かわいいチェンマイ案内
2014年8月16日 読書記録第6紀(13.08~)バンコクから飛行機で約1時間! タイの古都へ
チェンマイは「タイの京都」とも呼ばれ、とても心地よい具合に自然と調和していて、レトロな雰囲気の中にモダンさも感じさせる街。
緑の木々と明るい花に包まれた小道は歩いているだけで癒され、センスのよい雑貨は眺めているだけで心がキラキラします。
旅を愛する人気料理研究家が、みなさんを魅力あふれる町「かわいいチェンマイ」へご案内します。
旅行に行きたしと思えど、チェンマイはあまりに遠し。せめてはガイドブックを読んで気ままなる旅に出でてみん……
と、いうわけで最近出たこの本を買ってみた。
ちなみに私は、学生のころに1回と、タイ舞踊を習い始めてから1回、チェンマイを旅行している。
特に2回目は、しばしば長期滞在してチェンマイの舞踏学校でタイ舞踊の勉強をしている日本人の男性がいろいろ案内してくれて、本当に楽しかった。
私がチェンマイを好きなのは、バンコクと比べると静かで、山のほうだから(多少は、朝夕は)涼しくて、小ぢんまりとしていて、のんびりできるから。
それと、バンコクよりも手工業がさかんでタイらしい雑貨があるから。
このガイドブックをみると、最近はさらに洗練されて、というか西欧化が進んだ感じでカフェとかおしゃれ雑貨やさんとかが増えているようで、日本人にとっては便利になったし、タイらしさもまだ残っていて、いいなぁ。
またチェンマイ行きたい~!!
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貧乏お嬢さま、空を舞う
2014年7月15日 読書記録第6紀(13.08~)猛暑のロンドンを訪れる貴族は少なく、ジョージーのメイド仕事は減激。そこで、楽に稼げて豪華な食事にありつける仕事を思いつくものの、たちまちロンドン警視庁に呼び出され、世間知らずだったと思い知らされる。さらに、有名飛行士のメイドが事故死し、遺留品の中になぜかジョージーに宛てた謎の手紙が見つかったことから、すぐさま警視庁は王室のスキャンダル対策としてジョージーを帰郷させることに。ところが、彼らの目的は他にあった。王位継承者に相次ぐ不審な「事故」の真相を探るスパイとして、王族のいるスコットランドに彼女を送りこんだのだ。そこでは、継承順位の低い兄ビンキーや、果てはジョージーにまで危険が迫り、絶体絶命の大ピンチに!
ヴィクトリア女王の曽孫にして王位継承権第34位、スコットランドの公爵の妹であるジョージ―が殺人事件に遭遇するシリーズ第3弾。
今回は、ジョージ―がスコットランドの実家(城)に里帰りする話なのでメイドはなし。ちゃんと(貧乏だけど)貴族のお嬢さましてます。食べるものにも困る貧乏っぷりはないので、楽しく読めました。
ヒーローであるダーシー(わかりやすいネーミング……)もだんだんジョージ―に気持ちが向かっているみたいだし、恋愛方面も(やっと)わくわくできます。
そして、今回の犯人は理由もあってイッちゃってる人で、いい犯人でした。
これまでの3作で一番おもしろかった!
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本の運命
2014年7月4日 読書記録第6紀(13.08~) コメント (2)
井上ひさしの半生語り下ろし(っぽいエッセー)。
井上ひさしの作品を読んだことがないダメダメな私ですが、
最初にこれを読むと「井上ひさしってダメダメな人だったのね……」と
幻滅するというか安心するというか。
学生だからって自分の暮らしてる孤児院の図書室の本をうっぱらって映画を見に行くなよ~。
井上ひさしの作品を読んだことがないダメダメな私ですが、
最初にこれを読むと「井上ひさしってダメダメな人だったのね……」と
幻滅するというか安心するというか。
学生だからって自分の暮らしてる孤児院の図書室の本をうっぱらって映画を見に行くなよ~。
君の知らない猫 (ワールド・ムック 1037)
2014年6月29日 読書記録第6紀(13.08~) コメント (5)男の人生に欠かせない猫
猫のない人生はクリープを入れないコーヒーであり、FUJIYAMAのない富士急ハイランドであり、海老天のない天丼である!
男が失うことのできないこだわりを抱く対象としての猫を徹底追及。
「ほらほら、ウチの猫ちゃん可愛いでしょう」だけじゃない(気持ちはわかるが)猫と人とのがっぷり四つ。
遂に完成した男目線の猫本、ご一読召され。
こんなムックが出ていたとは知らなかった。
男性の猫好きの肩身が狭そうなのはなぜなのかしら。
猫カフェや可愛い猫用品店に入るのさえためらわれ、近所のドン・キホーテでは顔を伏せるようにして猫砂を買っていく。
実際猫を飼っている男性でも猫らぶらぶしている人は秋田県知事と椎名崇志くらいしかしらない。みんな乙に澄まして、ときにはハードボイルドっぽい皺を眉間に刻みながら猫愛を語る。
猫の里親を募集している人や団体が、独身男性には審査が厳しいのは里親詐欺の犯人がたいてい独り暮らしの男性だからだけれど、それにしたって「男性の猫好き」は奇異の目で見られることが多いのかもしれない。
(当然、女性で動物を虐待する例も聞く。例えばアニマルホーダー(異常な動物コレクター)には女性も多い印象がある。)
話は脱線したけれど、たぶん「ねこのきもち」を手に取るのも恥ずかしい猫好き男性のために編まれたであろう男性目線を謳った猫ムック。
今までにない切り口でいろんなテーマを詰め込んでいて(ねこまんまからキャットと名の付いた軍用飛行機まで)、非常に興味深い。猫好き著名人(男性)インタビューが3件乗っているけれど、その人選が石破茂、山下洋輔、養老孟司ってところも、(よくも悪くも)こだわりを感じる。
正直なところ、普通のかわいい猫雑誌よりも面白かった。
ま、それは私がいまだに「ネコちゃんかわいい(はぁと)」のノリにためらいを感じるからだろう。
こういうテーマだと月刊は厳しいだろうけれど、年1くらいでシリーズ化してほしいものだ。
ちなみに上記引用分は表紙に書かれていた文言だけれど、リンク先の密林ページには丸ガッコ書き部分がない(ので、私が表紙を見て補記した)。
企画段階では入っていなかったけれど、校正途中で指摘が入ったと邪推(笑)。
チャイとミーミー
2014年6月20日 読書記録第6紀(13.08~)チャイ、17歳。ミーミー、7歳。二匹の猫と寄り添うぬくもりの日々を、やわらかな筆致で描く感動作。チャイとの二人暮らしから、結婚を経て五人家族となるまでの、響き合う命の時間。
30代独身都内のマンションで一人暮らしの女性が、保護猫を引き取って飼い始めてから家族が増えていく日々について綴っている。
まあ、細かいところは異なるとはいえ似た境遇(ウン10代独身一人暮らしで猫を飼っちゃうところなど)で、何よりももともとそれほど猫が好きスキ☆というわけでもなく、ドライに猫との関係を観察しているのに、最後には「自分で禁じてきた」けれど「今は誰にも聞かせられない呼びかけをして」、猫をあやす様子には身につまされるというかなんというか(苦笑)。
その後、著者には人間家族も猫家族も増えていくのを見て、アラフォーの繊細なハートがちくりと痛みましたが(笑)。
とても面白くて一気読みしました。
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下巻読了。
初めはなんだかわからずに、個性の強いビクトリア朝の人々に翻弄されていたけれど(主人公ではなく、読者である私が)、やがてタイムスリップした主人公ネッドのタスクは、本来結婚するはずだったこの男女の出会いをネッドが邪魔してしまい別のカップルになるはずの女性と男性が婚約してしまったので、それぞれ本来のカップルにならないと未来が変わってしまう!というものだとわかる。
が、それはラブロマンスというよりも、女性が本来結婚するはずだった男性は頭文字Cしかわからず、どいつがその男性か?という推理ものになってしまっていてぜんぜんドキドキしないし、ネッドとともに未来からビクトリア朝へやってきていてネッドが一目ぼれする女性とのロマンスも「あら、実はどちらも一目ぼれだったのね」で何事もなくカップル成立。
ミステリ要素とその謎解きはおもしろくて、さらにイギリス産の少年少女小説で大きくなった者にとってはビクトリア朝の風物・慣習だけで楽しいけれど、ロマンスは期待しちゃいけなかったわね、という次第。
いえ、ミステリとしてもSFとしてはとてもおもしろくて、最後は夕飯食べるのをそっちのけで読み通しました。
……そして、表紙画像を見ると、私がなぜこの本を手に取ったかがバレバレのような気がしなくもなく(苦笑・猫が活躍すると聞いて。でもどちらかといえば上巻の表紙のブルドッグ・シリルのほうが活躍していたような)
初めはなんだかわからずに、個性の強いビクトリア朝の人々に翻弄されていたけれど(主人公ではなく、読者である私が)、やがてタイムスリップした主人公ネッドのタスクは、本来結婚するはずだったこの男女の出会いをネッドが邪魔してしまい別のカップルになるはずの女性と男性が婚約してしまったので、それぞれ本来のカップルにならないと未来が変わってしまう!というものだとわかる。
が、それはラブロマンスというよりも、女性が本来結婚するはずだった男性は頭文字Cしかわからず、どいつがその男性か?という推理ものになってしまっていてぜんぜんドキドキしないし、ネッドとともに未来からビクトリア朝へやってきていてネッドが一目ぼれする女性とのロマンスも「あら、実はどちらも一目ぼれだったのね」で何事もなくカップル成立。
ミステリ要素とその謎解きはおもしろくて、さらにイギリス産の少年少女小説で大きくなった者にとってはビクトリア朝の風物・慣習だけで楽しいけれど、ロマンスは期待しちゃいけなかったわね、という次第。
いえ、ミステリとしてもSFとしてはとてもおもしろくて、最後は夕飯食べるのをそっちのけで読み通しました。
……そして、表紙画像を見ると、私がなぜこの本を手に取ったかがバレバレのような気がしなくもなく(苦笑・猫が活躍すると聞いて。でもどちらかといえば上巻の表紙のブルドッグ・シリルのほうが活躍していたような)
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人類はついに過去への時間旅行を実現した。その技術を利用し、オックスフォード大学は、第二次大戦中、空襲で焼失したコヴェントリー大聖堂復元計画に協力している。史学部の大学院生ネッドは、大聖堂にあったはずの“主教の鳥株”を探せと計画の責任者レイディ・シュラプネルに命じられた。だが、21世紀と20世紀を何度も往復して疲労困憊、とうとう過労で倒れてしまった!?SFと本格ミステリを絶妙に融合させた話題作。ヒューゴー賞・ローカス賞受賞。
とりあえず上巻を読了したので記録として書いておく。
というのも、かなりの大部で下巻まで読了するのにあと1週間はかかりそうなので、念のため。
一時期、タイムスリップ・ラブロマンスを読み漁っていた時期があったけれど、この本は、タイムスリップものだしユーモア小説だし、「主人公がタイムスリップしたために、出会うべきだった二人が出会わず歴史が変わってしまうのを防ぐため奮闘する」という、まあロマンスと言えなくもない要素もあるのだけれど、私のツボなタイムスリップ・ラブロマンスには今のところなっていない。
下巻で切ないラブロマンスものに変わったり……しないだろうな。
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謝るなら、いつでもおいで
2014年6月1日 読書記録第6紀(13.08~)佐世保の小学校で小6女児が仲の良い同級生に殺害された痛ましい事件から10年。
被害者家族は、どう精神のバランスをとり生きてきたのか。
子どもの心がわからない全ての人に贈る渾身のノンフィクション。
あの事件のことは、ずっと気になっていた。
事件自体の衝撃も強かったけれど、被害者の父親が全国紙の支局長を務めていて、事件当日だか翌日だかに、顔を見せて記者会見をして、非常に冷静な発言をしていたからだ。
その様子には胸を締め付けられた。
おそらく自身がマスコミ関係者だから、記者会見の重要性をわかっていたからだろうけれど、そんな時期に人目にさらされて言葉を発するなんて、自分自身を傷つけることにならないか。
しかも、感情的に嘆いたり加害者を非難したりするのではなく、だれかを責めるのでない冷静なコメントだっただけに、余計に心配だった。
事件から10年が経って、事件当時、被害者の父親の部下で、被害者一家と家族同然に付き合いのあった記者がまとめたドキュメンタリと、被害者の父親、加害者の父親、被害者の兄のインタビューからこの本は構成されている。
気になっていたとはいえそれほどきちんと情報を追っていたわけではないので、当時の状況や加害者・被害者の家族のことなど、詳しく知ることができた。
もちろん、それで多くの「なぜ」が解決するわけではなく、特に加害者が未成年だったため加害者本人の言葉が聞けるわけでもなく、わからないものはわからないままなのだけれど、苦しんでいる両者の家族の想いが伝わってきて、読後、非常に胸に迫るものがあった。
すでに20歳を過ぎて、おそらく社会に復帰しているであろう加害者少女が、自分のやったことを本当の意味で理解して、苦しんで、そしていつか被害者家族に謝りにいける日がくることを切に祈る。
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ブルーベリー・マフィンは復讐する
2014年5月28日 読書記録第6紀(13.08~)お菓子探偵ハンナ・シリーズ第三弾!
私のお店で評判なのは最高においしいクッキーと熱々のコーヒー、それに有名人が殺されたこと……(どうして?)
レイク・エデンに、あの人気料理研究家コニー・マックがやってくる!
いつもは静かに厳しい冬が過ぎ去るのを待つ町が、今年は浮き足だっていた。そんななか、ハンナはウィンター・カーニバルの特別ゲストとして招かれたコニーに、自分の店の厨房を一晩貸すことに。翌朝、出勤してきたハンナが発見したのは、ぐちゃぐちゃの厨房と、特製ブルーベリー・マフィンを手にしたコニーの死体だった!
殺人現場として店は立入禁止になるは、妹の親友と恋人候補ノーマンまで犯人扱いされるはで、頭に来たハンナはまたまたこっそり犯人探しを始めるが……。
お菓子探偵の面目躍如、シリーズ第三弾!
あいかわらず死体を見つけすぎるクッキー屋の物語。しかも今回は共同経営者にクッキーつくりをまかせっきりに。いいのか?!
大人女子のちいさいけれど心地いい暮らし (別冊美しい部屋)
2014年5月19日 読書記録第6紀(13.08~)
まあ、なんだ。「大人女子」というのは、具体的には「30代~の独身一人暮らし女性」というくくりらしい。
自分は対象ドンピシャなんだけれど、それを「大人女子」ってくくられることへの腰のすわらなさ感半端なく。
とはいえ同じ年代の専業主婦向け雑誌や仕事持ってる主婦向け雑誌、ましてや20代独身女性向け雑誌と比べれば参考になること多いけどさ……。
それが寂しいのさ(苦笑)。
自分は対象ドンピシャなんだけれど、それを「大人女子」ってくくられることへの腰のすわらなさ感半端なく。
とはいえ同じ年代の専業主婦向け雑誌や仕事持ってる主婦向け雑誌、ましてや20代独身女性向け雑誌と比べれば参考になること多いけどさ……。
それが寂しいのさ(苦笑)。
猫はソファをかじる
2014年5月14日 読書記録第6紀(13.08~)花形事件記者が何の因果で美術記事など書くはめになったのか。しかも今度はインテリア雑誌の編集ときた。誌名は、優雅なる住居!これではますますジャナリスト仲間の笑い者だ。だが、新聞記者クィラランのやるせない気分に追い討ちをかける事件が起きた。初めての雑誌で紹介したばかりの家から高価な翡翠がごっそりと盗まれてしまったのだ。警察は見当違いのハウスボーイに疑いをかけるし、こうなったら名誉挽回、なんとしてでも犯人を挙げなくちゃ…。インテリア業界の盗難・殺人事件に挑むクィラランと陰で助けるシャム猫ココの名推理。
シャム猫ココシリーズ3冊目(発表順では2巻目)。
今回は、ちょっとココが神がかりすぎてたかな。ちょっとご都合主義では?と感じる部分が、前2冊と比べても気になった。
それと、あまりおいしいものの描写が多くなかったのも印象の薄い理由かも。
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遅筆堂文庫物語―小さな町に大きな図書館と劇場ができるまで
2014年5月10日 読書記録第6紀(13.08~)日記の検索からうまく探せなかったので、密林のページを直接貼る。
http://www.amazon.co.jp/dp/481691496X
著者は、川西町の青年団の一人。あくまでこの人の目線から、遅筆堂文庫ができるまでが描かれる。らしい。
というのも、やっと図書館の企画が出たあたりで挫折。もともとミニコミ誌を編集していたり文学を志望したりしていた人らしいのだけれど、申し訳ないけれど少々文章が読みづらい。書き方によってはとても面白いエピソードのはずなのに。
井上ひさしが自分の読書体験をつづったエッセー「本の運命」にも同じ出来事が多少は書かれていそうなので、そちらを先に読もうかと。
http://www.amazon.co.jp/dp/481691496X
井上ひさしの故郷、山形県の川西町に、全くのボランティアの若者たちが大きな図書館「遅筆堂文庫」と演劇専用劇場を開いた。井上ひさしと井上芝居を愛する青年たちの感動の物語。
著者は、川西町の青年団の一人。あくまでこの人の目線から、遅筆堂文庫ができるまでが描かれる。らしい。
というのも、やっと図書館の企画が出たあたりで挫折。もともとミニコミ誌を編集していたり文学を志望したりしていた人らしいのだけれど、申し訳ないけれど少々文章が読みづらい。書き方によってはとても面白いエピソードのはずなのに。
井上ひさしが自分の読書体験をつづったエッセー「本の運命」にも同じ出来事が多少は書かれていそうなので、そちらを先に読もうかと。
猫は手がかりを読む
2014年5月7日 読書記録第6紀(13.08~)どんな事件が起きても不思議はない険悪な空気が町に充満していた。新任の新聞記者クィラランは畑違いの美術担当にまわされ、新進画家や批評家を取材してまわった。ところが、そこに渦巻いているのは、嫉妬、中傷、よからぬ噂話ばかり…。女流画家を妻に持つ町の画商がオフィスで刺殺され、画廊の絵が刃物で切られたのは、そんなときだった。家庭内のいざこざとも思えたが、次の殺人が起こるに及んで…。新聞記者クィラランが頭を抱えた難事件を解決に導く、不思議なシャム猫ココの推理とは?世の猫好き垂涎のシャム猫ココ・シリーズの処女作。
シャム猫ココシリーズ、翻訳の出版順では2冊目だけれど書かれた順では第1作。(←やや恨みを込めて/笑)
ただ、これを読んだら、最初にこれを出版しなかった気持ちも分かった。
(ネタばれにつき反転)
犯人が、会話の中では名前が出てくるものの姿が出てくるのは最後の最後
(反転以上)
なんだもの。特にハヤカワみたいなミステリが売りの出版社なら、これを最初に出したら次が出せなかったと思う。
推理小説のルール(ノックスの十戒)に反してるし。まあ、これを破ってもいいミステリはあるけれど。
でも、1冊目(第4作)を読んでいても思ったけれど、このシリーズ、何気に食べ物の描写がおいしそう。グルメが登場してシャレた料理を作るし、主人公クィラランがそれをまた旨そうに描写する。
パイナップルとミントのマリネ、って作ってみたい。
なぜか交互に読んでいる、シャム猫ココとお菓子探偵ハンナシリーズ、どちらも探偵役に飼い猫がいるけれど、ハンナの猫モシャは元野良でふてぶてしいけどハンナには甘えん坊で推理にはまったく役に立っていない一方、ココは高貴なシャム猫でツンデレで、タイトルになっているとおりクィラランに推理の重要なヒントを(意図せずに)指し示す。
対照的な猫だ。
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お菓子探偵ハンナ・シリーズ第二弾! わたしの行く先々においしいクッキーと殺人事件がつきまとう……。
ミネソタの小さな町レイク・エデンは、いつになくにぎわっていた。ハートランド製粉主催による手作りデザートコンテストの第一回開催地に選ばれたのだ。
町いちばんのケーキ作り名人としてハンナも審査員に選ばれたが、審査員の中には意外な顔ぶれも。そのひとり、高校のバスケットボール・コーチであるボイド・ワトスンがこてんぱんに参加者のデザートを批評した夜、彼は何者かに殺された。そばにはハンナがあげたストロベリー・ショートケーキが。またまた死体の第一発見者となってしまったハンナはやっぱり探偵役をやるはめに……。
まあありがちではあるけれど、住人のほとんどの顔を知っているくらいの小さい町で、この物語が始まってほぼ半年で4人の人間が殺されて、そのすべてを主人公が発見している。
特に今回は、警察がほとんど仕事をしていないし、主人公も本業のクッキー屋さんはほとんどアシスタントにまかせっきりで仕事をしていない。
いいのか?
……読んでいるほうとしては、面白いからいいけど。
そして、独身で働く女が一人暮らしのアパートで猫を飼っているのが親近感を抱かせる原因なのだけれど。
(猫は推理にはまったくなんの役にも立っていません。)
このハンナ・スウィンソンシリーズとシャム猫ココシリーズを交互に読んでいることに深い意味はなく。
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猫は殺しをかぎつける
2014年4月17日 読書記録第6紀(13.08~) コメント (2)きっかけはマウス・ハウスでひらかれたディナー・パーティーだった。グルメ記事の担当になった中年の新聞記者クィラランは、そこで昔の恋人と再会した。彼女は今では陶芸家と結婚し、自分も女流陶芸家として活躍していた。ところが、まもなく行方知れずになってしまったのだ。夫婦げんかが原因の家出と思えたのだが…過去に忌まわしい事件があった邸で次々起こる怪事件。新聞記者クィラランは、推理能力を秘めた飼い猫ココとともに驚くべき真相を掘り起こす。アメリカ探偵作家クラブ・ペイパーバック賞候補の猫好きに捧げる新シリーズ第一弾。
べっべつに猫だから読んだんじゃないわよ! たまたま持ち歩いていた本を読み終わっちゃって、通りがかったBookOffで3巻目だけあったのを買ったけど、やっぱり1巻から読もうと思っただけだもん!
……1巻から読みたかったのに、シリーズ第1弾とか大うそで、原作でいうと4巻目だという罠(涙)。
ミステリとしては、殺人はあるけど現場や遺体は直接描写がなくて、だからこそ割り切れない気持ち悪さがいいかんじ。<褒めてる
猫は推理に大して貢献するわけではなく、ただシャム猫らしいツンデレっぷりが可愛い。
さて、それでは2巻目(ホントのシリーズ第1作)も読むか!
チョコチップ・クッキーは見ていた
2014年4月7日 読書記録第6紀(13.08~)わたしの最大の武器は世界一おいしいクッキー。お菓子探偵ハンナ、初登場!これを食べれば、だれだって秘密をしゃべりたくなる
ハンナはお菓子作りの腕をいかして、世界一おいしいクッキーを出すお店を経営している。店の評判は上々、地元の人たちのくつろぎの場として愛されていた。そんなハンナの悩みといったら、「結婚しなさい」とうるさい母親くらいのもの。忙しくものどかな毎日だったが、ある日、店の裏手で牛乳配達人の死体が発見され、町は大騒ぎに。義弟である保安官助手に捜査を手伝うと約束してしまったことから、ハンナは自慢のクッキーを手に町の人たちへの聞き込みを始めた。おいしいものの前ではだれしも口が軽くなる。思わぬ名探偵ぶりを発揮するハンナだが・・・・。甘くコージーなお菓子ミステリー・シリーズ第一弾!
気軽に読めるコージー・ミステリが読みたくて手に取った1冊。
当然だけど登場人物が常にクッキーを食べていて美味しそう。ミステリ自体はそれほど凝ってなくて、主人公がクッキーで釣って町の人に聞き込みをして犯人に近づく。とくにアクションもないし(最後に真犯人に対峙したとき以外)。
アラサー独身の主人公が、どうしても結婚させようとする母親にうんざりしているところとか、片目の元野良猫と一緒に暮らしてるとか、共感できるところも多し。
ただし、この表紙のイラストはいただけない。なにか品がない。
でもこのシリーズずっとこの絵なのよね……。
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貧乏お嬢さま、古書店へ行く (コージーブックス)
2014年3月26日 読書記録第6紀(13.08~)
こちらの本の続編。(http://yogiribook.diarynote.jp/201403110843253285/)
1冊目も感想を書いてませんでしたが。
第1次大戦と第2次大戦の間のイギリスが舞台。王位継承権第34位のスコットランドの公爵の異母妹が主人公。父親の公爵は借金を苦に自殺するほどの貧乏貴族。母親が舞台女優だったため庶民的で、ロンドンで生活費を稼ぐために、身分を隠してメイド(というより貴族のロンドンの留守宅を掃除する仕事)として働いています。
事件は、このメイドの仕事を通してではなく、どちらかといえば親戚の王妃様からいろいろ頼まれる間に起こる。
ロマンスの相手もアイルランドの貧乏貴族の次男坊。とてもハンサムなようだけれど、神出鬼没で呼ばれてもいないパーティに潜り込んでごちそうを食べて出てくるような厚顔無恥。どうやら主人公を気に入っているようなんだけれど本心はわからない。主人公は、自分の母親が家を出ていろんなセレブ男性と浮名を流しているのを反面教師としているので身持ちが固い。なのでロマンス方面はなかなか進展しない。
という感じで、殺人事件とはいえわりと牧歌的で、貴族の生活といっても世知辛いストーリーはなかなかおもしろい。
続きは夏に刊行予定とのことで、楽しみ。
1冊目も感想を書いてませんでしたが。
第1次大戦と第2次大戦の間のイギリスが舞台。王位継承権第34位のスコットランドの公爵の異母妹が主人公。父親の公爵は借金を苦に自殺するほどの貧乏貴族。母親が舞台女優だったため庶民的で、ロンドンで生活費を稼ぐために、身分を隠してメイド(というより貴族のロンドンの留守宅を掃除する仕事)として働いています。
事件は、このメイドの仕事を通してではなく、どちらかといえば親戚の王妃様からいろいろ頼まれる間に起こる。
ロマンスの相手もアイルランドの貧乏貴族の次男坊。とてもハンサムなようだけれど、神出鬼没で呼ばれてもいないパーティに潜り込んでごちそうを食べて出てくるような厚顔無恥。どうやら主人公を気に入っているようなんだけれど本心はわからない。主人公は、自分の母親が家を出ていろんなセレブ男性と浮名を流しているのを反面教師としているので身持ちが固い。なのでロマンス方面はなかなか進展しない。
という感じで、殺人事件とはいえわりと牧歌的で、貴族の生活といっても世知辛いストーリーはなかなかおもしろい。
続きは夏に刊行予定とのことで、楽しみ。
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捨て猫 拾って マンションを買う
2014年3月12日 読書記録第6紀(13.08~) コメント (2)山で捨てられていた子猫と運命的に出会い、共に暮らすようになるまでを綴るエッセイ。さして猫好きでもなかった著者が、幼い子猫を置き去りにできずに自宅に連れ帰る。世話を焼くうちに次第に情も湧き、ついには一緒に住めるマンションまで購入! ? 淡々とした筆致の中に、かけがえのない存在となった猫「テツコ」への愛情が感じられ、読むと優しい気持ちになれる作品。
おそらく、こちらのブログの書籍化。
テツコの部屋 http://pt-0000000964.jugem.jp/
たぶん40代の子どものいないご夫婦のだんなさんが、出かけた先で子猫を拾ってメロメロになり、ペット可マンションを買うはブログを始めるは、挙句の果てに本まで出してしまうという、自分にとっては笑えない本(苦笑)。
本自体は、自費出版に毛が生えたくらいのシンプルな造本で、海辺で売られている薄い本の方がよっぽどクオリティ高いと思われ(笑)。
でも、文章が非常に読みやすくて、よくある猫本のような情緒的な記述もなく、100ページもない本とはいえ一気に読みました。