笑)。
そのシーンだけを見たいなら、1800円出すのはどうかと思いますが、友だちと行ってケラケラ笑って来るにはお薦めです。
(ジェンダーをネタにして、男性がおちょくられているので、カップルで行くと男性はつまらないかも)
15世紀、レコンキスタを完成させたスペインのカトリック両王の次女フアナは、政略結婚でハプスブルグ家の王子フェリペに嫁ぐが、一目で王子に恋に落ちる。兄弟が亡くなったためにカスティーリャの王位を継いだ彼女は、女好きの色男・フェリペを一途に想って嫉妬に狂う。そんな彼女から権力を奪おうと画策する父と夫。

というような話。「狂女フアナ」の話はどこかで読んでいたけれど、はっきり認識したのは、この映画の公開前にテレビ「スペイン語講座」で紹介されていたからだったと思う。そのときから気になっていた映画だけれど、今回レンタルするきっかけになったのは、先日見た映画「靴に恋して」に出てくる色男役の俳優さんが、フェリペをやっているから。

この映画では、フアナは本当に狂っているのではなく、常軌を逸して独占欲が強くて嫉妬深いだけなんですが、正直、見ていても彼女の精神はかなり境界線上にある。女王様だから仕方ないのかも知れませんが、なにせ人の言うことを聞かないし。フェリペに対しても、ただ「わたしだけを愛して!」と叫ぶだけで、じゃあ彼に対して優しくしてあげようとかいう発想がない。せめて彼が亡くなるときに、許しを乞うているのだからひと言「許す」と言ってあげればいいのに、結局「死なないで」「一人にしないで」と泣き叫ぶだけ。
話が通じないのって、怖いよ。
フアナ視点の物語だし、女優さんはチャーミングでかわいいから、一見してその怖さが目に見えないけれど、あれは実際にいたら相当怖いと思う。
その怖さを一番感じるのは、彼女がほとんど常に妊娠していること。夫の愛をつなぎ止めるだけに、彼女はすぐに彼の前で脚を開く。夫が死ぬまでの10年足らずで、6人の子どもをもうけているからそりゃ妊娠してない期間の方が短いんじゃないか、ってくらい。
でも、そんな彼女に子どもを生ませるフェリペも、疎ましく思いながらも彼女への気持ちが残ってないわけではなかったんだろう、と思わせるあたりが大変よろしいです。

史劇なので美術や衣装が豪華で、光の当て方もまるで当時の絵画を思わせるような重厚さ。美しいです。

で、肝心のフェリペですが、狂ったように追いかけてくるフアナをすげなくあしらう色男ぶりは、「靴に恋して」のクンそのまま。でも、そのときどきで惚れている女には優しいので、憎めないんだよな〜。

いやあ、おもしろかったです。コスチュームプレイ好きな方にはお薦めです。

DVD ポニーキャニオン 2004/09/15 ¥4,935

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